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註五、袁術との溝
註5.
江表傳曰:策說術云:「家有舊恩在東,願助舅討橫江;橫江拔,因投本土召募,可得三萬兵,以佐明使君匡濟漢室。」術知其恨,而以劉繇據曲阿,王朗在會稽,謂策未必能定,故許之。
(訳)
江表伝にいう、
孫策は袁術に説いて述べた。
「我が家と旧交のある者らが東に居りまして
願わくば舅(呉景)を救助して
横江を討ちたく存じます。
横江を抜けば、
本籍地に身を投じたことにより
召募して三万の兵を得られましょう。
その兵を以って、明使君が
漢室を救済なさるのを
補佐致しましょう」
袁術は孫策の遺恨を知ってはいたが
劉繇が曲阿を拠点とし
王朗が会稽に在る事から
孫策が必ず彼らを平定できるとは
限らないと思ったため、これを許可した。
(註釈)
江表伝の袁術は、
孫策に恨まれてる自覚があるようです。
うーん、なんか創作っぽい。
南陽から移ってきたばっかの
袁術の勢力は決して盤石ではなく
使える戦力を動員して
劉繇をどうにかして倒そうとしてるだけで
孫策の失脚を目論んでる余裕なんてある?
孫策が破られたら袁術も危ないのだから
これはちょっと穿った見方ですよ。