4月28日の物語(探索編)(午後①)
金曜に予定があるのすっかりわすれてました・・・ごめんなさい・・・
●同日 13:16 草の墓2つ目の広場
あれから数回をこなした結果、ノックは戦闘にも慣れたのか動きこそぎこちないが多少は戦えるようにはなっていた。
「そろそろ昼食のために休もうか」
「そうですね、それなりに奥の方まで進みましたしここで一度休憩した方がいいですね」
「それならここから近いところに休憩出来そうなところがあったよ」
「じゃあそこにしようぜ」
今は2つ目の広場の中心より右下あたりに彼らは居る。当たり前だけども、息子に関する情報は何も手に入らず残すところは最奥の墓くらいしか残ってない。
~~パーティ移動中~~
●同日 13:31 同場所
ラパンの案内で連れて来られたところは軽く開けていて木が倒れたりしてるが、それがいい感じに椅子の役割を果たしそうになっている。
「いい感じに開けた場所ですね。」
「それじゃ休憩しようか」
クーは腰に下げていたポーチから塩漬け肉を取り出す
「ノックさんは荷物袋から人数分のお椀を出してもらっていいですか」
ノックがクーたちについてくるにあたって荷物の多くはノックが持っていた大きい袋にある程度詰め込んでいる。決してさぼりではない。クーたちが戦闘を担当するからノックさんは荷物を持っててという作戦だ。
「わかったよ」
「あたしは周りを見てくるよ」
「私もラパンと一緒に見てきます」
「じゃあ俺はあの倒木を人数分に割ってくるぜ」
「大丈夫だよルーク、今から土魔法でテーブルとイスを作るから」
「お、そうか。じゃあ俺は薪を拾ってくるぜ」
実は、魔法は式と魔力さえあれば誰にでも発動出来るようになっている。だけど、普通の人は魔力がそこまであるわけじゃないから、魔法を使える人と使えない人が居るのだ。
それに、魔法式にも制限はそこまでなく式を構成する文字によって内容が変わるので、ただ火の玉を撃ちだすだけでも人によっては全く違う形が出来上がる。
クーはこの前書いたレポートには式を書いてる途中で魔力が切れると暴発する可能性がある、って書いたが、実際のところそんなことは1年に2~3回だし暴発が起きてもせいぜいやけどを負うくらいだ。
魔法式を書き終えたタイミングで魔法が発動して土が集まりイスとテーブルが出来上がる。
「ノックさん、お椀はここに置いておいてください」
「わかりました」
「薪を拾ってきたけどもこれくらいで大丈夫か?」
「十分だよルーク。じゃあ燃えやすい形に組んでおいて」
「あいよ」
よし、これで水を温めて、それに塩漬け肉を入れておけば軽い物が出来上がる。
「ただいまー」
「ただいま戻りました。近くにオオカミとかは居ませんでしたが、変なものが・・・」
「変な物?」
「変なものというか跡なんですが、木に穴が空いてるんですよ。中には貫通してないものがありますけど多くは貫通しています」
「誰かが魔法を使って何かを追っていたとか?」
「穴が空いてる高さの中にはクーの身長くらいのものもありました。それにここにいるのはオオカミやイノシシなどがほとんどです。それならあんな高さに穴が空くとは思えません」
「なら森賊とかかな?」
「それはあるかもしれないよ。偵察してる途中に誰かに見られてるような気配を感じたもん」
それ結構重大なことじゃないかな・・・?それならここに森賊の類が居ることになるんだけども・・・
「なんでそれを言わなかったのな?」
「え、いや、気配は感じたけど襲うというよりかは様子を見てるみたいだったし、もし襲ってきても音で分かるから」
「ラパン、ケーキ無しな」
「えーーーーーー?!」
「いや、当たり前だろ」
「ラパンが偵察に出てるときに強襲されたらどうするつもりだったのですか」
「うぅ・・・」
ラパンもさすがに気づいていたのか、サリュに言われてしょんぼりしている。しかし、クーがかばう様子はない。無慈悲!
