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魔界=魔王だっ! Next World  作者: リーマンズ・ハイ
10/13

 10話 リーワース国王 ダミア

挿絵(By みてみん)



 翌朝、居間にいると、1階の魔石店より、

道案内の者が来たとのことだったので、

3階の居間まで来てもらった。


「お・・おはようございます」


「あれ?アヤメちゃんじゃない!」


 ミリアが驚いてた。

そこには元青竜のアヤメが立っていた。


「あ・・はいぃ・・なんか、その予定より早く

 セリーヌ様が着かれたので、

 お前すぐ行けと・・アカさんが・・」


「え??それって今朝いきなり?」

 私もさすがに驚いた。

ていうか、アヤちゃん、可哀想。


「あ・・はぃぃ・・」


「アヤメちゃん、デミヒューマンエリアの内地、

 わかるのですか?」

 ミリアが聞いた。


「ええ・・海峡から南は、私が担当していますから

 だいたい頭に入っています」

 

「アカから、オーディンの居場所は?聞いてる?」

 私も心配になってアヤちゃんに聞いた。


「ええ。それはわかります。

 ラランバの森に居ると聞きましたから、

 その辺りはよく知っています」

 アヤちゃんは、ちゃんとわかっているようだった。


「じゃぁ、どうする?もう出る?」

 私はみんなに聞いた。


すると・・


「ミリアさーん・・お腹空きましたぁ~うぅぅ・・」

 アヤちゃんは、泣きそうな声でミリアに訴えた。


たぶんアカが急がせて、追い立てるように魔界から

出したんだろうなぁー・・

怒られると思って急いで来たんだろう。可哀想に。


アヤちゃんは14歳ぐらいにしか見えない。

可愛いの。妹みたい。

でもきっと、二百何歳とか言うんだろうなぁ・・

食べ盛りの妹には、食事は大事だ。


腹が減っては戦はできぬ。ここはアヤちゃんにも

しっかりと食べてもらって、

それから出かけることにした。


アヤちゃんから食事をしながらだが、話を聞いた。


「アヤちゃん、そのラランバの森って

ここからどれくらいで行けるの?」


「はい。私たち・モグモグ・が飛べば・・

 モグモグ・・たぶ・・モグモグ・・」

 アヤちゃんは、食べながら・・だ。

 

「あぁ~・・・・食べてからでいいや・・」


 知っていそうなリベラに聞いた。

「リベラ、ラランバまで直接行けるの?」


「う~~ん・・どうでしょう?・・

 もう、昔の話ですから・・

 今はどうなっているのか・・」

 リベラも自信が無さげだった。


「ラランバの森への手前に村が

 あったはずですが・・」

 ジャンが言った。


「ヒッ!ね・・猫がしゃべった・・・・」


 いつの間にか食事を終えてたアヤちゃんが

驚いて言った。


 つーか竜がしゃべるのに、ネコが喋って

何を驚いているんだろ?


「あぁ~この子はね、白虎のジャンよ。

 私の従魔になったの」


それを聞いてアヤちゃんは、また一際驚いた。

「えーー!!白虎ってあの聖獣のですか?

 セリーヌ様、なんでもありなんですね・・・・」

 

「で?食べ終わった?アヤちゃん」


「あ!は・・はい!すみません。えとー

 ラバンバの森までは、飛べば3刻ほどで

 着きますが、とっても大きい森なので、

 やみくもに森に降りるより

 先ほど出ていました、サラファの村で

 情報を集めてから出向いた方が、

 よろしいかと思います」


 アヤちゃんが、アカから聞いてきた事を

そのまま復唱するように言った。


「まぁ、周りに他に村が無いなら、

 いくら孤高と言えども、村には顔を

 出しているでしょうしねぇ~」

 リベラが言う。


「我もそう思います」

 ジャンが続いた。


「じゃぁ、そのサラファの村まで行きましょう」


「アッ・・アッ・・すみません!

