任務その1.呼び方編
こんにちは、ハルです
えー、今日は家に帰ってくるといつの間にやら一人増えて仲良し三人組で妹たちが遊んでたわけなんですが・・・・・・
「えーと・・・ルリネちゃん、だったよね?」
「はい、お兄様!」
「・・・・・・様はやめて」
「じゃあお兄たん!!」
「それはヤバイからもっとやめて!?」
「は、はい!ご、ごごごごごめんなさい!」
えーっと、なんだろうね
状況を説明すると、俺とルリネちゃんは居間のテーブルに座って向き合っています
んで、残りの二人は『あとは若いもんに任せて』とか言って奥に引っ込んでいった
といっても、廊下の奥からこっちの様子を伺ってるけど
「大佐、こちらフユ。おーばー」
「こちらシア、感動旅行おーばー」
「違うよシアちゃん。感度良好だよ。感動旅行っていい響きだけど」
「いつか一緒に行こうねぇ~」
「・・・・・・それプロポーズ?」
「え?」
「や、なんでもないなんでもない」
何をいちゃいちゃしながらスパイごっこしてるんだ、あいつら
「あ、あの、お兄さん!」
「は、はい、なんでしょうか」
なんか勢いに押されて敬語になってしまう俺
「お、お前って呼んでください!!」
「・・・・・・は?」
「その、私のことお前って呼んでみてください!」
お前?なんか会って間もない子にそんな乱暴な言葉遣いはどうかと思うけど・・・まぁ本人が言うなら
「なにがしたいんだ、お前」
「・・・あなた」
「・・・・・・は?」
ぷしゅううううぅぅぅぅってな感じで赤くなって膨らんで破裂してしぼんでいくルリネちゃん
なんなんだいったい・・・・
「大佐、こちらフユ。応答願います。おーばー」
「こちらシア、どうしたのフユちゃん。おーばー」
「なんかもう見てるだけで恥ずかしいです、援軍を要請しますおーばー」
「いったいどうしたというのですかぁ、おーばー」
「なんか夫婦ごっこしています、ブイブイしいったらありゃしません、おーばー」
んー・・・よくは聞こえないけど、多分ブイブイじゃなくて初々しいじゃないのかな
にしても、シアちゃんがこんな固い言葉使うの初めて聞くな~
「あ、あの、お兄さん」
「ん?っていうかさ、これはなんの遊び?
「へ?あ、いえ、そのっ・・・」
「すごい顔になってるぞ、お前」
もう一度『お前』と言った瞬間、ルリネちゃんの顔がなんか爆発した
「えーせーへー!えーせーへー!!」
「援軍はまだかぁ~?」
うるさいなぁ、外野
ていうか援軍ってなにさ?
「援軍ただいまとうちゃーっく!!」
「援軍ってお前かナツ!!」
「んー・・・兄貴よ。この子が兄貴の新しい妹?」
「妙なこと言うな!」
「ナツ君。もうこの軍は壊滅だよ」
どの軍だよ・・・・・・
「大丈夫だ、この俺に任せろ!」
そういうとナツは顔が爆発した名残で呆けてるルリネちゃんをひょいと抱き上げて・・・
「原爆、投下ぁあ!!」
俺のほうへと放り投げてきた・・・・・・って、え?
なんだか時間がスローモーションに感じる
ルリネちゃんと目が合った
こちらに飛んでくるルリネちゃんは何故か目を瞑る
そんなときに目を瞑るもんだから、俺とルリネちゃんはイヤな感じに頭をごっつんさせて脳みそ爆発《過剰表現》そしてくたばった
「あっちゃぁ・・・不発かよ」
「ある意味ちゃんと爆発したけどねぇ」
「この二人、どうなるんでしょうかぁ~・・・・ふふふ~」
「ん、楽しみだね!」
気のせいか、意識が落ちる寸前に何か聞こえたような