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プロローグ
──死んだらどうなるのか。
──神は存在するのか。
この問いに答えられる人間は殆どいないだろう。
「殆ど」ということはその答えを知っている人間が少なからずいるということになるのだが、きっとあなたが予測したであろう通り、それは果たして僕ら3人、これから始まるこの物語の主人公たちのことである。
これは、神の失敗によって与えられた、僕らの2度目の一生の物語。
2028年7月29日。未曾有の大地震によって僕らの街は一瞬で崩壊した。
この地震による死者行方不明者は12万人にも及んだという。