 もう一つアカさんから伝言が・・」

 アヤちゃんが慌てて言い出す。


「なぁに?どうしたの?」

 リベラが聞いた。


「あの・・勇者が召還されたと」

アヤちゃんは恐る恐るいう。


「あらまぁ、早いのね?どこで?」

 リベラは少し驚いて聞いた。


「クベーラとソルティレで・・」


「てことは、二人ですか?」

 ミリアが、またまた驚いた。


「はい、同時に先日、召還されたようです」

 アヤちゃんが応えた。


「ねぇ、勇者って私を倒しにくるんでしょ?」

 私は以前、父から聞いた話を思い出した。

むさ苦しいオッサンが、パーティを引き連れて

来るらしい。

ママみたいな勇者は、奇跡だって言ってた。


「まぁ、そうですけどぉ・・

 すぐにはムリでしてよぉ?

 まずはレベル上げでございますわねぇ・・」

 リベラが、うーーん・・と考え込むように言った。


「2人とも別々のパーティで来るの?」

 素朴な疑問だ。


「いえいえ、どちらが適任者か、これからの

 レベル上げで決まって参ります。

 最終的には一人でございますよ」

 ミリアが教えてくれた。


「まぁ、まだ先の事ですし、今はオーディンを

 探しましょう」

 リベラの言葉で、私達はサラファの村へと出立した。



 私達は、階段を下り、店を出ようとしたとき、

店の前に城の衛兵が20人ほど、立ちはだかった。


「な・・なによぉ・・・」


 まさか街中で戦闘する気?

その中のリーダーらしき兵士が、私達に言ってきた。


「驚かせて申し訳ございません。

 我らはダミア国王に仕える者でございます。

 ソロモンの指輪を拝していらっしゃる方と

 お見受けいたします。

 我が、国王命により、御前までご同行を

 お願いいたしまする」


「な・・なんで??」


「ダミア国王が、是非、お話を伺いたいと

 申しております」


 リベラが念話で話しかけてきた。


「セリーヌ様、ここは大人しく従いましょう。

 この国での揉め事はマズイでございますわぁ」

 

 仕方ないわね。私も揉めたくないし・・

「わ・・わかりました。お受けいたします」


 私達は全員、馬車に乗せられた。

馬車の中では全員、無言だった。

しかし、念話では・・


「なにーーー!!なんなのよ!一体!

 あのドワーフね!チクったの!」


「セリーヌ様、落ち着いて。丁寧な対応でしたから

 敵意は無いかと思いますよ?」

 ミリアは冷静だった。


「どど・・どうしましょ・・

 わ・・私がごはんなんか

 食べてたからぁ・・うぅうぅ・・」


「アヤメ、違うわよぉ。あれは私達が出てくるのを

 待ち構えてたのよ。それも結構前から・・」

 リベラがアヤちゃんに言う。


「主、いざとなったらどうします?」


「ジャン、暴れたらダメよ。

 もしヤバくなったら、取りあえず逃げるっ!

 ここには、お店も出しているし」


 王宮の前に馬車は止まった。

でっかいお城だぁ~!

入口には兵士らしき者が、ズラリンコと並んでいる。

どうやらお出迎えね。敵意は無いみたいだけど・・


 私達は案内され、王宮の中へと入っていった。

しばらく歩くと、王の間らしき所に出た。


 玉座にダミア王と思われるエルフが立っていた。


へーーあれが、王様なんだぁ・・なんか思ってたより

若いわねぇ・・30代?ぐらいにしか見えない。

でも、実際は600歳とか言うんだろうなぁ・・


ダミア王は玉座に座り、右手で頬杖をつき

私たちをジッと見た。


横にいる人間?と思われる男が

私たちに言った。


「私はヤーブと言う。

 こちらはダミア王であらせられる。

 名を申せ」


「あ・・はい。私はセリーヌと申します。

 あと、リベラにミリア、それとアヤメです」

 

