第4話 再び神界へ
さぁ、魔法の練習を始めようと思ったはいいけれど、やり方がわからない。
え、どうしよ?これ本読めるようになるまで無理じゃない?早速詰んだ?
えーー!!!
あ、考えすぎて、眠気が、、、。赤ちゃんの体は不便だな、、、。
そうして、私はその眠気に誘われるまま、あらがうことはせず、眠りに落ちた。
目が覚めると、前にきた、神界と呼ぶとこにいた。前回同様真っ白な空間だ。
「えっと、、ごめんね?」
そうやってあたりを見渡していると突然声がかかった。
ちなみに今の私の姿は赤ちゃんではない!!!
鈴木優心だった時の体。
しかも、初めてここに来た時より若い姿。
だいたい中学校くらいのときかな?
今、目の前にいるセオと同じか少し低いくらいの身長だ。
「教会以外でも呼べるんだ。」
「、、、まず、そこなんだね。うん。めったにやらないけどね。難しいし、疲れるし、いいこと何もなしだから」
ちょっと呆れた顔をしながら、セオは説明した。
「魔法の使い方で困ってるみたいだったし、早めに魔力を増やした方がいいと思って。」
「教えてくれるの?」
「うん。テイマーになるにも魔力が欲しいからね。」
「アリーチェがいったようにライトと身体強化の魔法を教えるよ。これならいい練習になるし、周りに害はないからね。身体強化は魔力の流れをつかむのに最適だしね。」
お~!!!色々考えてくれてる!!
「じゃ、教えるね。魔法は基本的には詠唱が欲しいんだけど、あんまりこれは重要じゃないんだよね。一番大事なのはイメージ、それとコツかな?」
イメージとコツか。
「イメージなら元日本人のアリーチェなら簡単だと思うんだよね。まーみてて?」
「まずは魔力を手の先に集めて、光がともるようにイメージする。」
「ライト」
そういったセオの指先から球形の明るくともる光が出てきた。
「ライトということにより、イメージがしやすくなる。」
おー!!すごいな魔法は。早くやりたい!!
「やってみてもいいよ。」
おー許しが出たよ。
えっと、魔力を指先に集めるんだったよね。
うーん、集まったかな?これが光がともるイメージだよね。
魔法系の小説で読んだような、こうぽわーっと明かりがともる感じがいいな。
よし。イメージは固まった。
「ライト」
そうつぶやくと私の指先からイメージした通り、ぽわーっと球形の光がともった。
「やったー!!成功した!嬉しい。」
私が喜びを全開にしていると
「まさか、一発目でできるとは、、、アリーチェは魔法の才能があるのかもね。」
「え?本当?嬉しい。」
「この分だと、身体強化の方もうまくいきそうだね。」
「身体強化の方は、この魔力を薄く全体に伸ばすイメージかな?」
「例えば、腕を強化するなら、腕の近くに薄い膜をイメージして」
「身体強化」
「これは見た目にはわかりにくいよ。だからとても便利なんだよ。人間にとってはね。」
確かになにが変わったのかわからない。
「まー自分だとすごいわかりやすいからね。やってみなよ?」
そういわれて、イメージする。
魔力。うーん。体全体に薄く広くか。……イメージがわかない。
セオは薄い膜って言ったよね?薄い膜か。皮膚を覆う感じかな?
あ!!血液。薄く広く流れるように魔力を流す。
これならどうかな?
イメージ。イメージ。おーできたかな?
ん?私今無詠唱だ。
「セオ!!できたよ。しかも無詠唱!!」
「そうだね、これは基本無詠唱なんだ。イメージするのに言葉は大事だけど、これは言わない方が逆にイメージしやすいみたいなんだよ。」
「そういう魔法もあるんだね。」
「ってことで、魔力の使い方も覚えられたみたいだし、これから頑張ってね?応援してるよ」
そういって前と同じように私は光に包まれた。
名前:フローレス・ベアトリーチェ
立場:アリーチェの母
備考:魔法の腕がいい。貴族。
名前:フローレス・アリーゴ
立場:アリーチェの父
備考:剣の腕がいい。貴族。