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第23話「新たな英傑、新たな力」【Fパート シリアスは続かない】

 【9】


「その……心配かけてごめん」


 戦闘後、平穏を取り戻した河原で裕太はエリィ達に頭を下げた。

 内宮を失ったこと、その弟に殴られたショックで頭がいっぱいになってしまい、ふさぎ込んでしまった。

 そのせいで今回の事件が起こってしまったと裕太は考えていた。


「あたしもごめんなさい。笠本くんのそばにいてあげるべきだったのに、あたしったら……」

「銀川は悪くないよ。俺の代わりにジェイカイザーやジュンナの面倒を見てくれてたんだろう?」


「正確には、私がマスターの面倒を見ていたと言いましょうか」


 ずい、と割り込んでいい雰囲気を壊しにかかるジュンナ。

 バツの悪そうなエリィの顔を見るに、あながち間違いでもなさそうだ。


「と、とにかく! 笠本くんが元気になってよかったわぁ!」

「訓馬さんに言われたんだよ。自分の大切な人を守るためのヒーローになるのも有りだって」

「大切な人……」

「銀川やジェイカイザーを始め、俺の周りにいる家族・友達。俺は、お前らを守るために戦うと決めたんだ」


 静かに流れる川の方を向き、空を見上げる裕太。

 視界の端に水遊びをする野生のネコドルフィンの姿が見えるが、カッコつけムーブを崩さないように顔つきをキリッとさせる。


「だから銀川、これからも俺を支えブフォッ!!」


 振り向こうと顔を左に向けたのがまずかった。

 数匹のねこどるふぃんに混じって、魔法騎士マジックナイトエルフィスが川ではしゃいでいる姿を見れば吹き出さざるを得なかった。


「ちょっとぉ! エルフィスさんせっかくいい雰囲気だったのにぃ!」

「ワハハ! すまない、この動物たちと遊ぶのが存外面白くてな!」


 腕や背中にネコドルフィンを貼り付けたエルフィスが、ジャブジャブと音を鳴らしながら川から上がってきた。


「楽しいニュイー!」

「もっと遊ぶニュイー!」


「ご主人様、私もねこどるふぃんと戯れたいです」

『ジュンナちゃんの水遊びだと! 見せろ、裕太!』

「見て見て笠本くん! このネコドルフィン顎を撫でるとぷるぷるしてる!」


「ったく、しゃあねえなー……」


 なんとも締まらない場にため息を付きながらも、裕太はズボンの裾をまくり上げ、エリィ達と共に川へと走った。


─────────────────────────────────────────────────


登場マシン紹介No.23

【ブラックジェイカイザーウィングネオカスタム】

全高:8.9メートル

重量:8.3トン


 訓馬が自らの罪を償うために、エリィの為に作り上げたキャリーフレーム。

 大破したブラックジェイカイザーのコックピット部をコアとし、同じく大破した可変機ウィングネオのパーツでフレームを組み直した機体。

 コックピットや腕部機構以外はほとんどがウィングネオと同じパーツで形成されているため、変形機構をもつ。

 名前の反面、外見はウィングネオが全面に出ており、カラーリングもライトグリーンと黒とは縁遠い。

 腕部分はブラックジェイカイザーのものを使用しているためジェイブレードが使用可能で、かつウェポンブースターも搭載している。

 OSはかつてエリィが乗りこなした試作キャリーフレーム・ヴェクターに積んでいた江草えぐさ重工製のソフトウェア。

【次回予告】

 エリィに発現していたことが発覚したエクスジェネレーション能力。

 新たな力の獲得に喜ぶ裕太達の前に、思わぬ人物が姿を現す。

 その人物は洗脳され、人工的にExG能力を付与されていた。

 望まぬ戦いの中、応援に駆けつけたのもまた意外な人物だった。


 次回、ロボもの世界の人々24話「新世代」


 「ジェイカイザー……倒す……!!」

 「こんな再会、望んじゃいないってのに!!」

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