25章「都市破壊作戦編 3」
夜風吹きつける車内。出入口には防風布が取り付けられ、パタパタ唸っている。
僕がふと目を覚ますと、皆がウトウトと首を揺すっていた。
そっと立ち上がり、周りを見た。
スクワーデスとリロサヤが肩を寄せ合い眠っていた。
サラは近くに銃を置いている。ロンガーシャもその近くで寝ていた。
防風布をそっと開き、外を見た。
上には常に五月蝿い戦闘機のエンジン音が響いている。
今回護衛として戦闘機が二機同行している。
発砲音は聞いていないので、特に異常無しだろう。
そう思って、防風布を閉じ、また寝ようと思った時。
突然背後から何者かがバッと防風布を開けた。
反射的に後ろを振り返ると、その正体はロンガーシャだった。
「・・・静かに。何か聞こえないか?闘争への序曲が」
何を言っているのか分からない。だがそっと耳をすませた。
自分の国のトラックの音は理解している。だがすぐ隣。
明らかに違う音がする。
「・・・敵」
そう呟いた。
「皆を起こしてくれ。敵襲・・・かもしれん」
・・・・・・
僕が皆の肩を叩いて起こすと、状況を察知したかの様にそれぞれの手近の銃を持った。
後ろに三人が待機している。
何か隣から底知れぬ血の匂いと圧力を感じる。
ロンガーシャが防風布をそっと開いた。
「・・・確か上等兵。君はメンバーの中でもかなり優れている。ここでリロサヤ一等兵の護衛だ。それとスナイパーを貸すからトラックのタイヤを撃ってトラックを止めるんだ」
サラは褒められて頬を少し紅潮させ、その後リロサヤを背後に回した。スナイパーを持ち、弾の装填を始めた。
「私が先に向かう。二人は後から来てくれ」
トラックの様子を伺いながらロンガーシャは言った。
サラが装填を完了させ、スコープを見ながら銃を構えた。
片目を瞑り、彼はゆっくりと引き金を引いた。
途端トラック内に騒音が響き、横のトラックが減速し始めた事が音で分かった。




