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赤青
夢を見ていた
僕が男の子になる夢
僕は貴方とは恋人ではなく親友で
それはとても暖かい風景だった
馬鹿じゃねぇの、って笑って巫山戯て
そういうことがしたかったから
僕は自分を否定したのかもしれない
夢を見ていた
私が女の子になる夢
私はちゃんとふつうの女の子で
貴方に恋をしていた
普通の、普通の女の子
でもそれだと自分を追いかける力無いから
私はこれを否定することにした
向かい合うホームの真ん中
僕は線路に立っている
どちらにもいられず、どちらかになりたいときは
出来るだけどちらか側に寄りかかる
すぐ突き放されたけれど
どっちでも無いのはとっくの昔に分かっているけど
でも近づこうとした
貴方の為だけに
貴方の為だけにまだ軀に従ったまま
女の子であろうとする
大好きな貴方のために
でも
恋人になった瞬間
私たちは人間二匹じゃなくて
男と女
なんで苦しいんだろう
夢であって欲しかった
全部全部
心に性別が無かった
貴方にも性別を感じられなかった
みんなただの人間だった
なのにみんな
世界が勝手に色付いて
二色だけの、目が痛い世界になっていく




