五、魯粛、劉備と会う
5.
到夏口,聞曹公已向荊州,晨夜兼道。比至南郡,而表子琮已降曹公,備惶遽奔走,欲南渡江。肅徑迎之,到當陽長阪,與備會,宣騰權旨,及陳江東強固,勸備與權並力。備甚歡悅。時諸葛亮與備相隨。肅謂亮曰「我子瑜友也」,即共定交。備遂到夏口,遣亮使權,肅亦反命。
(訳)
夏口へ到った魯粛は、曹公が
已に荊州へ向かったと聞いて
昼夜兼行で先を急いだ。
南郡まで至る頃には
劉表の子の劉琮は已に曹公に降り、
劉備は惶遽(恐怖と動揺)して奔走し
長江を南へ渡ろうとしていた。
魯粛はただちにこれを出迎えようと
当陽の長阪まで至り、劉備と面会して
孫権の意旨を宣揚し、並べて
江東の(守りの)強固さを陳べ、
劉備に孫権と協力するように勧めた。
(魯粛の申し出に)劉備は甚だ喜んだ。
この時、諸葛亮が劉備に隨っており
魯粛は諸葛亮に述べた。
「我は子瑜(諸葛亮の兄・諸葛瑾)の友人です」
(諸葛亮と魯粛は)
すぐに交誼を定めた。
劉備はかくて夏口へと到ると
諸葛亮を孫権のもとへ遣わし、
魯粛もまた復命した。
(註釈)
劉備側の流れをまとめます。
劉表が死ぬ
↓
劉琮が後を継ぐ
↓
曹操が攻めてくる
↓
劉備、いきなりの曹操襲来に驚く
↓
諸葛亮、劉備に襄陽を攻め取るように進言
↓
劉備は拒否、南へ逃げる
↓
十万ほどの民衆がついてくる
↓
関羽に水路を往かせ、二手に分かれる
↓
長阪で曹操に追いつかれて大被害
(※ここで魯粛登場??)
魯粛「手を組みませんか?」
劉備「願ってもねぇところよ!!」
↓
趙雲、劉備の家族を保護する
↓
張飛、長阪橋で曹軍を食い止める
↓
曹操にやられた劉備、
本来のルートを逸れて漢津へ
↓
たまたま関羽が通りかかり
いっしょに夏口へ…………
↓
劉備、諸葛亮を孫権のもとに派遣
↓
赤壁の戦い
これ全部208年内の出来事です。
激動っ!




