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013:すごいジト目で


まりあ戦記


013:『すごいジト目で』    






 まともに当たって外してしまいました(^_^;)


 この説明に、瀬戸内先生は「え?」という顔をした。


「だから、あたしの裏拳がまともに当たって、矢治君の顎を外してしまいました」


「あ、あーーなーるほど…………え(○△○)!?」


 瀬戸内先生は他人事みたいに気の抜けた返事をしてからビックリした。


 階段下の盗撮三人組をやっつけた直後に瀬戸内先生がやってきたのだ。


 異常を感知し、教師の使命感でやってきたんじゃない。化学準備室でお昼をした直後に、たまたま出くわしただけなんだ。

 たいていのことは見て見ぬふりをする瀬戸内先生だが、あの立ち廻りを目撃してしまっては、そうもいかない。事務室の人たちも出てきているので、どうしても教師らしく振る舞わざるを得ないのだ。


「えと、病院とか行かなきゃだめかな?」


 めんどうは御免だが、怪我をしているのなら放ってはおけない。いちおうアリバイ的に聞いてみる先生だ。


「あ、こんなの一発で治ります」


 そう言うと、まりあは矢治の顎を掴んだ。


 ウギッ! グチャ!


 くぐもった悲鳴と顎の骨が正しく収まる音がした。


「はい、もう大丈夫です。でしょ?」


「あ、うん、だ、大丈夫……」


 矢治は目に涙を浮かべながらの泣き笑いで応えた。


「あ、そう。喜田君も矢治君もオーケーね」


「「ハ、ハイ」」


「じゃ、みんな仲良くしてね。あ、もう大丈夫ですから(^^;)!」


 事務室の人たちも強引に納得させると、瀬戸内先生は、そそくさと行ってしまった。


「ちょっと、スマホ出しなさいよ」


「あ、うん」


 迫力負けした矢治は、素直にスマホを出した。


「……なんだ、あたしのだけなんだ」


「あ、あの、悪気はないんだ。安倍さんて可愛いってか、その、魅力的だから、ちょっと悪ノリしちゃって」


「常習だったら、このまま生活指導室に引っ張っていくところ。あたしの写メだけでも立派に犯罪なんだけど……行っとく?」


 男三人はブンブンと首を横に振りまくった。


「あたしのパンツって、ここにアミダラ女王のプリントがあるの」


 マリアは自分のお尻を指さした。瞬間視線を向ける三人だが、すぐに逸らした。


「アミダラ女王が写っていたらブチ殺す!……とこだけどね、ほんのチラッとだから、消去するだけで許してあげ……ああ、ごめ~ん」


「「「へ?」」」


「他のデータも全部消しちゃった(^▢^)」


「「「あ、ああーーーー!」」」


「文句ある?」


「い、いえ、ありまっせーーーん!」


「じゃ、先生も、ああおっしゃったことだし、これからは仲良くしようね」


「え、あ……」


「いやなの?」


 まりあは、すごいジト目で三人を睨んだ。


「「「よ、喜んで!」」」


「よし!」


 ドヤ顔で腕を組んではみるが、内心は「しまった!」のまりあであった。

 



☆彡 主な登場人物


・舵 晋三      永遠の16歳 法名・釋善実

・舵 まりあ     晋三の妹 高校2年 ウズメのパイロット

・舵司令       特務旅団司令 晋三とまりあの父

・高安みなみ     特務旅団大尉

・マリア       まりあのアシスタント兼ガード兼影武者(VR10201)

・徳川曹長      みなみの世話係

・まりあの友達    釈迦堂観音(お堂さん) 矢治公男と喜田伸晃 鈴木さん 佐藤さん

・学校の先生     瀬戸内美晴(担任) 


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