第3話 前世を思い出した。
私が前世の記憶を思い出したのは偶然だった。
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私が生まれてから一か月くらいはママかパパそれからメイドさんぐらいしかこの部屋にはこなかった。
しかし、一か月ぐらいたち、よく似た顔をした5歳くらいの2人の男の子が現れた。
「おはよう。アリーチェ。君のお兄ちゃんだよ。二人は双子なんだよ。カイとリクだよ。」
そういいながら、ママは私のことを抱き上げた。
「いいな!!抱きたい。」
「リク、見るだけでいいっていったから連れてきたのよ?まだ早いわ。」
「ちょっとでいいから。お願い!」
「しょうがないわね、ちょっとよ?」
「お母さん、俺もリクの次いい?」
「いいわよ」
「気を付けてね。」
「うん!!わぁー。……よしよししてあげる!!!」
「え!?抱っこしたままは危ないわよ?」
「あ!!」
ゴンー!!!!
リクお兄ちゃんが私を撫でようとして、、、私は落ちた。ベットの淵に頭のあたる鈍い音がした。
そのあと、運よく?ベットの中に落ちた。床じゃなかっただけよかった。
しかし、それで私は気を失った。
今までお兄ちゃんたちが来なかったのは、主にリクお兄ちゃんのほうに原因があったのか。
そして、私は今までのことを思い出した。
ちなみに私は5日ぐらいに眠っていたらしい。
メイドさんたちが話しているのを聞いた。
そりゃそうだね、赤ちゃんの脳なんてそんなに大きくないし、処理するのに時間かかるよね。
でも、本当に良かった。打ちどころ悪ければ死んでたかもね。
生き返ったばかりなのに。
「!!お母さん!!アリーチェが!アリーチェが!!」
カイお兄ちゃんが泣きながらドアに向かって走っていった。ママを呼びに行ったようだ。
そして、カイお兄ちゃんに連れられて、目が赤いリクお兄ちゃんと隈のできたママがはいってきた。
「!!!本当に良かった。治療魔法を使ったのに目覚めないし、本当に心配した。」
「ごめん。アリーチェ。痛かったよな?ごめん。」
リクも瞳に涙をためながら誤ってくる。
ゴンと響くと同時に意識飛んだから、ぶっちゃけ痛み感じなかったんだよね。
私はリクお兄ちゃんに大丈夫という意味を込めて、頭を撫でようと手を上にあげた。
しかし、私は今赤ちゃん、手も短い。
リクお兄ちゃんが気づいて、手を握ってくれた。
嬉しくて、にっこり笑った。
赤ちゃんになったことで精神も弱くなったのか、ちょっとしたことで嬉しくなる。
「!!!アリーチェ可愛い!!」
カイお兄ちゃんが兄バカなことを言ってくる。
でも、いまだに鏡を見たことがない。ママやパパなどを見る限り、ブスってことはないだろうけど、早く見てみたい。
意識を取り戻してから思った。暇だ。
ママたちがこの部屋を出て行ってメから一時間もたっていないと思う。
それでも、何もできないのはほんとに暇!!!
赤ちゃんでいたころは何も意識していなかった。
でも、私は前世で18歳まで生きた。そして、いまその意識がある。もう、ただ、ぼーっと過ごすのは無理だろう。
赤ちゃんだけあって、ほとんどの時間は眠っているのかもしれないけど、、、。
あ、そういえば、魔法!!魔法があったよ。手足を少し動かすぐらいしかできないけど魔法ならそれも関係ない!!!
危なくなくて、みつからない魔法とかないかな?
もし見つかったら、大変だよね。まだ、歩けもしない赤ちゃんが魔法つかったら。
研究所とかにつれていかれるかもしれない。
そんなのは嫌。
何があるかな?必然的に無属性の魔法になりそうだけど。
うーんライトとかどうかな?あ、これは光属性かな?うーんわからん!!!
まーでも関係ないよね。全属性の適正あるし。ライトならもう十分明るいし。見つかりにくい!!これ重要。
あ、もっといいのあった。身体強化。よくラノベでも出てくるやつ。
よし!さっそく始めよう。Let’s GO!!
セオール
この世界の神。アリーチェには『セオ』と呼ぶように伝えた。
アリーチェのことを前世の『鈴木優心』だった時から気にかけていた。
魔法の全属性の適正とテイマーとしての適正を付与した。
アリーチェには秘密でセオ―ルの加護も付与させている。