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宵を切る1

もう少しだけ恋愛待って下さい。本当にすいません。

精進して参りますので少しの間待っていて下さい。


「今回は番外編。菅原旭の嘘か誠か化け物記録〜!」

「番外編って前も違うコーナーじゃなかったか?」

「良いの良いの、これがしたいんですって作者は。はい、それでは一つ目。旭、神経衰弱無敗」

「これは、ホントだろ?」

「うん、そうだね。まぁ5回しかしたことないんだけど」

「俺、知ってるぞ。クラスの皆んなでやる時全員の思考を読んでジャンケンに勝った後最初に全部揃えてクラスの女子泣かせてただろ」

「あはは、有ったね〜。あの時は加減を知らなくて。俺の番からずっと変わらないから3回目ぐらいでハブられたw」

「アレはしょうがないだろ。ゲーム性が崩壊してるわ」

「そうだね。あ、時間?急いで?あ、はい。分かりましたそれではまた今度〜」

ピンポーンとインターホンが鳴る。

もう夜だし、宅急便じゃないと思うんだけど。

インターホンに向かい窓みたいなマークのボタンを押して誰かを見る。


「湊さんと菅原さんですか?」


『あ、出た。そうだよ』

こんな時間に2人揃って何の様だろう

それより家教えたっけ。


「こんばんは」

取り敢えず、ドアを開け挨拶をする。


「こんばんは」

菅原さんがニコニコとした表情で言う。


「こんばんは」

それに対してサラっとした挨拶をする湊さん。


「何か用ですか?」

この時間に来て何も方がないなんてことはないだろう。

素直に聞いてみる。


「う〜ん、夜遊び?」

夜遊び?YOASOBI?

えっと〜、ちょっとグレた高校生とか大学生がする奴?


「それはー、夜に駆ける的な?」


「あはは、上手いねwそんな感じかな?」

あぁ、結局分からない。

僕が困惑していると、湊さんが

「社会見学だ」

と言った。

余計分から無くなってきた。


「じゃあ、行こうか」


「え、ちょっと待ってください。流石に高校生なって初日にそれは」

夜遊びとか見つかったら普通に怒られる。

コンビニの前でたむろするだけとかでも反省文とかは普通に書かされてた気がする。

夜コンビニでたむろするのも不味いんだけどね?


「いや、俺たち初日じゃないっすし」

そりゃね!?


「良いから来い」

湊さんが言う。

どこか真剣なその目。

これは信用しても良いのか?

心音のお兄さんとその友達だし…。

絡む先輩間違えてたりしないよね?


