校長先生が話をしているときってもし誰かが学校に侵入してきたらって妄想しがち
APEX楽しい。でも一緒にやる友達居ない悲しみ。
暫くして、クラスメイト全員が教室に集まり先生が入ってきた。
まだ若そうな推定二十代の男性教師。
ただ、そのやる気の無さそうな感じから少しだけ老けて見えた。
何処かで、見たことはあるが授業を受けたことは無い先生なので名前もどんな先生かも知らない。
多分そこら辺の説明に関してはホームルームのときに話してくれるのだろう。
「全然面識ない奴もいるが、取り敢えず出席番号順にでも並んで体育館に移動してくれ。一体だ、分かるだろ?」
最低限聞こえるように声を少し張って先生が言う。
流石に一年は通っているのだから分かる。
他の人たちも去年からの友達と話をしながら廊下に出た。
俺も自分の番号のところに入り先頭に従って体育館へ向かった。
始業式なんてものは大体何処でも同じだ。
小学だろうが中学だろうが高校だろうが、何か校長or学園長とかが話す。
正直、時間の無駄にしか感じない。
小学生や中学生の頃は誰かがいきなり乱入したパターンと逆に乱入するパターンを妄想した気がする。
始業式をやるのにも何か理由が有るのかも知れないが俺は知らないし興味も無い。
朝から今日の夕飯のことを考えているといつの間にか先生の話が終わっていた。
そのあともちょっと説明があったあと新しい教師の紹介があり。
始業式は終わった。
教室に戻り各々が友達と話し出す。
先生が入ってくると最初ということもあり自然と会話が無くなり先生に注目が集まった。
「これから一年間、お前らの担任をすることになった。八木 京介だ。日本史を担当してる。よろしく」
簡潔な説明をし首だけを少し倒し会釈する。
「まずは、自己紹介を頼む」
前何人かの自己紹介を聞いた感じ。
名前、部活、趣味とかを言って、最後に一言という感じだった。
「佐野 湊です。部活は去年は入ってなかったんですけど今年は何か入ろうかなって思ってます。趣味は色々です。一年間よろしくお願いします」
「え、佐野湊?」
「誰だ?去年から居たか?」
ぽつぽつと声が上がる。
聞こえてるからな。そんなに去年存在感少なかったのか。
目立たない動きはバッチリだったぽいな。
「どうも、菅原旭です。俺も部活は入っとらんかったすね。趣味は最近はゲームですかね?是非仲良くしてくんさい」
もう似非関西弁諦めろよ。作者もめんどくさくなってきてるって。
相変わらずヘラヘラとした笑みだ。
無駄に顔は整ってるから印象良く感じるんだろうけど。
仲良くしたら最後一方的に搾取されそうだ。
間に何人か挟み日高の番だ。
「日高 朱莉です!ダンス部に入ってます。趣味は色々あって絞れないかな?是非、仲良くしてください!」
うーん、最後ほぼ旭と同じことを言ったはずなのに雰囲気が全然違うな。
心なしか男子の拍手が大きい気がする。
確かに日高は顔も整ってて可愛いんだろうな。
そのあともクラスメイトの紹介が続いた。
「はい、んじゃ。まぁ、みんな大体わかったかな。これから一年間君たち同じクラスの仲間です。みんな仲良くしてください?」
おい!そんな短いセリフで台本取り出すな。
棒読み過ぎて心にもないこと言ってるのバレバレだから。
「うーんと、取り敢えず俺に迷惑かけないようにしてくれ。それじゃ」
「「「「あんたそれでも教師か!?」」」」
うん、ひとまず皆の心は一つになったぽいな。
「なぁ、部活何で入ろうと思ったん?」
学校からの帰り道、旭が聞いてくる。
コイツなんで当たり前のような顔して一緒に帰ってんだろ、他に友達いるだろ。
「あ~。妹が折角なら部活入ったら?って」
「君自分の意志は無いの?」
「いや、俺は自分の意志で妹の言うことを聞くと決めてるんだ」
「まぁ、俺は別に良いけど」
妹にも彼氏が出来たし放課後直ぐに帰れなくても多分大丈夫だろ。
妹も高校生だしな。
「あの、湊が妹離れ?」
愕然として一歩ほど身を引く旭。
一々大袈裟だな?芸人か?
「部活どうするか〜。帰宅部?」
「それ態々部活入る必要ある?」
「いや、前誘われったって言っただろ」
「あぁ、その帰宅部ネタじゃねぇーのかアレ」
でも何か全国大会とか行ってたしな。
ちょっと何日も家を開けるのは流石に。
「入る前から全国大会行ったときのこととか考えちゃってる?」
ニヤニヤしながら聞いてくる旭一発殴っときたい。
「もし個人戦があるならまず負けないだろ」
「別にわざと負ければ良くない?」
「それなら別に入らなくて良いだろ」
「その通り何よな。そもそも全国大会あるのか知らんけど。じゃあ何かやりたいことはあるのか?」
「うーん、無いな」
こう考えると本当に自分が色んなことに興味を持って来なかったことに気づく。
「運動系はどうだ?」
「後輩、先輩面倒そう。二年から入るのはなぁ。別に良いけど」
「速攻でレギュラー取って揉めるとかありそう」
それなんだよな。
別にどうなろうが良いんだがそれでまた妹に心配かけるのもな。
「まぁ、ちょっと見に行ったりしたら良いんじゃね?」
「そうだな」
次の話とか、目次よりも下にある星マークのとこで評価してもらえるとモチベになります




