(9)訓練所
もしかすると、明日は投稿が出来ないかも知れません。
(9)訓練所
C-182部隊に割り当てられた後、訓練所に連れられてそこで連携について学んだ。
訓練所には色々な部隊が訓練に明け暮れていた。
偵察部隊は如何に早く地形を調べて危険生物が居ないか、資源や食料がないかを調べてそれをコロニーである。我らの巣へと逸早く報せを持って来るか。
他にも国境守備隊が外敵からコロニーへと侵入を阻止して居る間に、逸早く迎撃部隊が辿り着けるかの、訓練をやって居たりと、多種多様な訓練が行われて居た。
しんどいのは嫌だけど、生き残る為には訓練をしないと駄目だからな〜。
その後、一週間訓練に明け暮れた。
驚いたのが、一週間で様になった事だ。
やはりこの世界は弱肉強食の世界なので、何でもかんでもすぐに出来る様にならなければいけないんだと、学んだ。
「ギー、ギギ、ギギ(よく訓練に耐えた。諸君らは立派な兵士へと成長を遂げた。明日には作戦行動に移って貰う。今日はよく食べ。よく眠り。明日には備えてくれ。以上解散)」
それぞれが、割り当てられた寝床へと戻って行く。
明日に備えてって言われたが、何もする事がないよな。
取り敢えずここ一週間で、成長したであろうステータスを確認するかな。
【ランドアース Lv1
名前:なし
ステータス
HP:140/140(緑)
MP:160/160(青)
SP:106/106(黄)
:106/106(赤)
攻撃力:120
防御力:160
抵抗力:107
魔法力:143
速度力:95
スキル
『鑑定Lv5』『上昇志向Lv3』『噛み砕きLv1』『模倣Lv5』『PA%=S』『翻訳Lv3』『穴掘りLv6』『土木魔法Lv2』『指揮Lv2』『連携Lv4』『外道魔法耐性Lv1』『気配遮断Lv3』】
レベルは変わってないが、ステータスとスキルレベルが軒並み上がって居る。
やっぱり。努力って大事だよね。
こうやって頑張った努力が、結果に反映されるとモチベーションも上がるってもんだな。
まあ、実戦までの残り少ない時間少しでも生存率が上がる様に、ステータスをもう少し鍛えとくかな。
そう言えば、正面戦線に参加する部隊もここの訓練所に所属して居るんだよな。
向こうさんはどんな作戦行動か聞いて見るかな。
お!正面戦線参加組だ。
あっ!今気付いたが、コミュニケーション取るの苦手だったな。
最近は指示通りに動くだけで良かったから、すっかりその事を忘れてた。
ここは気配遮断で、気配を消して聞き耳をたてるしかないな。
ソロリ、ソロリと抜き足差し足忍び足と、テンポよく静かに近付く。
ソルジャーアント2匹の会話に耳を傾ける。
「ギー、ギギ(いよいよ。明日俺達も初陣だな)」
「ギギギ(ああ、そうだな。隊長の話だと今回投入される戦力は約5千匹らしいぞ)」
「ギ!?ギーギー?(そんなにもか!?今回の戦いで蜂との長い戦いに、上層部は終止符を打つつもりかな?)」
「ギー、ギギ、ギィ(さあな。だが、5千匹って俺らにしたら大戦力だが、この巣全体からしたらそれほど多くは無いらしいぞ。それに俺達並みに多く眷属を従えている種族もいるらしいからな。それにエンプレスアーマイゼ様以外にも、クイーンアント様も居るからな。5千匹もそれ程の数ではないそうだ)」
「ギー、ギィ(へぇ、詳しいな。クイーンアント様か。今期は全員エンプレスアーマイゼ様が、俺達の産みの親だろ?)」
「ギー、ギィ(いや、全員では無くて一部らしいぞ。選別の儀式でいきなり特殊個体や上位個体に進化した蟻達が、エンプレスアーマイゼ様の直系の子供で、俺とお前はクイーンアント様の子供だよ)」
「ギー!?ギイ(マジかよ!?知らなかったな)」
「ギ、ギーイ(ま、今回は久し振りにエンプレスアーマイゼ様からの御言葉だったからそう勘違いしたんだろう。普段はクイーンアント様らしいからな)」
「ギギギ(それにしてもお前、情報通だな。)」
「ギ?ギギ(そうか?ただ単に先輩達と仲が良いだけだよ)」
「ギー、ギギ(そうなんだな。そう言えば話を戻すけど今回の正面戦線は苛烈らしいな)」
「ギー、ギ、ギイ(そうだろうな。上層部はマジで蜂共を殲滅する腹積もりらしいからな。それに後詰として約三千匹の予備部隊も待機してるらしい)」
「ギ、ギイ(明日生き残れるかな〜)」
「ギー、ギイギイ(それは…わからないな。なる様にしかならないだろう。敵は俺達よりも少ない数とは聞いたからな)」
「ギー、ギィ?(少ないって言っても千を越す数は居るだろう?)」
「ギー、ギィ(まあな。だが、気をつけるのは蜂だけじゃないぞ?蜂以外にも敵は居るからな)」
「ギー、ギー(ああ、そうだな。おっとそろそろ就寝時間だ。戻るか)」
「ギ(そうだな)」
〔新たにスキル『聞き耳Lv1』を獲得しました〕
明日の情報に加えた新たなスキルも獲得出来た。
ステータスを鍛えようと思ったが、就寝時間だから寝床へ戻らないとな。
いよいよ明日か……。