「分かりました、行きますよ!」

それを聞いて菅原さんはニヤッと湊さんも少し微笑んだ。




◇◇◇◇




そろそろか。

銃の点検を済ませ深呼吸する。

問題ないたかが、男子高校生2人だ。

送り込んだ5人が返ってきてないことには驚いたが。

武装した大人が12人も居るんだ勝てるわけない。

だが、少し嫌な予感がする。

何なんだこの胸騒ぎは。

あの暴力団壊滅は一昨年、中3か高一か、若いよな。

ただ、余りその話題は浮かばなかった気がする。

もっと重大な事件があったからな。

邪魔者を殺して任務を遂行する。

それだけだ。




◆◆◆◆




「風情、いや、それとは少し違うか」

潮風が頬を撫でる。

少し、街を外れた工業施設にあるビル。

用途は知らないがあのビルの最上階なら夜景が見えるかもしれない。

黒いフードを被り手をポッケに突っ込んで歩く。

風がコートを靡かせる。

さて、ミッションスタートだ。

もう使われてない倉庫へ向かう。

こういうとき廃れた倉庫使いがちだ。

大きな鉄の扉を開ける。

俺の背後から月光が差し足元に影を作る。


「来たか」

影から出てきたこの場のリーダーらしき男。

俺も何歩か前に行く。

まだ影の中に人がいるな。

左前に4、右前に5。

そして後ろに2人か。

月光が差さない上手い死角に入ってるな。


「ああ」


「1人か?もう1人居ただろ。逃げ出したのか?」

煽るような口調。

でも、ただの煽りじゃなくて動揺させようという思惑や表情から作戦を読み取ろうってことだろう。

流石に統制の取れた組織だな。

ゴロツキだった他の奴らも出てきてる。


「早かったな」

聴き取りやすい良く通る声。

時々、船の音が聞こえる。

それと同時に後ろの2人が銃を構える。

この会話も注意を逸らすためか。


「まぁな」

多分発信機には気付いてる筈だ。

その上で誘い込んだ。


「俺とアイツは消しておきたい危険分子って感じか?」


「まぁ、そうだな」

そうして、拳銃を構える男。

バンという発砲音。勿論これは前の男じゃなく後ろの2人。

飛んでくる銃弾。

拳銃の弾の速さは秒速350mぐらい。

たった、十数mの距離。

秒だ、いや、瞬という方が近いな。

バンバンバンと続けて発砲される。

前で拳銃を持っている男も発砲する。

まず右後ろ1発目をノールックで人差し指と中指で銃弾を挟む。

ほぼ同時に左後からの1発目を同じくノールックで銃弾を挟む。

すぐに振り返り2発目、3発目の銃弾も掴む。

そして、首を傾げ最後の銃弾を避ける。


「良いエイムだな。確実に頭を狙ってくれたから避けやすかった」

俺も、少し煽っておく。


「想像を超えた化け物だな」

おいおい、折角の良い顔が引き攣ってるぜ。

驚きすぎて呆れに近い声を出す男。


「じゃあ、コッチから」

そう言って先ずは左側の影の中に居る奴らに迫り全員の意識を一撃で刈り取って行く。


「外に出ろ!暗いと寧ろ俺たちが不利だ」

俺の服暗めだしね。

影で追えると思うなよ。

時々飛んでくる銃弾を避けながら左の敵に近づく。

リーダーの男が近づいてくる。

良いねぇ。

向かってくるか。

その心意気に応じて俺も向き合う。

いくつかの格闘技を習ったことがあるのだろう。

リーダーの男が構えをとる。

肉弾戦ね、拳銃じゃ無理と判断したか。


「10秒経ってれたらお前を強いと認めよう」




◇◇◇◇




「傲慢だな」

俺の答えにフッと笑う湊。

正直、10秒持ち堪えれるかも怪しい。

さっきの5人はたった5秒で全員のされた。

さっきのはある意味奇襲のようなものだったが今回は正面からだし速さもそれなりに慣れた。

問題はどれぐらいの力かだ。


スッと眼前にジャブが飛んでくる。

当然のようにノーモーションだな。

それを何とか間に手を入れることでガードする。

くっそ、ジャブがじゃねーのか?痺れやがる。

すぐに来る次の攻撃も間一髪で腕でガードしたが体ごと1mほどバックさせられた。

折れてねーか?大丈夫だな。

重すぎる。

横から迫る蹴りを腕でガードしながら横に跳ぶ。

ヤバ、手が痺れて次の攻撃がガード出来ない。

拳が眼前に迫ったとき俺と湊の間を銃弾が飛ぶ。

湊が後ろに下がった隙に後ろに引く。

まずは部下に足止めしてもらう。

増援がいるな、コレは。


すぐに電話をかける。

「増援をください、状況を説明してる暇は有りません。ただ出来るだけ速くしてください」

それだけ言って電話を切る。

部下たちが銃を撃ちまくってやっと足止めだ。

正確に狙いを定めてるわけじゃないが狙ってない訳でもないはずだ。

新人のアイツに至ってはちゃんと狙ってるだってのに全く当たんねぇし、少しづつ近づいてきてる。

今は避けてるがアイツは銃弾を掴み取れる。

その内、突っ込んでくるだろう。

もう一つ拳銃を取り出す。

二丁持ちってのは案外難しい。

拳銃は何だかんだ言って反動がデカいんだ。

使えるよう訓練はしているがそれでも余り的中率は高くない。

ただ、どうせ避けられるなら良いだろ。

湊に拳銃を構える。

その瞬間、目が合う。

今撃たれてるだろ、余裕ありまくりじゃねーか。

自然と苦笑いが溢れる。




◆◆◆◆




良いね、二丁持ち。

カッコいい。

さぁ、そろそろギアを上げてくか!

左右にステップした後一気に前に進む。


「速っ」

まず一番左の敵に近づく、そして拳銃を持ってる方の腕を俺の腕に絡ませ引き寄せる。

コイツの背中が他の敵に向くようにして撃たれないようにする。

腹を膝で蹴り浮かした後蹴り飛ばす。

一瞬の出来事に追いつけなかった奴が吹き飛ばされた奴にぶつかり転ぶ。

一度しゃがんで視界から消える。

低い姿勢から積み重なった2人を飛び越え1人をラリアットする。

次の敵に向かおうとしたタイミングで銃弾が飛んできたのを避ける。

足払いからの首トンで意識を刈り取る。後ろから近付いてきた敵をノールックで蹴り飛ばす。


「っく、どんな視野してるんだよ」

下敷きになってた奴も起き上がってくる。

離れていた奴が牽制の銃弾を放つ。

これは避けなくても当たらない。

銃弾が通りすぎた瞬間離れてたやつに肉薄する。

あ、コイツ朝のアイツか。

しっかり狙いを済ましてるの良いね。

起き上がった奴と蹴られた奴が同時に銃弾を放ってくる。

思った以上に復帰が早いな。それを両手でキャッチする。


「貰った!」

俺の両手が封じられてる内にかなりの至近距離まで近付いてきた朝の奴がトリガーを引く。

顔面、これは当たる。


「当た、ってないのかよ!」

顔面に撃ち込まれた銃弾を歯で取る。

近づき過ぎた朝の奴を飛び上がり横に回転しながら蹴る。

何とか直撃は防いだようだが拳銃が飛んでいく。

着地し、リーダーらしき奴と下敷きになってた奴に向き直る。

まずはリーダー!じゃなくて下敷きになってた奴!

