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喧嘩


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悠太が…………悠太が…………バスケ?


あの、運動神経ないポンコツ悠太が…………バスケ?


どうしよう…………笑っちゃいけないのに…………笑っちゃうよ~!


私は体育館の端の方で、悠太が必死でボールに遊ばれている姿を見ていた。口を押さえていないと…………笑い声がバレちゃう!


あ!今バウンドしたボールが顎に当たってひっくり返った!凄い!色々ミラクルが起こりまくってる!!


バスケ部って…………そんなに加島君と一緒にいたいんだ……。苦手な運動をやるほど……。なんだか、負けそう……。


負けない!!負けないんだから!!


「小崎さ、真面目にやってる?」

加島君が呆れて悠太にそう言っているのが見えて、私は急いで二人の近くに行った。


「真面目に決まってるでしょ?!誰の為に悠太は頑張ってると思うの?!」

「誰の為…………?」

私は加島君を見た。

「えぇ?俺?そんな訳ないだろ?」


二人で悠太の方を見ると、ボールを眺めて黙っていた。

「…………。」

「小崎!黙るな!!黙るな小崎!!」


加島君の声に我に帰った悠太はとりあえず声を出していた。

「バッチ来~い!」

「それバスケじゃないから。」


私はボールを眺めて休憩してる悠太に言った。

「ねぇ、悠太、加島君といたい気持ちはわかるけど、今からイケメンバスケ部員はちょっと無理じゃない?」

「いつ?いつ僕がイケメンバスケ部員になるって言った?」

「イケメンも今さら無理だし、バスケも悠太は…………」

私は何とかバスケは諦めさせようと必死だった。


「あからさまにディスるのやめてくれないか?」

「それほど諦めさせたいんだろ。バスケも俺の事も。」

「え?誤解といてないの?」

何の話~?!二人でいちゃつかないで!!


どうしよう…………!!どうしよう!!悠太が離れて行っちゃう!!加島君の所に行っちゃう!!


「ダメーーーー!!悠太に近づかないでーーーー!!」

「ちょ、芦原さん誤解だって。」

「…………うるさい!!」


悠太が…………悠太が…………大きな声で怒った!!


「美帆乃、もうここに来るな。もう僕に構うなよ!!」

「おい、小崎!それはないだろ?」

「そうだよ!加島は黙ってて!!」

これは私と悠太の問題なの!加島は関係無い!!


「いや、美帆乃が黙れ。」

「加島!」

「美帆乃だ!」

ムカつく……ムカつく……ムカつく~!!


「もう……もう、加島なんか大嫌い!!」

「え……その流れでなんで俺?」


私は悠太と喧嘩して、体育館から飛び出した。


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