 私は簡単に皆を紹介した。

ジャンの事は黙っていた。


「そ・・それで・・

 私達に、お話しとは?」


 ダミア王は、私を見つめた。

横の男がまた話してきた。


「貴殿が、ソロモンの指輪をされている・・

 とお聞き致した・・。

 怪しく輝くその指輪であるな」


 ダミア王は、私の指輪を注視した。


「い・・いやぁ、そんな。

 本物かどうかわかりませんし。

 模造品かもしれませんし・・」


 ダミア王が重々しく口を開いた。

 低い声だった。


「我が国は400年余、災厄を受けずにここまで来た。

 もし、その指輪が真にソロモンの指輪であれば・・

 天使と悪魔を使役できる膨大な力を持った指輪。

 この国1国どころか、世界をも支配することが

 可能ではある・・」


 ダミア王の声が低く響いた。


「わ・・私はそんな・・」


「決めつけてはおらぬが・・

 何故、リーワースに来られたのか・・な?」


 ダミア王は頬杖を突いたまま、私たちを見回した。


「わ・・私達は、その、この大陸の

 内部にある森に用があって・・」


「ほう?・・森に・・」

 森と聞いて、ダミア王の目が光った。

 

「そこに居ると思われる、オーディンって人に

 会いに行く途中でここに寄っただけです」

 私は努めて冷静に、状況を説明した。


「あぁ~オーディンか・・

 確かに、ラランバの森に居ると

 言われておるな・・」

 といいながら、私たちを一瞥した。

 冷たい眼差しだ。

 まだ、疑っているようだ。信じてない。


 場の空気が重くなってきた。

 突然、ジャンが白虎に姿を変えた。


  ドゥーン!!


「ぬ?・・・これは・・?」

 横にいる男が驚いた。

 周りの兵が殺気立った。

 王は頬杖を解き、片手を上げ

 兵の動きを制した。


「森の守護者、聖獣白虎か?」


 王は慌てることもなく、ジャンを真っすぐに見た。


「左様。今は、このセリーヌ様にお仕えし

 ジャンと命名されておる」


「白虎が仕えると??」

 ダミア王は、まだ状況を飲み込めて

 いないようだった。


「確かに我が主がされておる指輪は、

 貴公が言うようにソロモンの指輪であろう。

 だが、我が、主としてお仕えしておるのだ。

 災厄などもたらすはずもない」


 ジャンは冷静に語った。


「うむぅ・・。

 我が種族が森の守り神を疑うことはない」


 へーー・・ジャンってすごいんだ。

  

 ダミア王は私を見て

「セリーヌとやら、そなたの言い分を信じよう。

 手間を取らせたな」

 

 ダミア王が、打って変わって柔和な表情になった。


「いいえ。お気持ちは理解できます」

 


「サラファの村まで護衛はいらぬか?」


「ありがたいお言葉ですが。

 こんな感じで白虎もいますので」


 結局、私達は王様から解放され、お城を出た。


ダミア王は、オーディンに関する情報を教えてくれた。


 何日かに一度ぐらいの割合で、サラファの村へ

来るということ。

それと、ダミア王はオーディンと面識があるらしく

紹介状を書いてくれた。

でも、ラランバの森のどこにいるのかは、

わからないらしい。

森を探すより、サラファの村で待っている方が

確実だと教えてくれた。


 ヤリクの街を出て、しばらくして、

ミリアとアヤメが竜になり、

サラファの村へと向かった。


 サラファに着いたら、聞き込み開始ね。

どれぐらいの周期で村に来るのか。

でも、紹介状も貰ったし、話は聞いてくれそう。


 さ、ここからだわ!


 青い空を切り裂くように、2体の竜は東の空へと

飛んで行った。 



ダミア王王室


ダミア王は椅子に座り、頬杖を突いていた。

横に先ほどの人間の男がいる。

王は、男に声をかけた。


「ヤーブ」


「は」


「先ほどの一行に密偵をつけるのだ。

 サラファの村か らでよい」


「畏まりました」


 ヤーブが出ていくと、王は立ち上がり

窓に向かった。


ダミア王は手を後ろに組み、窓の外を見た。

そして呟いた。


「セリーヌか・・・・」

 




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