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淡々三国志  作者: ンバ
魏書第六、袁術伝
149/603

註八、ハチミツなめたい

註7.

吳書曰:術旣為雷薄等所拒,留住三日,士衆絕糧,乃還至江亭,去壽春八十里。問廚下,尚有麥屑三十斛。時盛暑,欲得蜜漿,又無蜜。坐櫺牀上,歎息良乆,乃大咤曰:「袁術至於此乎!」因頓伏牀下,嘔血斗餘,遂死。


(訳)

呉書にいう、

袁術は雷薄らに拒まれた後、三日駐留して

士卒の食料が尽きてしまい、

そこで江亭へと逃げ帰り

(江亭は)寿春から八十里離れていた。


厨下ちゅうか(給仕係)に問うと、

まだ麦クズが三十斛残っていた。


この時は盛暑であり、

袁術は蜜漿(蜂蜜入りの水)を欲したが

蜂蜜もまた無く、れいの寝台の上に座って

しばらく溜息をついていたが

やがて大声で怒鳴って言った。


「袁術ともあろうものが

このような事になるとは!!」


俄かに寝台の下に伏せて

一斗余りの血を吐き出して

かくして死んだ。




(註釈)

れいは筑摩訳だとひさぎになってました。

初めて見たわいこんな漢字。



最期の場面において

ハチミツを欲しがっていたことから

袁術はよく「ハチミツ皇帝」だの

「ハチミツ閣下」などと

三国志ファンから親しみと

侮蔑の念を込めて呼ばれています。




後漢〜魏晋基準で

1合は0.2㎗、1升は2㎗、

1斗は2ℓ、1斛(石)は20ℓであり、

現代とそんなに変わりません。


張魯の五斗米道は、信者に

五斗の米を収めさせてましたが

五斗は10ℓ=10kgの米俵

ってことになります。


給仕係が麦クズが30斛と言ってるので

袁術に残された食糧は600ℓぶん、

単純に1ℓ1kgとして

食料は1111人分ですね。


思ったより残ってるじゃん?

と思いましたが、

呂布に「20万斛あげる」とか

言ってた頃に比べると

落ちも落ちたりって感じです。


20万斛は現代の2222万合に当たるので

74万人分の1日の食糧に相当します。


呂布の手勢が3000とすると

袁術が20万斛お米をくれれば

8ヶ月も食べていける!!

そんな単純な計算じゃないでしょうが…



趙雲別伝では

「数千万嚢の米を輸送した」とか

書かれてましたが、

あそこの記述デタラメなのかな

マジなのかな……

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