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021『4%の脂肪が落ちるまで』


まりあ戦記・021

『4%の脂肪が落ちるまで』    







 箱根には、ヨミの爪痕がない。


 東京を中心に、関東地方のほとんどが完膚なきまでに叩きのめされたのとは対照的だ。


 いや~~極楽極楽~~~(#^.^#)


 三度目の温泉に浸かったまりあたちは、もう蕩けそうだった。

「やっぱ、三人一緒に浸かるのがいいよね~~~グビグビグビ……プハー!」

 浮かべたたらい酒に喉を鳴らして、みなみ大尉はご満悦だ。

「お酒がいっしょなのが一番うれしいんでしょ~?」

「いやいや、そうだけどね~ お酒が美味しいのも、こうやって三人水入らずで寛げているからじゃ~ん」

「でも、お湯の中だっていっても、女が立膝っていうのは、どうかと思うわ」

「マリアのくせして、細かいこと言うんじゃないわよ~」

「今は晋三です」

「男の晋三が、女湯に入ってるわけないでしょ」

 さっきまで、マリアは男湯に入っていたが、一人ではつまらないので女の体に戻って入っている。髪の長さは晋三のままなので、ボーイッシュな女の子にしか見えない。

「せめてタオルで前を隠そうよ」

「あ、ごめんごめん」

 お体裁だけ、タオルを前に持ってくるが、タオルは直ぐにほぐれてしまい、水面にホワホワと浮いてくる。

「あーーー、ダメだって眠っちゃ!」

 みなみ大尉は、大の字になって浮かんでしまう。器用に顔だけは沈めずに溺れる心配はないようだ。

「みっともないわよ、写真撮っちゃうわよ」

 マリアは、目に内蔵されているカメラで大尉の醜態を記録し始めた。


 大尉は年季の入った酔っぱらいで、マリアとまりあの世話にもならないでロビーに戻った。


「お、卓球やろうぜ! 卓球ぅ!」



 卓球台を見つけると、嫌がる二人を相手に三十分、酔っぱらいとは思えない気合いと身のこなしで、二人をやっつけた。



「ねえ、みなみさん。あたしたちも上手くなりたいからさ、そこに座って悪いとこチェックしてくれないかなあ」

「そー、コーチコーチ!」

 まりあは、フロントでもらったメモ帳とボールペンを渡した。

「おーし、チェックしたうえでビシバシ鍛えてあげるからね!」

 これは二人の作戦だ。みなみ大尉はツーセット目には舟をこいで眠ってしまった。


「もー、もっかい温泉に入ろう!」


 やっと大尉を寝かしつけた二人は四回目の露天風呂に浸かった。

「ねえ、マリアなら卓球なんてお茶の子さいさいでしょうに?」

「今はリラックスモードだから、遊びに関しては普通の人間レベルなの。それにさ、あたしが勝ったら、みなみさん熱くなっちゃって、コーチやらせたぐらいじゃ寝てくれなかったわよ」

「なるほど、深慮遠謀なんだ」

「でもさ、なんで、みなみさん、突然休暇になったんだろ」

「あたしにも分からない。ベースのCPUにリンクしても、司令の決定としか出てこない。ま、司令には、なにか思惑があるんでしょ、あたしたちペーペーは休暇を楽しんでりゃいいと思うわよ」

「そっかーー」

「ね、ちょっとマッサージとかしてあげようか?」

「え、なんで?」

「まりあ、4%ほど脂肪が付きすぎ。ま、平和が続いてるせいなんだろけど、影武者としては、ブタになったまりあをコピーするなんて真っ平だからさ……」

「……なに、その目」

「覚悟!」

「ギャーー!」


 まりあの手が伸びてきて、4%の脂肪が落ちるまでマッサージ地獄に堕ちるまりあであった。

 


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