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淡々三国志  作者: ンバ
魏書第七、呂布伝
102/603

註七、劉備に擦り寄る

註7.

英雄記曰:布見備,甚敬之,謂備曰:「我與卿同邊地人也。布見關東起兵,欲誅董卓。布殺卓東出,關東諸將無安布者,皆欲殺布耳。」請備於帳中坐婦牀上,令婦向拜,酌酒飲食,名備為弟。備見布語言無常,外然之而內不說。



(訳)

英雄記にいう、

呂布は劉備とまみえ、

彼を甚だ敬愛し、こう述べた。


「私と君は同じ僻地の出身だ。


私は関東(中華の東)で、董卓を誅滅せんと

(各々が)兵を挙げたのを見てきた。


だが、私が董卓を殺して東へ向かうと

関東の諸将で私を安んずる者はなく、

皆、私を殺そうとしただけであった」


劉備を帳の中に招き

夫人の寝台の上に座らせてから

夫人に命じて拝礼させた。


酒を酌み交わして飲み食いし、

劉備のことを「弟」と呼んだ。


劉備は呂布の言葉に一貫性が無いのを見て、

表面上は肯定しながら

内心は不愉快に思っていた。


(註釈)

呂布には、演義の貂蝉とは別に

※厳氏という奥さんがいます。


(※正史では姓名不詳)


北方謙三先生の三国志では

呂布の妻は「よう」という名前で

彼よりも一回り年上で、決して

美人ではないという設定なのですが、


呂布は死別した母親の面影のある瑶を

心の底から愛しており、

とにかく、この奥さんをバカにしたやつは

徹底して皆殺しにしています。


丁原や董卓も、それが理由で殺されました。


呂布は正直好きにはなれませんが、

北方三国志の呂布は、何だか

応援したくなる気を起こさせる人物でした。



正史に於ける厳氏は、このあと

ほんのちょっと出番があるだけで

印象に残る登場人物ではありません。


劉備におべっかを使う呂布ですが

既に劉備は呂布の調子の良さと二枚舌に

悪印象を抱いちゃっています。


後漢書と英雄記の呂布は

口が達者なキャラなんですね。


呂布のセリフはなんとなく

軽さを出すために、タメ口で訳しました。

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