表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我らソビエトに栄光あれ!  作者: 新山翔太
20/38

20章「飛翔に対するカシュラーの考察」

昼食の時間が終わり、皆が警備体制に入る。

雰囲気が変化し、夢から覚めたようだ。

廊下は誰もおらず、静まり返っている。

戦闘機の点検を受けに、第三戦闘機庫に向かっている所、奴がやって来た。

カシュラーだ。

「やあ。サーライト兵長」

奴と関わるな。さもなくば、まだ何かが起こる。奴は何か、名状し難い嫌悪感のある空気がある。

無視して通り過ぎようとした時。

「待て」

凄まじい勢いで、手首を掴まれた。

爪を手首に食い込まれる。

「少し話をしようじゃないか」

少し口角を上げ、カシュラーはそう言った。

・・・・・・

煙草の臭いがする。カシュラーはポケットから煙草を出して火をつけた。

生憎だが、僕は煙草なんか吸えない。

「・・・見たんだな。不死鳥の飛翔の姿を」

「はい。それが何か」

傷を塩で塗られたような気分だ。皆が何故悲しんでいるのか知らないのだ。

「私は不死鳥の飛翔に興味がある。貴官は、何故機体が宇宙に飛び立てたと思う?機体にぶつかりながらも」

「・・・さあ」

「レンサーエネルギーの暴走、それが偶然上手くいったのだよ。だが、これは貴重なデータだ。このデータを使えば、宇宙での戦闘も可能になる」

そう目を輝かせて話す。奴は戦争の事しか考えていない。周りの事は気にせず、ただ自分の私欲の為に生きているのだ。

少し落ち着き煙草を一吸いした。

「・・・君は私の事をどう思うだろうか。君は恐らく私の事を嫌っているだろう。・・・一人の軍人として言わせてもらおう。お節介かもしれないが。

身を投げ出し、死ぬ運命が必ず軍人にはある。でも、その中でも、決して誇りを捨ててはいけないよ、兵長。死神に取り憑かれてもね」

そう言い、カシュラーは出ていった。最後の言葉が、やけに胸に残り続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