表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/90

頭に入らない


20


負けた…………。押し負けた……。


「悠太、何すねてるの?」


まさか……!!嘘だろ?高校生になったのに……。まだ美帆乃に押し負けるとか……無い。はず!!


「話、聞いてる?」


どんだけ僕は力が弱いんだ!?いや、どんだけ美帆乃が強いんだ?霊長類最強女子か?レスリング?レスリングやってんの?


「悠太、あのね……。私、本当は催眠術にかかってなかったの。」


ドアを押し負けた事がショック過ぎて、全然話が頭に入って来ない。頭に入って来ない!!


「ちょっと、冗談のつもりが、なかなか言い出せなくて……ごめんね。」


身長だって僕の方が高くなったし、体重だって…………体重の事は色々考えるのは止めよう。また美帆乃に怒られる。でも、美帆乃はデブじゃない。どこから?どこからその力が…………?


「ねぇ、聞いてた?」

「え?は?…………うん。」


僕は自分のベッドにうつぶせに倒れ込んだ。


そうだ、京都へ行こう。


みたいなノリで思った。


そうだ、筋トレをしよう。


そして、また茂木先生の所へ行こう。


「ねぇ、悠太!起きて!」

美帆乃に揺さぶられた。でも、相手をする気にはなれなかった。


「あのさ…………悠太は、加島君の事が好きなの?」

それは…………どっちの意味で?

「好きだけど?」

うつぶせのまま答えた。


「それは、友達としてだよね?さっきのは冗談だよね?冗談で……その……」

「…………。」

「ええっ!なんで黙るの!?ねぇ!!」

黙るしかなかった。黙れば…………


「そんなの嫌!だったら私、男になる!!」

「あーそうしてくれ!!」


美帆乃が男だったら良かったのに……。そう、何度も思った。


いや、だからそうゆう意味じゃないって。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