混沌からの悪魔①
二次創作以外は初めての投稿です!正直伝わりにくい文が多いかもしれませんが、読んでいただけたら幸いですm(__)m
……気が付くといつの間にか真っ暗な空間にいた。
そこには自分の鼓動や吐息の音しか聞こえず不気味な程に静まり返っていた。
何がどうなっているのか分からないが、俺はあるのか分からない出口を求め歩き出した。
どれくらい歩いただろうか?
しばらく歩き続けていたら、ふと音がした。
立ち止まって耳を澄ますと、その音は少しずつ、少しずつ自分に近付いているようだった
「誰か居るんですか?!」
そう叫んだ時初めて気が付いた。
……ただの足音が近付いている訳ではない。
ある程度近付いてきて分かった。「ビチャ、ビチャ」という不気味な音を近付いてくる何かが発していた。
……返事はない。
しかしその音はまた少しずつ近付いて来るようであった。
またしばらくすると音が止んだ。
目を凝らして音がしていた方を見続けていると、ぼんやりと何かが見えた。
「あ、すいませ……」そう言いかけて、止まった
それは人間の形をしていなかった。
いや、生き物の形すらしていなかった。
その生き物とも言い難い何かからの体から、クネクネと、触手のような物が出ていたからだ。
「ッ?!」
走った。
何がどうなっているのか、あれが何なのか、恐怖で足が思うように動かなかったが、走った。
あれに掴まったら死ぬ。
そう、自分の直感が告げていた。
そしてその直感は恐らく間違っていなかった。
さっきまではゆっくりと動いていた“それ”は、自分が走り出したと同時に、先程までとは比べ物にならないほどに早く動き出した。
「……ッハァ、ハァ!!!」
走っても走っても距離が離れない。
それどころか少しずつ、確実に“それ”との距離が縮まっているのが音で分かる。
そしてとうとう、その音が自分に真後ろにまで来た。
「?!?!」
触手らしき物に腕を掴まれた。
そして凄い勢いで“それ”の所に引っ張られる。
目の前まで引っ張られて、初めて“それ”の姿をはっきりと見る事が出来た。
……顔がない。
本来どんな生き物にも存在するはずの顔が、“それ”には無かったのだ。
それどころか足や手もない。
ビチャビチャという音は、“それ”の体と思われる部分を引きずっていた音だと分かった。
「あ、あぁ……」
恐怖で声が出なかった。
どんどん自分の体が“それ”に近付いていく。
あと数10cmというところまで近付いた。
「何で……こんな事に……ッ!?」
“それ”の前では、どんな抵抗も無意味だと分かった俺は生きる事を諦め、そのまま目をつぶった……
目が覚めるとそこは普段使っている事務室の中だった。
どうやら昨日仕事中にそのままソファーで眠ってしまったらしい。
俺の名前は岡野俊人、ここで探偵事務所をしており、探偵をやっている。
「あ、俊人先生起きたんですね」
振り向くとそこには助手の千本裕二がコーヒーを持って立っていた。
「千本か……今日はやけに早いな?」
「何言ってるんですか先生、もう12時ですよ」
時計を見ると確かにあと少しで針が12時を回る所だった。
「……もうこんな時間か、依頼とか来てなかったか?」
「一件来てましたけど、先生が眠っておられたので1時にまた来て下さいとお願いしました。」
「そうか……助かった。」
「いえいえ、先生こそ毎日遅くまでお仕事お疲れ様です。」
ホントに千本は気が利く。後はもう少し天然な所が治ればな……
などと思いつつ、千本の入れたコーヒーを飲み干した。
「1時まであまり時間がない、支度してくるからお茶の準備をしておいてくれ」
そう言って、一階の更衣室に向かった。
着替えてる間、俺はさっきの夢を思い出していた。
「あんな生々しい夢は初めてだな」
ふと、着ていた上着の袖から1本の真っ黒い毛が落ちた。
「なんだこれは?髪の毛にしては太過ぎ……」
言いかけた所で、思った。
「夢に出た化物の毛も、こんな感じだったな……まさかな、馬鹿馬鹿しい。」
そう言って俺は得体のしれない毛を近くのゴミ箱に捨てた。
着替えが終わると、早速応接室に向かい、客人を迎える準備をした。
千本もお茶の準備が出来たらしい。
それから数分後、
「コンコン」ガチャッとドアが開いた。
「すいません、1時に約束していた者ですが……」
入ってきたのは感じの良さそうな若い女性だった。
「ええ、千本から話をきいております。えっと確かお名前は……」
「神田です。神田桜と申します」




