ウザイ
24
悠太に…………キレられた。悪いのは…………私?
おかしい!!
おとぎ話の魔法の解けた後は、必ずハッピーエンドになるはず…………
なるはずなのに…………
私は悠太と喧嘩してる。
喧嘩なんていつぶりだろう?悠太が特別しっかりしてるという事じゃなかったけど……私はなかなか言いたい事の言えない子供だった。でも、悠太になら、思っていることが何でも言えた。
だから、悠太は私の魔法使いだった。悠太はいつも私に魔法をかけてくれる。
特別な呪文はいらない。だけど、私は悠太の側にいると魔法にかかる。
それは、安心という魔法。
「やっぱり私…………ウザイですか?」
私は茂木先生に相談に来た。
「ウザイと言うか…………小崎君に依存が強くて、小崎君には……重いんじゃないかな?」
「それってウザイって事ですよね?とどのつまりはウザイって事ですよね?」
ウザイから怒ったんだ……。そうとしか理由が思いつかない!!
「あの、だからね、ウザイとかじゃなくて、パワーバランスが違うんじゃないかな?」
「パワーバランス?」
「お互いの想いの重さが違うと、求める重さも違ってくると思うの。その重さが、芦原さんの方がちょっと重いのかもね。」
え…………じゃあ…………どうすればいいの?ダイエット?ダイエットすればいいの?
「じゃ、痩せます!!」
「うーん。話、聞いてた?それとも理解できてないのかな?」
茂木先生はため息をついて言った。
「あなた達二人は……似た者同士ね。」
似た者同士?そんなふうに思った事無かった。似てる?悠太と私が?それは……悠太が女っぽいの?全然そんな事ないと思う。じゃあ、私が男っぽい?
私が男っぽい……?
それは困る!!悠太と別人にならなきゃ!!女を磨かなきゃ!!