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少女  作者: 佐伯黒百合
5/10

曖昧

目が覚めた

陽が刺して貴方みたいで安心する

朦朧とした意識の中で手を、光の方へ伸ばした

届いて欲しかった

握ろうとした指はやはり

呆気なく宙を掻いて終わる

その世界はちゃんと色があった


何をしているんだろう

何でここに居るんだろう

もう生きる意味なんて無いのに

何に縋ってるんだろう

もう貴方はいないじゃ無いか

貴方のために女の子のままでいるのも

貴方人のために生きるのも

全部貴方が居ないと意味がないな

そう、このまま布団に沈んでしまえば全て

終わる


どんな夢を見ていたっけ

赤と青の夢

現実でもそうだっけ

そしたら夢と現実なんて区別つかないな

でももうどうでも良いかもしれない

生きる意味のない所ではっきりしたものがあっても

つまらない

曖昧なまま

このまま


蝉の鳴き声が聞こえなくなったな、とふと気づく

カレンダーが8月の終わりに近づいていた


もうすぐ貴方が居なくなってから一年くらい経つ

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