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我らソビエトに栄光あれ!  作者: 新山翔太
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29章 「都市破壊作戦編 7」

 僕は夜を待つ間、ずっとロンガーシャについて考えていた。

 僕の脳裏には、ずっとあのロンガーシャの狂気的な笑顔が焼き付いていた。

 ロンガーシャ。軍曹。

 軍曹となると、本人の強さだけではなれない。

 処世術も必要になる。

 ・・・・・・だが、その処世術すらも、自分を隠す為の鎧だったとしたら?

 恐ろしい。まさか、ここにそんな者がいるとは思わなかった。

 ・・・・・・そして、窓の方を見ると、月が顔を出していた。

 僕は、先程の多目的室へと足を運ぶ。

・・・・・・

 多目的室は昼と比べて明らかに喧騒の大きさが増していた。

 人が多く、そして顔を見れば少し紅潮している。酔っているらしい。

 皆が持っているグラスの中身は、どうやらシャンパンらしい。

 その光景を呆然と見つめていると、近くの大男から、声をかけられた。

「坊主! お前も呑め!」

 その男は、僕の肩をドンと叩き、シャンパンを口に入れようとしてきた。

「・・・・・・いや、僕は酒は呑めないので・・・・・・」

と、丁重に断った。

 男は何も気にせず、また騒ぎながら奥の方へ消えていった。

 ふと、前のステージを見ると、何やらマイクロフォンが置かれていた。

 誰かが演説でもするのだろうか。

 だが、誰も聞く事は無いだろうな、と確信していた。

 皆が酒に惑わされ、自分の欲望に忠実な獣と化している。

 本心がむき出しになっている。下手し酒の瓶を投げつけられるかもしれない。

 堅苦しい、演説など誰も聞こうとはしないと思っていた。

 そう思いながらステージを見ていた所だった。

 誰かがステージ上に立っていくのが一瞬見えた。だが僕より背の高い男達に遮られ、その姿は見えなくなってしまった。

 何とか姿を見ようとして、ステージの前の方に、男達を押しのけて進んでいく。

 そして、ようやく最前列に着くと、その姿がはっきりと確認できた。

 プレイン・ロンガーシャその人だった。

 彼の息を吸う音がマイクロフォン越しに伝わった。

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