リーダーに向かって走り出したところで左に倒れ地面とほぼ平行の状態で弧を描くように近づく。


「倒れないのかよ!」

足を払うと見せかけて左手で体を支え横腹を蹴る。


「っかは」

一度逆立ちのような形になり飛んできた銃弾を避けるため錐揉み回転する様に腕でジャンプする。

横腹を抑えてる男を飛び越え空中で首トンをする。


「空中なら!」

そう言って撃ってきた銃弾を首トンした奴の肩を押し空中での体勢を変えることで避ける。

リロードしている内に着地する。

これで、1対2。


「バケモンだな」


「それは褒め言葉ということで良いか?」

フッと苦笑いするリーダーらしき男。

拳銃を拾ってきた部下も合流する。


「さぁ、行くぞ」


◇◇◇◇


軽口を叩いて見るが余裕は無い。

最後に残ったのは新人か。

コイツ悪運強そうだな。

聞かれそうだが小声で情報交換する。


「残弾は?」


「3っす」


「そうか、俺は2だ」

正直、残弾数の確認をしても意味はないのかも知れない。

勝ち目は増援が間に合うしかない。


「俺の残弾数は2でコイツの残弾数は3。嘘じゃねぇぜ。どうせ分かってんだろ」


「いや、お前のは分かってたがソイツのは分かってなかった」

新人が訴えるような目を向けて来たがバラしたって問題無い。

寧ろこれで良い。


「ナイフ持ってるか?」


「持ってますよ」


「そうか、渡してくれるか?」


「分かりました」

裏でこっそりナイフを貰い。

拳銃を渡す。


「1対1で何秒耐えれる?」


「2秒っすかね」

誇張しないのは有難いがもう少し大口叩いてくれ。


「もうちょい頑張れ」

正直俺も5秒ぐらいしか耐えれる気しねぇ。

ナイフを構える。


「さぁ、行くぞ」

湊が笑いながら言う。


「来い」




◇◇◆◆




「屋上行ってどうするんです?てか、湊さんは別行動なんですか?」


「うん、別行動。何するかは屋上行ってから説明するよ」

窓から入り。

もう使われてない廃ビルの階段を登る。

質問は適当にはぐらかされてしまった。

やっと階段を登りきり菅原さんが屋上への扉を開ける。

夜風が入り込んでくる。

もう春だが、夜は少し肌寒さを感じる。


「おいで」

先に前に進んでいた菅原さんが手招きをする。

近づくと何かを手渡された。

暗くて良く見えなかったが近づけて見ると望遠鏡と分かった。


「あっち」

そう言って菅原さんは海近くの倉庫を指す。

望遠鏡を使って覗き込む、これ暗視スコープか。

少し倉庫周りを探す。

あれは、湊さん?


「湊さんが見えます」


「うん、そうだね」

少しすると湊さんが倉庫の方に入って行く。

30秒ほどして何人かの大人が出てくる。

何だあれ、そのあともう1人人が出てきて湊さんが出てくる。


「あれ、何してるんですか?」

何かを大人たちが構えてる。

しかも取り囲むような感じで穏やかじゃ無い。


「もう少し見てたら分かるんじゃない?」

菅原さんが茶化すように言う。

少しむっとしてしまう。

軽く扱われてる気がする。

もう一度湊さんの方に注目すると戦闘を始めていた。

どの人も一瞬でのされて行く。

瞬く間に人が倒れて行く。


「あれ誰と戦ってるんですか?」


「う〜ん、分かるんじゃない?今日あったこと思い出してみなよ」

今日あったこと、あの体育館であった騒動の犯人達の組織ってことか。


「あの大人達が持ってるのって銃ですか?」


「うん、拳銃だろうね」

自然と固唾を飲み込んでいた。

今日、銃を持ってる人達に勝ったの見てたけど。


「大丈夫ですかね」


「あはは、アイツ。1mの至近距離でライフルの弾避けた奴だよ?拳銃の弾なんて当たる訳ないじゃんw」

今ものすごいことを言ってることにこの人は気付いてるんだろうか。

いつの間にか相手は残り3人だ。

しかし、また一瞬の間に1人を倒し残り2人。

今何が起きたか全くわからなかった。

残り2人と湊さんが向き合う。


「あ、アレトラップにかけられてるね。分かるかな〜w」

楽しそうに言う菅原さん。

この言葉がどちらにかけられているのか僕には分からない。




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もう酷いよな、戦闘しかしないじゃん主人公。

有能すぎてラブコメに発展する機会がない。

お察しの通り旭は作中きってのチートキャラ。

てか、総合力で言うと主人公よりチートキャラかも。

一応この作品に出てくるチートキャラトップ3は決まってる。

1人目は湊、2人目は旭。3人目は?世に出てなくはないです。

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