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詰将棋

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流石にそろそろ恋愛しないとマズイと思ってる今日この頃。

あれぇ?こんなはずじゃなかったのに。

それも、これもいきなり脳内に浮かんできてヒロイン面してるあのお嬢様のせいです。


「あれ?今日は湊武勇伝のコーナーない感じ?」

「もう、なくて良いいだろ」

「いや、折角なら長寿番組に、え?あるの?」

「あるのかよ」

「はいそれでは、嘘か誠か、佐野湊武勇伝〜!のコーナー。はい、今回も司会は私菅原旭が務めさせてもらいます。え〜それでは早速お便り。ペンネームダメ天使さん。佐野湊さんといえばシスコンで有名ですが、シスコン過ぎて学校を休んで妹の修学旅行に付いて行ったていうのはホントですか」

「ッスー、ホントだな」

「だね、なんなら俺も連れてかれたからね」

「知らない街だったし。お前いると楽なんだよ。便利だから連れてった」

「ついて来てもらったでしょwありがたいね、頼りにされてるとは」

「すっごくポジティブに考えて良い良い方したらな」

「あはは、ツンデレかよ」

「ムカつくな、お前」

「え?何?てぇてぇしてないで、終わらせろって?あ、はい」

「ついでに言うと妹の行った場所は?」

「京都だな、良い街だった」

「一応、妹にはバレなかったんだよね、妹ちゃんと同じ班の男子が殺されないか怖かったわ〜。思い返せばあれ現在の妹ちゃんの彼氏くん?」

「現在って言うかまぁはじめての彼氏くんだな」

「成る程、それじゃあ今日はここまで。乙みなさひ〜」

「おい、その乙みなさひってな」

本日の放送は終了しました。

「すいません、予想外の邪魔が入って。任務に支障をきたしています」

出来るだけ低姿勢で電話をかける。


『何だと?どこのものだ』

あぁ、イラついてる。

任務遂行できないとキレるからなこの人。


「それが、高校生ぐらいの男子が」

部下の話だと襲ってきたのは男子高校生2人組。

でも、部下が襲われてから俺がここに来るまでそれほど時間は経ってない。

俺が見た男子高校生。

そんな短時間で移動できるか?


「2人以上、多分3、4人ぐらいだと思います」


『高校生に邪魔されたというのか?3、4人の?』

少し困惑が声に混じる。


「ええ」


『分かった、計画を考え直そう。一度帰ってきてくれ』


「はい」

この上司は直ぐ怒るし嫌な奴だが理不尽じゃない。

無駄を嫌うって感じだ。

さて、今日上司への報告はこれで一旦ok。


「おい、実行犯との連絡取れたか?」


「いや〜、それが現場チーフにかけても繋がんないんすよね。他の人にかけてみます」

銃弾を合図と思い行動してるだろうからな。

今、電話に出れない奴がいることはしょうがない。

あの高校生が少し心配だが。

かなり相手の数が多いでもしないと拳銃を持ってる大人がそんな直ぐ制圧されるわけないいだろ。

いや、待てよ?そういえばコイツは拳銃を持ってたのに2人に制圧されたんだよな。

コイツが弱いだけなら良いが。

そう思いながら部下を半目で見た。


「あ、何すか?」

間の抜けた声。

一度気絶させられてるのに緊張感はねぇのか。


「連絡取れたか?」


「いえ」

今手が離せないのか或いは。


「運転手に電話してみるか」




◇◇◇◇



トントンと一定のリズムで膝を叩く。


「遅いな、あいつら」

実行犯の奴らっていうかまだ騒ぎが起こってないっぽいな。

あの新人サボってんのか?

少ししてやっと騒ぎが起こっているのが確認できた。

さて、待つか。


しかし、少しして来たのは現場組じゃなく。

高校生だろう男子。


「コンコン、どうも」

一見友好的に見える笑みを浮かべているが何処か薄っぺらい。

てか、コイツ。

ノックしてんのに自分でコンコンって言いやがった。

明らかに不審だ…。


「どうしたんだい?」

一応こっちも友好的な笑みを浮かべどもらないよう気をつけて尋ねる。

一瞬その男子の目が鋭くなった気がして冷や汗が流れる。

何、相手はたかが高校生だ。

いざとなれば…。


「入学式見ないんですか?」

っ、まぁ怪しいよな。

入学式に見ない親。

どうする。

いや、この場を凌げさえすれば良いんだ。

ベストは入学式を見なくて良くて学校に入れて、パッと分からない人。


「いや、俺はこ、ここの事務なんだ。だから今自分の車で少し休憩してたんだよ」

事務はどうだ!正装じゃなくても許されそうだし。


あと、車で休んでた理由は…。

そうだ。俺は咄嗟に吸い殻入れを指す。

「学校じゃタバコは吸いづらいからよ」

よし、これで。

事務とか学校で対して会わないだろうし。


「嘘吐き」

背筋が凍る。

全身を鳥肌が走る。

それほどにその笑顔は美しくも凶悪だった。

獲物を見つけた肉食獣。

または、狂気に冒されたピエロ。

脳なんてものじゃない全身が逃げろと警告する。

こんなガキからか?

すっと、目の前の男子からの殺気というのか狂気のようなものが消える。

そのタイミングで俺は汗を大量にかいていることに気づいた。


「死にたくなければ帰りな、忠告するぜ」

俺はすぐにアクセルを踏んだ。

逃げろ、そして伝えなくては。

旭がしたのは嘘をついてる人に極限のプレッシャーをかける技術。

精神コントロールが上手いね、旭は。


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