ハロウィンの夜に
タイトル:ハロウィンの夜に
「また、この季節だ。この季節になると君は僕の元へお菓子を貰いに来る。本当はお菓子が目的ではないのかもしれない。そして、
ミイラの格好をした君は僕の元へ。
仮装姿の君がハロウィンの夜に亡くなってから、毎年ハロウィンになると君はミイラ姿で会いに来る。そして君は言うtrick or treatと。
去年までは僕の覚悟ができてなかったから、お菓子をあげて帰ってもらってたけど、今年は違う。今年は君にお菓子をあげない。
あの時の叶わなかった約束。今こそ果たそう。さぁ、連れて行って!君の世界に。
僕も昨日までに未練を断ち切ってきたつもりだよ…。つもりなのに、なんでだろう…。おかしいな。涙があふれて止まらないや。
ごめん。やっぱり僕は覚悟ができてなかったのかもしれない。
だからあと数年後に連れて行って!と言った。
そして、僕は君にお菓子をあげた。
また、来年の君の命日に会おう。
またね、僕の初恋の人。」