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闇夜の暁を越えて  作者: 高村志生子
1/3

序章 1

普段はPBWというもののマスターをやっています。怖くて切ない話が書きたくて書き始めてみました。

少しずつですが更新していきます。よろしくお付き合いくださいませ。

パタリ、パタリ、と落ちていた涙は、いつしか生暖かい流れとなって頬を伝っていた。

胸に渦巻くのは、悲しい、痛い、苦しい、そんな負の感情。ないまぜになり、「憎しみ」の結晶になった怒り。

その原因は目の前にあった。

……ワタシヲコワシタモノハナニ。

くつくつと低く響く声。聞いていたくない。聞きたくない。消え去ってほしい。そう願いながらも、澱む滓のように鼓膜を打つ、歪んだ笑い声。低く、低く、嘲るように見下す嘲笑。

……コノオトコハナニヲシタ。

ガタン!と不意に部屋の戸が音をたて、美咲はびくりと身を震わせた。

ふうっと感じていた圧力が消え、ずっと降っていた雨の音が聞こえてきた。

闇夜を震わせる雨の音。ざああ、ざああ。さああ、さああ。

うあぁ、あ、あぁ。哭き声が聞こえる。美咲は気づかなかった。その哭き声が自分のモノであることに。

目の前に転がる物体が、父と、母と、呼んでいたモノであることに。その動かない体の下に広がる黒い液体。冬の気温にさらされて、止まった時の中で冷たく固まっていく、チ。

哭き声はやがて止まり、雨音以外には何も聞こえない、静かな冬。


それは美咲が愛を失った、10歳の夜のことだった。

魔法とかは出て来ないし、ゴシックホラーかと言えばどうなんだろ?ではありますが、ともあれ気の向くままに書き綴って行こうと思います。目指すはハッピーエンド(多分)。

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