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淡々三国志  作者: ンバ
呉書第九、周瑜伝
239/603

註八・九、郊外で降伏する黄蓋公覆

註8.

江表傳載蓋書曰:「蓋受孫氏厚恩,常為將帥,見遇不薄。然顧天下事有大勢,用江東六郡山越之人,以當中國百萬之眾,眾寡不敵,海內所共見也。東方將吏,無有愚智,皆知其不可,惟周瑜、魯肅偏懷淺戇,意未解耳。今日歸命,是其實計。瑜所督領,自易摧破。交鋒之日,蓋為前部,當因事變化,效命在近。」曹公特見行人,密問之,口敕曰:「但恐汝詐耳。蓋若信實,當授爵賞,超於前後也。」


(訳)

江表伝は黄蓋の書状を乗せている、曰く


「蓋は孫氏に厚き恩を受けて常に将帥となり、

その待遇は薄くありませんでした。


しかして顧みるに

天下の事には大勢というものが有り、

江東六郡・山越の衆人を用いて

中原の百万の軍勢に当たらんとしても、

「衆寡敵せず」というのが

海内の者が共通の見解とする所でございます。


東方の将軍・役人は、智者と愚者との区別なく

皆、抵抗叶わぬ事は承知しておりますが、

ただ、周瑜と魯粛のみが浅慮を抱いて

御意向をいまだ理解できずにおります。


今日、天命に帰服いたしますは

こうしてその実情を図りました故です。


鋒を交える日には蓋が前衛となり、

事態に因んで変化(寝返り)致しましょう。

命を賭してお近くまで参ります」


曹公は特別に行人に見えて

ひそかにこの事を問い質し、

口頭で勅言した。


「ただ恐れるのは、

(黄蓋が投降してくると)

汝がいつわっている事だけだ。


黄蓋がもし実際に履行したなら

前後を超えた(後にも先にもない程の)

爵位と恩賞とを授けよう」



(註釈)


黄蓋のいうことを

口外しないように。



註9.

江表傳曰:至戰日,蓋先取輕利艦十舫,載燥荻枯柴積其中,灌以魚膏,赤幔覆之,建旌旗龍幡於艦上。時東南風急,因以十艦最著前,中江舉帆,蓋舉火白諸校,使眾兵齊聲大叫曰:「降焉!」操軍人皆出營立觀。去北軍二里餘,同時發火,火烈風猛,往船如箭,飛埃絕爛,燒盡北船,延及岸邊營柴。瑜等率輕銳尋繼其後,雷鼓大進,北軍大壞,曹公退走。



(訳)

江表伝にいう、

戦の日が至ると、黄蓋こうがいは先ず

軽利(快速船?)十舫を取って

乾燥した荻や枯柴をその中に積み上げ

魚膏ぎょこうを注いで赤いまくでこれを覆い

旌旗せいき(軍旗)・龍の幡を艦の上に建てた。


この時、東南からの風が吹き荒れており

それに因んで十艦を最も前に置いて

長江の中流で帆を挙げた。


黄蓋は火を掲げ、諸々の将校に告げ

兵士たちに一斉に大声で

「降伏するぞ!」と叫ばせた。


曹操軍の者はみな陣営を出て、

その様子を立ち見した。


軍が北方へ二里余り過ぎた頃

同時に火が放たれ、

火ははげしく風は猛く、

船の往く様は箭の如く、

飛び散る火塵は類を見ぬ程に輝いて

北軍(曹操軍)の船を焼き尽くし、

岸辺の営所や柴にまで延焼した。


周瑜らは軽装の精鋭を率いて

空かさず黄蓋の後に続き、

雷の如くに太鼓を打ち鳴らして大進すると

北軍は大破され、曹公は敗走した。



(註釈)


いしるを注いで……(それは魚醤じゃ



本文とほとんど同じです。


ここの描写があるので、ゲームの黄蓋は

火計で優遇されてる事が多い気がします。


カッコよく決めた黄蓋ですが

流れ矢に当たって船から転落し、

一般兵と間違われて

トイレに放置されていたそうな。


ヘロヘロの黄蓋はそうして

同僚の韓当かんとうに助けを求め

事なきを得るのでした。



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