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女子会



「久しぶり~!」

私達はそれぞれ、久々の再会に喜んだ。私達四人は同じ大学の同級生で大学の時はいつも一緒にいた。


そこそこ挨拶を済ませると、私達は予約していたレストランに入った。

「結花は?」

「遅れて来るって。」


お酒や食事を注文すると、愛美が訊いてきた。

「菜都実はカウンセラーの仕事どうなの?伯父さんの高校だっけ?」

そう、私は高校生の話し相手。何の資格もない私が何故スクールカウンセラーになったかと言うと、ただの中継ぎ。本当は教師になろうかな~と漠然と考えていた。しかし、どこも採用が決まらず、お母さんが伯父に相談した結果、教師としての採用はできないけど、次のスクールカウンセラーが見つかるまで、話し相手をして欲しいとの事だった。


「まぁ、ボチボチ?」

「ボチボチって……まぁ、菜都実は聞き上手だから向いてると思うよ?」

そうかな?私はいつも三人に相談に乗ってもらってる気がするけど……。


「ねぇ、催眠術にかかって解けない場合って、どうすればいいのかな?」

「はぁ?」

私は詳しくは話さず、一般論を訊いてみた。


「催眠術をかけた人に解いてもらえばいーじゃん。」

「それが、かけた人が解けないんだって。」

「うーん、じゃあ、プロに任せるとか?」

プロ…………!?その手があったか!


「まぁ、でも、本物のプロってどこにいるのかな~?」

「検索してみる?」

「あ、もういいよ。この話は忘れて。」

検索して見つかったとしても、胡散臭くて頼めないよ……。高校生にそんな人紹介できないし。


そんな時、結花が遅れてやってきた。

「遅れてごめんね!ダメだって言ったんだけど、彼氏がついて来ちゃって。」

「…………。」

みんなが黙った後に、愛美が結花に訊いてしまった。

「…………彼氏ってどこ?」


結花は、さも当たり前かのように言った。

「どこ?…………どこって隣に。ほら。」

「…………。」

結花の隣には誰もいなかった。


ど、どおしたらいいの!?この状況、どうしたらいいの?!


友達の彼氏が…………透明人間……。


私は頭を抱えた。


「ま、まぁ、ひとまず、座って座って。話はそれから。ね?」

「そ、そうだね!結花、こっち。彼氏は……その隣で。」


みんな…………優しい。対応が大人。


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