表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/90

見られた


12


「するなら芦原さんにだろ!?」

「しかし、それには一つ問題がある。僕は…………キス……とかしたことが無くて……。」

いやいやいやいや!!ファーストキスが男ってどうなの!?何?小崎ホモなの!?


「だから、加島、実験台になってくれ。」

小崎がまた俺の腕を掴んでどんどん迫って来る。怖い怖い怖い!!


小崎の顔が俺の近くに来た時……

「悠太~…………。」

その瞬間、ドアが開いて、芦原さんが部屋に入って来た。芦原さんは、俺達の様子を見ると、慌ててドアを閉めた。

「え…………あ…………ご、ごめん!!」


嘘…………だろ?


「あ…………美帆乃に見られた。」


見られた…………!芦原さんに見られた…………。


小崎とキスしそうになった所…………芦原さんに見られた!!!!


俺は頭を抱えて膝から崩れ落ちた。


終わりだ……。完全に勘違いされた!!そして一気に広まる……!!俺と小崎が付き合っているとかみんなに言われて…………うわぁ……。それはキツイ……。


「まぁ、未遂だから。落ち込むな加島。」


お前…………お前がそれ言うなよ!!小崎は芦原さんに見られてショックじゃないのかよ?!

「大丈夫だ。美帆乃を追いかけて事情を話せばいい。」

そう言って、俺の鞄を投げつけて来た。


俺は急いで小崎の家を出て、芦原さんを追いかけた。


芦原さんは、ゆっくり歩きながら泣いていた。俺に気がつくと、慌てて涙を拭いて言った。

「ご、ごめんね。二人の邪魔しちゃって……。」

「いや、あれは冗談だから!冗談!小崎はバカだから!バカ真面目だから!」


「悠太……年上好きじゃなくて、男が好きだったんだね……。」

いや、そうゆう事じゃないと思うんだけど……。

「私、悠太を諦めなきゃいけないのかな?」

そう言って、芦原さんは泣いていた。俺は、そっとその肩を抱いた。


もしかして…………小崎はわざと?わざと俺に迫ったのか?それを芦原さんに見せようとした?


それって…………小崎は俺の芦原さんへの気持ちに…………気づいてたって事じゃないのか…………?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