(43) 第901部隊その③
(43) 第901部隊その③
軍曹蟻がもうすぐ顔合わせをする事になる、俺が指揮する部隊の特徴を告げる。
●遠距離戦に特化したスナイパーアント部隊。
●近接戦闘に特化したバーサークアント部隊。
●防衛戦闘に特化したローバストアント部隊。
●後方支援に特化したヒーリングアント部隊。
以上の計4つの種類の蟻からなる部隊である。
更にこの4つの部隊プラス補給小隊が一つ特別に付くらしい。
そして、これらを率いる小隊長は、その上位種である。
話している間に、彼らが待つ部屋に到着する。
扉を開けて中に入ると、5匹の蟻がいた。
中に居た4匹の蟻は、先ほどの説明で受けた蟻達の上位種の様だ。
1匹だけ、補給部隊の隊長は、ソルジャーアントから進化した普通の個体であった。
5匹は揃って見事な敬礼を、アリグルにして来る。
それに答礼する。
用意された上座に座り、部下となる蟻達に「ギギ(掛けたまえ)」と着席の許可を出す。
その後5匹が、それぞれ率いる小隊名と自分が、その小隊長だと名乗る。
5匹とも名無しである。
もっと上位にならないと、名前は送られないので、基本蟻同士では、渾名を付けたり、その特色で覚えたりする様だ。
それに蟻は、匂いでお互いが味方か、どうかを判断する。
なので、名前が無くても困らないそうだ。
一通り話して見たが、やはり蟻は従順な為に、特に反発される事なく、すんなりと顔合わせは済んだ。
これが人の組織なら、いきなり出世して中隊長になった俺を、妬んだりする者も居るだろうが、その点蟻はそんな事はなくすぐに受け入れてくれる。
まあ、基本魔物は強い者が正義の、弱肉強食思考である。
シンプルであるが故に、人間みたいに、衰えての引退は無く、弱者は死あるのみだ。
衰え始めた老兵は、容赦無く前線に送られて、その命を巣のために、ひいてはエンプレスアーマイゼであるエレナの為に、使われる事が名誉とされている。
全ての老兵では無く、殆どは下位の蟻であるが、上位の蟻も送られる事は普通にある。
例えば困難な撤退戦の殿部隊に所属するのは、殆どは老兵と老将だ。
数々の実戦で培った経験で、一人でも多くの蟻を逃すのが彼らの役目であり、未来に希望を残す為だ。
なので、蟻で老衰で亡くなるのはごく稀で、殆どは戦場で戦死する。
勿論老衰したからと、貶められる事はなく、巣の為に生涯を捧げた忠義者として埋葬される。
と、話が逸れたが、小隊長達との顔合わせは、問題なく終了した。
後はその下の部下達全員との、顔合わせを残すのみである。
これからは週に、1.2回ペースでの投稿になります。




