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第1章3 商人と書いて狸と呼ぶ

〔軍事国家ユーレイン連邦 総帥付参謀 佐藤・千歳 TACネーム ティファニー〕

〈ユーレイン連邦 西海岸中部 首都サガント 商業クラブ ビルジング〉


あれから私は仮設ヘリポートでニッケルと別れ、空軍のカモフ Ka-60 カサッカに乗り込み首都にある商業クラブビルジングへと向かった。

商業クラブビルジング ―― それはユーレインの工業を総括する商業クラブの拠点であり、日夜商戦が繰り広げられている場所でもある。


〈ティファニー 、いや”少佐”。そろそろ到着します。〉

「そう、・・・未だにその名で呼ばれているのね、私・・・。」


総帥付参謀になる前は陸軍に身を置いていたので、よく”少佐”と呼ばれている。


〈”少佐”は”少佐”ですよ・・・っと、到着です。〉


そんな他愛も無い会話をしていると、すぐにビルジングのヘリパッドに到着した。


「ここで待機。」

〈了解です、”少佐”〉


私はそう言うとカサッカのスライドドアを開け、外へと飛び出した。

するとアーセナル SLR-107CR を持った守衛が出迎えてくれた。


「千歳 元少佐ですね?」

「ええ。」

「こちらにどうぞ。」



〈ビルジング 3階 大会議室〉


「千歳元少佐をお連れしました。」

「どうぞ。」


そんな返答が聞こえ、守衛はその重厚な造りのドアを開け私に入る様にうながした。

中は大学の講義室のように広く、その中にはスーツのサラリーマンが100人程度着席していた。


「久しいな、千歳元少佐・・・今は参謀か。」


その中の1人 ―― 一番奥に着席していた男、元ユーレイン陸軍グリーンベレー司令官で現ユーレイン重工業(YHI)兼 商業クラブ会長のヘクマス・ズン元大佐がそう告げた。


「元大佐も変わりなく。」

「・・・・我々(クラブ)の状態を見に来たのであろう?

空いている席に掛けてくれ。」


そう言われ、私はすぐそばの椅子に座った。


「で? どうなってんの、商人?」


はぁ――、と一息付きそう聞いた。


「相変わらずだな・・・・まあいい。

現在 株価リンクシステム(SLS)を停止して株取引をストップさせている、今頃他国にシステムはストップしてパニックしているだろう。

船舶に関しては現在全ての運行を停止させていて、確認で取れる所では3隻のユーレイン船籍が消息不明になってる。」


元大佐は私を見てそう言った。


「そう。」

「詳細な報告レポートは参謀のタブレットに上げておく。」

「分かったわ。」


戻ることにした。

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