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連続二回戦

「おやおや、まさかここで見つかるとわ、それに気づいていたのでしょう」

若い男性と思わしき声があたり一体に響く、それと共に直感で心の中の警鐘音が響く


今ここにいるのはひとりの若者とひとりの青年

右腕の手の甲には御守霊使いの証である紋章


木の葉が散る音と地面に足が付く共に金髪の白い服を纏ったその男は現れた

息を吸い、はっきりとした声でこういった

「どうも、天獄流所属、一般奏者、蟻藁一郎です、今回は危険分子の排除に参上しました」

鋭い視線でこちらを見る男性


ガチャッ!

「霊装展開」

そういうと鎌を持った武装になるその男性、その武器で後の二人を指し

「いいところですね、この状況下であればあの2人が死ぬことになっても問題ありませんね個人的には惜しい人材ですが今後の未来のために消えてもらうことにしましょうかな」

俺はただ無言でその場に佇む


「それに今の世界なら事故死として処理してくれるでしょう、なのでとりあえず、貴方から、消えてください!」」


高速で移動したことを告げる風とともに直後、真紅色の閃光と金色の閃光が激突した


戦闘授業なら、ある程度でならったことはあるが、それも精々護身用だ、そんな戦闘用の一般奏者が一般人を殺す野などたやすいことだ


「(これは・・・なんだ?)」

直感で体が動いてる感覚、思考がもの凄く冷静になる、自分の意志ではない動きになる

無意識というか、半ば体をのっとられた状態だ、何もいえない状態の中、唇が動き


「霊装―ぜろほむら

そういうと、右手には黒い炎、左手には黒と白の吹雪の結晶が現れ、その中から一本の鋭く黒い槍が現れた

それを携え再び戦闘を開始する



聞こえるのは金属と金属がぶつかり合う音、自分が打つ音もあれば弾かれる音もする

上下左右の混撃が高速で繰り出される

槍をバトンのように使いまわし、攻撃と牽制を同時に行う、そして、距離が開いたら一気に詰める、そして弾かれたら逆方向から武器を回し、攻撃を切り替える、そして、石突と穂先を使い攻撃回数を二倍に跳ね上げる


「(――速い)」

相手も、十分速い、しかしこっちもなぜか速い

こっちは、動作数を詰め純粋な速度の向上を図る

既に両者、擦過や薄い切り傷により、朱の色をとばしている

高速戦闘の中で一郎は思った

「――丁寧すぎる・・・こんなデータないぞ」

一般人相手にここまで梃子摺るとは思っていなかった一郎、戦術も丁寧でとても一般人とは思えなかった

すぐさま、速度を上げこちら側に攻めてくる一郎、そして、身を捻るようにして槍に飛び込む

「しかし、甘いです!」

その言葉と共に、右肘うちからのバックバンドで鎌の石突部分を叩き込まれた

骨を折る、木枝を折るような乾いた響きと肉を打つ湿った音が響き、弘道を吹き飛ばした


十数メートル、吹き飛ばされ、たなびく黒髪と手に携えていたぜろほむらと共に地面を削った


「(ははは・・・殺されちまうのかな?)」

目の前にいる一郎が俺たちを殺す準備を始めた

「(死ぬのか・・・嫌だなぁ・・)」

走馬灯があたりに走る


その時、ゆっくりとゆっくりとまるで蟲が俺の体を喰っていくかのごとく赤い紋章が俺の体を這っていく

「(厨二だな・・・って言ってる場合じゃないか)」


影のようにゆらりと俺は槍を携え立ち上がる


「まだ抵抗するのですか?おとなしくそこで寝ていればいい夢が見れたものを」

「すまねぇな、まだ倒れるわけにはいかないのだよ」

「わかりました、ではすぐに止めをさすとしましょうかな?」

「やれるもんなら、やってみろ!家族を誰一人殺らせてたまるかぁぁ!」


そういいながら、さっきとは違うパターンで攻撃を行ってくる一郎、そんな中で

「(――遅い・・・)」

一郎は、さっきとの違和感を感じる、それは格段に攻撃の狙いに正確性が備わったことを意味していた

「(動きが変わった!)」

その異変と共に、一気に速度を上げる一郎

広場に風と火花が散る

それと共に、音の響く数が先ほどの十倍にも跳ね上がる


「面白くなってきましたね!」

その声と共に、広場に残像が現れた、攻撃回避防御を行う弘道とそれに対応するように動く一郎、風と金属音の響きの数だけ広場を埋めていく

どちらも、正面からぶつかりあい、互いの背面を取り合う

速度が上がりにあがってもはや止まれない状況まで上がっていく

2人とも攻撃の精度を上げ無駄をなくし、迷いのない攻撃をぶつけ合っていく


加速アクセル

弘道からその言葉が漏れると共に弘道の見てる世界が加速する

「追いつかれた!」

その刹那、数十発の斬撃と攻撃が一郎に来た


「この・・・厄災の元凶がぁぁ!」

奇声と共に鎌を振り上げ狂気のような絶叫と共に何の躊躇いもなく鎌を振り下ろしてくる一郎


ザスッ!刹那の瞬間、一郎の腹部を氷の槍が貫いていた


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