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魔王クエスト  作者: ぽち太郎
第1章
6/40

勇者登場?

迷惑がられる勇者も珍しいが、魔王のサイクルが2,3年おきは早すぎるだろ……。

クソ親父め、厄介な世界に送り込みやがったな。


魔王である俺から見ても非常識な世界に脱力していると、馬の足音が聞こえて来た。


見れば商人達が来た方から馬影が3つ近付いて来る。


「よう、楽しそうだな。俺達も混ぜてくれよ」


「そうそう、俺達は勇者御一行だからな!」


馬に乗った3人が話し掛けてきた。


おいおい…、丸っきり只の山賊じゃねぇか。


商人達が嫌そうな顔を無理矢理笑顔にして尋ねた。


「勇者様御一行でしたか。何か入り用でしょうか? お安くしときますよ」


「いや何、この街道はな、いつ魔物が現れても安全に通れる様に俺達が管理しているんだ」


「そうでしたか、ご苦労様です」


「そこでだ、安全に通れる代わりに少しばかり通行料を頂いていてな」


「まあ、命を張って守っているんだ、それくらい当然だろう?」


「通行料……ですか? この街道で魔物が出たことなど無かったと思いますが」


商人が胡散臭そうに言うと、自称勇者御一行は剣を抜いた。


「安全が金で買えるんだ、安いもんだろう」


「ひいぃ!」


それを見た商人達は怯え、渋々だが金を払う。


「次はお前だ。さっさと金を出せ」


自称勇者が成り行きを見ていた俺にそんな事を言って来る。


俺は不敵に笑って答えた。


「ねぇよ」


「は? 聞こえなかったな、何だって?」


自称勇者が剣を向けて聞いてきた。


「てめぇらに渡す金なんか、ねぇって言ってんだよ」


俺はそう言うと、自称勇者の剣を素手で折った。

なんだ、勇者を名乗るくせにずいぶんと安物じゃねぇか。


「!!? なっ! てめえ!!」


自称勇者はそのまま、折れた剣で斬りかかってきた。


俺はそいつの鳩尾に蹴りをかました。


自称勇者Aが道の端まで吹っ飛ぶ。


「てめえ! 何しやがる!!」


逆上した2人も斬りかかってきた。


俺様はそれを易々かわし、自称勇者Bも蹴り飛ばす。


最後の自称勇者Cはそれを見て下がり、呪文を唱え始めた。


《雷よ、我に力を貸したまえ、槍と成りて、我が敵を貫け!》


雷の槍が男の前に現れた。

これがこの世界の魔法か。構築が甘いのはこいつの腕か。


「死ねぇ!!」


男の掛け声で、雷の槍が俺に向かって来る。が、


「……阻め」


呟くと、槍は不可視の壁に阻まれ地に落ちた。


「終わりか?」


俺が聞くと、男は恐怖に顔を歪め、闇雲に槍を放ってきた。


しかし、その全てが俺に届く前に地に落ちた。


俺が一歩づつ男に近付く。


「ひ、ひいっ! お、お助け……」


「俺様から金を取ろうなんて、良い根性してるじゃねぇか」


男の側まで来ると俺はそいつの首を片手で締め上げた。


男の身体が宙に浮く。


「う゛あ゛……」


首を絞められ男の顔がみるみる蒼白になって行く。


次の瞬間。



「ぐ、ああ……!?」


うめき声を上げたのは俺だった。


頭が割れる様に痛い。


額が燃える様に熱い。脳みそが溶け出しそうだ。


堪えきれず、俺は男を離した。


「はあっ、はあっ……」


何だ今のは!?


俺は男を見た。


既に気を失っている。しかし、微かに息は有るようだ。

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