表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/90

相談


43


結局、相談はいつもの友達にした。

「何?菜都美が集めるのって珍しくない?」

「何かあった?まさか、結婚!?」

「待ってよ、私まだ23だよ?」

愛美は胸をなでおろしていた。

普段誘わない人が誘うとこうゆう反応なんだ……。


「まだ23?そんな事言ってたらすぐオバサンだよ?23って言ったらうちの親が結婚した年だよ?」

「それ今とは時代が違うから。今は逆に早いって言われる年でしょ。ま、うちの親は23で私を産んだけどね。」

結花のママは若いと思ってたけど……46?!

「子供……今?全然想像つかない……。」


ビールが3杯運ばれて来ると、三人で乾杯をした。


「そういえば、この前言ってた後輩?その後どうなったの?」

そうそう、その話。私は日野君の話を二人に話した。


「えー!それはないよ~!」

「え?そう?私は別に気にしないかな?」

「だって、悪気ないでしょ?悪気ない人には裏切られる可能性アリだよ?」

確かに……。私もそう思った。


「それが何?そうやってビビって恋愛して来なかったから彼氏いない歴イコール年齢になったんでしょ!?」

おっしゃる通りです。

「今回は珍しく菜都美も頑張ってるよね!他の女に嫉妬するまでになったんだもん!お祝いだね~!はい、乾杯~!」

「でも、まだまだこれからだよ?」


「愛美は菜都美に厳しいね~!」

「はぁ?恋愛は厳しいのよ?誰にでもいい顔してたら、欲しいものなんて手に入らないんだよ?特に、菜都美は優しいから、誰にでもいい顔しがちでしょ?」

それも……おっしゃる通りです。


そして…………いつものパターンは、このまま逃げる。

「今の所まだ逃げてない?」

「う、うん……。」

「偉いね~!はい、乾杯~!」

何回乾杯させるつもり?結花、親戚のオジサンみたいだよ?


転職と共に考えなきゃいけない事といえば…………


日野君には、別れ際にこう言われた。

「昔がそうだったからとかじゃなくて、今を見てください。今の俺を見て、今どうしたいか考えてください。」


乾杯した後、愛美は言った。

「私、解けない魔法なんてないと思うんだよね。恋の魔法なんていずれ解けるもんだと思う。その、後輩君の親みたいに、子供が成人すればアッサリ別れる。それでもいいじゃない。それでも今その時、側にいたい人の側にいれば……。」

「え……愛美、まさか不倫してる?」

「そんなわけないでしょ!?」


「あ~あ!それには、自力で生き抜く力が必要だよね~!先立つものはなんとやらだよ……。やっと決まったと思えばまた就活……。」

「え~!?もうクビ?」

「まだ……でも、いつでもクビになる覚悟でいないと……中継ぎだし。」


結花が名案と言わんばかりに提案した。

「じゃあさ、養ってもらう人探そうか?」

「いっそのこと結婚すれば?」

「みんな、結婚も離婚もホイホイするもんじゃないんだよ?もっと慎重にならないと……。」

二人は、慎重になった結果がそれ?と言わんばかりにこっちを見て来る。あーそうですよ!


昔と今じゃ違うのかもしれない。でも……昔も今も同じ。


…………傷つくのは怖い。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