(4)選別の儀式
(4)選別の儀式
遂に選別の儀式の日が、やって来た。
この日のために、出来ることはすべてした筈だ。
それにしても、学校のテスト見たい少しばかり、緊張するな。
でも、これから行われる選別の儀式は、これからの蟻人生を決める、人生の分岐路だ。
失敗は許されない。
この世界で生きて行くなら、戦闘職であるソルジャーアントだ。
ワークアントに選ばれれば終わる。
もしかしたら、その後戦闘職に戻れるかもしれないが、遠回りになる。
蟻の寿命が、どの程度か知らないが、出来れば外の世界を見て回りたいものだ。
今回選別の儀式に参加するアントワームは、俺含めて全部で、68匹だ。
何でも、選別の儀式は一週間毎に、毎回行われるそうだ。
俺の順番は、45匹目なのでまだ時間がある。
そう思っていたが、割とスムーズに選別の儀式は進み、あまり待つ事なく、俺の番が回って来た。
選別の儀式の間には、ソルジャーアント4匹と、その上位種である。サージェントオルミーガが居る。
他にはワークアント8匹とその上位種である。サーヴィターアントが居る。
それに前に部屋に来た、ソーサラーアントも居た。
サーヴィターアントが一歩前に出て。
「ギィ、ギーイ(では、これより選別の儀式を執り行う。やり方は簡単だ。中央にある魔石を食せば良い)」
言われた通り、中央にある魔石を食べる。
すると、天の声(仮)が聞こえた。
〔経験値が一定に到達しました。個体アントワームが〈Lv9〉から→〈Lv10〉にレベルアップします。レベルが、最大値になりました。進化可能です。進化しますか?YES/NO〕と、聞こえたので、YESを選択する。
〔選べる進化先は三つです。「ワークアント」「ソルジャーアント」「ランドアース」〕
ランドアースを鑑定する。
『ランドアースは、最硬の防御力を持つアント種の一つ』としか出てこなかった。
やはりここは命大事を、テーマに生きて行く異世界蟻人生なら、これを取るべきでしょう。
ランドアースを選択すると、勝手に糸を吐き出して繭を形成する。
眠たくなったので、眠る事にする。
多分次に目が覚めたら、進化しているのだろう。