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少女  作者: 佐伯黒百合
6/10

消える

八月二十八日


また私が酷いことを言ってしまった

私はあの人を信じてるのに

あの人の中から私が消える瞬間があって

それが怖くて、きつく問い詰めてしまう

今更どう謝ればいいんだろう

何度目のこれだろう


八月二十九日


終わりになってしまいそうで携帯を開けなかった

通知のバッジがたくさん溜まっている

設定で通知を許可しなかった

今日はずっと弄れない

ごめんなさい

そう言いたいだけなのに

怖い

もう二度とあの人の中に

私を見つけられそうになくて


八月三十日


嘘だ

信じられない

信じたくない

傍に居るわけ無いのに

君の匂いがする

心はもう消えてしまったのに

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