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結構痛い


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加島君と別れた。ほぼ、一方的に。


「加島君、別れて。」

「無理!!」

「無理とか無理!!」

無理とか無理!!とか、無理だから!!やっぱりこのやり取り、なんかおかしいよね?


加島君は私の気持ちをわかってて…………どうしてまだ私を好きでいられるの?わからないよ……。


「じゃあ、教えてよ。小崎は良くて、俺の何がダメ?」

「それ聞きたい?」

「聞きたいよ!」


そんなの……自分でもわからないよ。


「加島君はウォータースライダーでオカマみたいだったから?」

「ギャー!!それ言わないで!!」

「嘘、嘘!そんな事で嫌いになったりしないよ!」


思いの外、加島君のダメージが大きかった。

「そ、そうか……。そうだよね……。」

元々何でもできる人だから、弱みをつかれると弱いのかな?


加島君だって、可愛い所もある。よく気がきくし、優しい。でも、ずっと悠太しか見て無かったのに……突然加島君を見ようとしても、なかなかできなかった。


加島君と付き合えば、今まで通りでいられると思ったら、そうじゃなかった。ただ、悠太が離れて行った。加島君じゃ悠太の代わりにならないよ。加島君とじゃ、ドアの押し合いしないし……。いや、別にドアの押し合いが重要な訳じゃないんだけど……。


離れてみて思った。やっぱり私には悠太無しじゃ無理。悠太が無理でも、無理とか無理!!


プールで、救護室の外で、思わず告白した。

悠太が倒れた時に思った。このまま悠太の目が覚めなくて、一生想いを伝えられ無かったらどうしよう。そう思ったら、自然と言葉が出てた。


「悠太は私の好きな人だよ。だから当たり前。好きな人の側にいるのは当たり前だよ。」

私の告白に、悠太が言った言葉はこうだった。


「無理だよ……。」


その時、無理とか無理!!…………とか言うメンタルは持ち合わせて無かった。ショックだった。無理って結構…………痛いね。


それでも悠太が諦められない。


これは…………永遠に解けない魔法?それとも呪い?


別れ際に、加島君が一言付け足した。

「俺が芦原さんを離したくないのは、多分、小崎を離したくないからだと思う。」

「加島君、やっぱり悠太が好きなの?」

「あはははは!そうかもね。」


笑い事じゃないでしょ!?やっぱり敵はお前か加島!!…………頭が痛い!!


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