彼氏君試験2
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幼稚園生旭「......」
幼稚園生湊「どうしたんだ?」
幼旭「いや、何でもないさ。一度道化を決めたなら死ぬまで貫き通して見せるさ」
幼湊「幼稚園生が考える言葉じゃないだろ」
幼旭「あ、気づいた?これ昨日読んだた漫画のやつw気に入ったの」
幼湊「あっそ」
幼旭「気に入った、ね」
心音についていき彼氏君と合流する。
そこで、買う服を受け取り。
支払いを済ます。
「よし、んじゃ帰るぞ~」
「はい」
「うん」
二人とも楽しかったんだろうな。
店の中に関しては完全に買い物デートだ、試験のこと忘れてそう。
まぁ、その方が都合良いし良いけど。
帰りは連れ立って歩く。
(一応時間は伝えて置くか)
俺は、スマホをだしチャットで今の位置を伝え、位置到着時間の予想を送っておくもっとも、予想はあいつのが得意だが。
交差点を一個通り過ぎて二個目を右に曲がる。そこから数えて三つ目の路地裏、うん、完璧だ。
アイツがミスるかどうかだけど、この程度のことでアイツがミスるとは思えないしな。
さぁ、頑張ってくれよ、彼氏君。帰るまでが、遠足ですってね。
チラッと後ろの湊さんを盗み見る。
結局、これは何を試したんだろう。
少し、ちらちらと周りを見る。
「どうしたの?」
そんな僕の仕草を不自然に思って、心音さんが声を掛けてくる。
「いや、結局何もされなかったなーって」
「ああ、ごめん。私もあの件で警戒しすぎてたかも」
あの件...。いや、思い出すな。別に僕は何も悪いことはしてないはずなのに何か背徳感がある。
「確かに、疑い過ぎだったかもね」
その時だった。後ろから、荒い息と走る音が聞こえてきた。
不審に思い振り返ると、ナイフを持ったフードを被った人が走ってきていた。
「な!」
狙いは多分、湊さん。
湊さんはまだ気づいてない。
「危ない!」
僕は湊さんを押し退けた。
その勢いを殺しきれず代わりに僕の前にナイフが現れる。
刺されるそう思った瞬間、通り魔が止まる。
!ここで急ブレーキ!?
そして、通り魔は切り替えて心音さんの方に向かった。
ヤバい、何でそっち!?
動け!動け!慣性を振り切るように無理やり向きを変える。
間に入るのは間に合わない。なら!
「やめろぉぉおお!」
ギリギリのところでナイフを掴む。
あまりに夢中で気づかなかったがこれ痛い、ってあれ?
カシュっと言う気の抜けた音と一緒に柄に沈むナイフの刃先。
「え?おもちゃのナイフ?」
「そ!びっくりした?」
そう言ってフードをとる。通り魔。
中から出てきたのはなかなかに整った顔をした高校生と思われる人。
「はい、お疲れ。旭。帰っていいよ」
「え!?そんな直ぐ返そうとする?俺、結構待ったんですけど!?」
「え!?旭さん?」
待って、僕だけ話についていけてない感じ?
「えっとー」
「俺、菅原 旭。今回君を試させてもらった。湊の親友兼幼馴染」
「ただの腐れ縁だ」
「ねぇ、俺に対する扱い酷くない?」
「あはは...。相変わらずだね」
「つまり、これが試験ってことですか?」
「うん、そゆこと」
笑顔で言う菅原さん。めっちゃ楽しそうだけど自分生きた心地しなかったんですけど。
「まぁ、結果発表は後でな。取り敢えず帰ろう」
正直、速く行って貰いたくはあるけど。確かに周囲からの注目が痛い。
「それ俺も言ってええ?」
あれ?なんか急に関西っぽい話し方。
「好きにしろ」
「おっけー。付いてく」
ん~。この人は何なんだろう。
イケメンなんだけど全身から胡散臭いオーラが溢れてる。
二人の感じを見たところいつもこんな感じなのだろう。
「いや~、君が佐野妹の彼氏君ねぇ。結構顔は整ってるね。美少年って感じ。お姉さんに好かれそうw」
「いやぁ、どうでしょう」
適当に濁しておく。
正直、ニッコニコで怖い。
「一つ、心音ちゃんと付き合うなら注意したほうがいいよ。昔俺と湊やばいとこに手をだしちゃったから。無いと思うけど気を付けてね」
急に低く小声で話してくる菅原さん。
急なマジトーンやめてもらえます?
「守ります...」
正直、出来るか分からないけど。決意を込め言う。
「なーんてねwその時は俺と湊が絶対守るから大丈夫だよw」
ホントに分からない人だ。
湊さんがこの人に対して辛辣な理由が少し分かったかも知れない。
「あ、一応言っとくと今の君には守る力なんてないよ」
「え?」
やばいとこってのはそんなにやばいのか?
それに、菅原さんはまだ僕のことをほとんど知らない。確かに僕はお世辞にも強そうには見えないが、さっきの言葉には見た目からってだけじゃないような確信を感じた。
「なぁ、湊」
「死ね」
「酷くない!?」
う~ん、ふざけただけ?
警告なのだとしたら随分と遠回しで意味深だ。
「あ、俺帰るわ」
菅原さんはしばらく湊さんと話したあとそう言って帰って行った。
「どうしたの?難しい顔して」
「いやその、菅原さんって良くわからない人だなぁって」
「あはは、そうだね。胡散臭さを擬人化した存在みたいwでも、割と嘘付かないんだよね、意味深すぎるだけで」
「そうなんだ」
「アイツの言ってることを理解しようと思っても無駄だぞ。分かるような言い方してくんねぇから」
「そうなんですか?」
「はっきり伝えないってことはアイツの口から伝える必要はないってことだ」
なるほど、やっぱり付き合い長いと色んなことが分かってくるのだろうか。
そうこうしていると佐野さんの家に着いた。
「ただいま~」
「ただいま」
「お邪魔します」
「まぁ、あれだね。結果発表の前に最後の面接しようか」
う~ん、過去編速く書きたい。
ちょっと迷走しかけてるから頑張らんと。