「もしかしたらそいつってオビ教授の言ってたやつじゃないのか?」
「何人くらいからの気配を感じた?」
「1人だと思う」
「1人だけかぁ・・・」
「ここで襲ってきてもオビ教授たちには何のメリットもないだろうから多分森賊だね」
昨日もルークたちに言ったようにここで襲ったとしてもクーたちが何も得られてなかったら襲い損なので森賊の可能性の方が高い。
「もしかしたら噂の奴かもしれませんよ?」
「噂?」
「はい。数年前ですが、最奥の墓を掘り返そうとしたところ何者かに襲われたっていう噂です。」
「あ、それならあたし聞いたことがあるよ。それでみんな墓を掘り返そうとはしなくなったんだよね」
へーそんな噂があるのか。全く知らなかった。
「その襲ってきた正体が妖精かもしれないというのはご存知ですか?」
「それって童話に出てくる妖精?」
「えぇそうです。誰も姿を見てないので本当のことはわかりませんが、あの妖精ならそんなことをしそうですしね」
「なんでそんなことが言えるんですか?」
「だって童話の最後に『彼女は憎しみと悲しみ以外の感情を地の底に埋めた』ってあるじゃないですか。これはもう復讐することだけしか頭にありませんよ」
「確かにそう言えるかもしれないな・・・」
「どっちにせよこのまま一番奥まで進むしか俺たちに残された道はないんだ。さっさと休憩しようぜ」
「それもそうだね」
~~パーティ休憩中~~
●同日 14:35 最奥
「これが夫婦の墓か」
クーたちの目の前には、彼らの安眠を願うための2メートルくらいの十字架が地面に刺さっており、十字架の足元には小さい範囲で色とりどりの花が咲いている。
そして、花が咲いている近くには土が盛り上がったところが2ヶ所隣り合っている。周りは岩で囲まれており、天井には2メートル程度の穴が空いており、そこからは夫婦の墓を明るく照らすように陽の光が降り注いでいる。
また、最奥はその天井からの光のみが光源なので、壁際はやや暗い。
「その盛り上がってる部分に眠っているのかな?」
「多分そうだね」
「しかしいくら調査のためとはいえは死人の寝床を荒らすのは気が引けるな」
「仕方ないでしょ、それが仕事なんだから」
「そうは言ってもなぁ・・・」
「とりあえずは周りを調査してみよう」
◇
「やっぱり何もないか・・・」
周りを調べてみたけど結局何も出てこなかった。ここには何回も調査に来てるから当たり前と言えば当たり前だ。
「残すは墓だけだか、だれが掘り返す?俺は嫌だぞ。祟られそうだしな」
「そんなのみんな嫌に決まってるじゃんよー」
「あのさ一つ聞きたいんだけど、クーの魔法でお墓に何が埋まってるかとかわからないの?」
「多分、出来るとは思うけど、そうなると一から魔法式を考えないといけないんだよね」
「あれ?クーは索敵用とかにそういうの作らなかったの?」
「うちにはラパンが居るからそれを作る時間があるなら別の魔法を作ろうと思ってるんだよ」
「あーなるほどな」
「確かにラパンは優秀ですからね」
「え、えへへへ」
いきなり褒められるとは思ってなかったからかラパンが照れたように軽く笑う。
「えっと・・・結局のところ、時間はかかるけど作れるということですか?」
「まぁそうですね」
「なら、墓を掘り起こすのは気が引けるしラパンの案で行こう。みんなは休憩してて」
よし、そうと決まればさっさと作ろう。
◇
さっき言ったように魔法は魔法式と魔力さえあれば発動する。
ここで大事なのが魔法の中身を決める魔法式なんだ。魔法式は要素や現象を表す魔力で書かれた文字―――魔法文字から成り立っている。
実はレポートに書いた内容だったりさっき言ったことだけが魔法発動の全てじゃない。適当に火の玉を撃ちだす魔法を例に挙げてみよう。
まず、最初に必要なのはどの属性かを表す魔法文字だ。次に大きさや形を表す文字に、撃ちだす数やどんな動きをするかを表す文字などが必要になる。
そして、絶対に忘れてはいけないのがどこから魔法が発動するかを表す文字だ。原因はわからにけどこれが無いと魔法が発動されない。
さっき自分が人によって魔法は形を変えるというのは、これが原因なのだ。余談だけど魔法によって必要な文字が変わるので、一概に今、言ったのが全部毎回必要という訳ではない。
よし、解説も終わったところでさっさと作ろう。まずこの魔法は土の中を調べるから属性は土にして、大きさ―――効果範囲はざっくりと下に4m、左右も4mくらいでいいかな。形は・・・いらないか。次にどんな動きをするかなのだけども、これは細かい振動を高速でやるようにすればいいかな。発動する場所は自分の手にして、振動させる対象は自分が手を置いたところを中心にしてさっきの範囲分に最後に発動時間を1分くらいにして、あとは範囲内の情報が自分に来るようにして完成だ。
◇
「みんな、魔法が完成したよ」
「お、完成したのか。それじゃあ早速試してみようぜ」
「どんな魔法にしたの?」
「属性は土で、中身は自分が手で触れてるところを中心にして一定の範囲内の土を細かく高速で振動させる魔法だよ。これで土が盛り上がってるところに何かあれば、摩擦によって揺れが微妙に違うところがあるだろうから、それで大まかな形なんかは把握できると思うよ」
「それでは魔法も完成しましたし、早いとこ済ませてしまいましょう。クーお願いします」
よし、それじゃ、試してみますか。
6・03 修正しました
また、話の目録の一番上にあった「必読」のやつを消しました。




