蒼天の月<一>
蒼天の月第一部に登場する語彙・用語の解説です。
ご希望の単語などがありましたら、お知らせ下さい。
<一>
◆序
元服……成人式。
時代や立場によってその年齢は変わります。
祝言……結婚式
基本として、子供の結婚は親が決めるのが普通です。
この作品の時代としては自由恋愛はほぼありません。
◆張の店にて
堂兄弟……父親同士が兄弟である従兄弟。
それ以外のいとこは、表兄弟といいます。
中国では歴史上、同姓不婚の原則がありました。
歩揺……揺れる耳飾り
釵………かんざし。髪に挿す部分が二又に別れた女性用髪留め。
王侯貴族などは象牙などの高級素材を、庶民は木や竹を使用。
◆占いのゆくえ
大張・小張……「(年長の)張さん」、「(年若い)張さん」という
程度の意味。
他に、年配の方や目上として敬った言い方だと「老」などが
あり、可愛いものなどに親しみを込めた言い方だと「阿」を
使うこともあります。
字………同姓同名が多かった中国の習慣の一つで、個体識別のための
一要素です。
諱………本名。親や目上の人以外は口にしてはならない。
<新しい帝さま>の回にも解説あり
◆少年は釵を与う
廟号……ざっくり言うとお墓の名前。
陵墓というのは現代日本で言うと所謂古墳です。
◆元宵節の夜
閉門……古くは、日が落ちると細かい区画で割られた地区ごとに
閉門してしまい、そのあとは移動することが出来ません
でした。
大体、江戸時代の長屋のような感じでしょうか。
公子……身分高い人の子供、という程度の意味。
現代日本で近い意味を考えると「王子様」というところかな。
◆祭りのあと
愛称……可愛らしいもの、身近なものに「児」を付けたり、名前の
一文字を二度重ねたり、或いは「阿」の字を名前の一文字の
前に付けたりします。
◆未だ亡くならざるひと
泉下の客…亡くなった人。
泉は黄泉つまり冥府=あの世ということです。
月下冰人…人の世の縁を知る老人というところでしょうか。
言葉としては仲人というのが判り易いかな。
◆喪服をまとう少女
喪………親の喪に服する場合は足掛け三年です。
対象者の立場などによっては、哭礼と言いまして盛大に泣くと
いう儀式もありました。
<数字>は章、◆は話名です。
ここはざっくりした説明と、どこにその単語があるかを明確にしていますので、詳細な説明をという方はその話の後書きをご参照下さい。