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壁は突き破るもの!

「ここが生物室です。動物やモンスター等の標本が陳列されています。」


「うわ~、キモチワルイね~。」


生徒たちは指さしながら、標本や剥製等を眺めている。

先導している教員のスプライトは気にせず説明を続けた。

ギルフォードは物珍しく室内を見渡す、前世での生物室と違い室内は乱雑だった。

蓋の空いたままの瓶や、山積みにされた本、棚に陳列された薬品等には埃がかぶっている。


(なんだか、ついさっきまで人がいたんじゃないかな?でも、誰もいない。)


ギルフォードが手を顎に当ててブツブツと喋っていると、ヒシヒソとクラスメイトの話し声が聞こえる。


「ねえねえ、あの黒髪の男の子カッコいいよね!」


「やっぱりそう思った?私もそう思う!チラッと見たけど瞳もとっても綺麗だったんだよ!」


「それほんと!?ギルフォード君だっけ?あ~、背中向けてないでコッチ向いてくれないかな~。」


ギルフォードにはこの会話が聞こえていた、しかし振り返ることはなかった。

振り返らないのはなく、振り返ることができなかったのだ。

頬は緩み破顔した顔を隠すことに必死だった。

その後、ギルフォードに話しかける生物好きの男の子が現れたのはまた別の話だ。


「では、次の教室へ向かいましょう。」

「次は上級生の授業風景を見学に行きます。実際の授業を肌で感じてくださいね!」


「はい先生!!」


「どうしましたか、ボナパルトさん。」


「何の授業の見学ができるのでしょうか?」


「ふふふ、それは秘密です。確か4年生の授業でしたかね?期待してください。」


(お?4年生ってことは3歳年上の子供達だからミラの学年かな?)

(そういえばアルスはどうしてるんだろう?・・・おやおや~、あの子は確かフレイアちゃんだったかな?)

(よきよき、早速お友達ができたみたいだな。)



一同は生物室を出ると校庭の中央に向かって移動を始める。

特殊な結界のようなものがそこには展開されており、

すでに数十名の生徒たちが確認できた、遠目から見てもわかる授業の内容に生徒たちは心を躍らせ、声を弾ませる。

それはギルフォードももちろん例外ではなかった。

そんなギルフォードに後ろからアルフォンスが話しかける。


「ギル!ギル!!魔法だよ!!魔法の授業やってるよ!!」


「ああ!!アルス!!すげーなっ!!本物の魔法だ!!」


ギルフォードは興奮を抑えきれない、口調も変わり素の状態になってしまった。

この世界で魔法は誰しもが使えるわけではない、

たとえ教鞭を受け、知識を身につけたところで魔法は行使できるというわけではないのだ。

なぜなら魔力を体内に宿した、一定の素質のある存在だけが使用できるためだ。

確立としては100人いたとして使用できるのは10人前後くらいの比率である。

しかし、この授業では5、60名いる生徒の全員が魔法を発動している。

もちろん、全員素質があるわけではない、

各生徒は魔力を受信する魔法道具を身に着けており、外部から魔力を得ているのだ。

その魔力の根源は教師の近くに置かれている魔力鉱石だ。

大きさは直径で1mあるかないかくらいの大きさの鉱石だが、

魔力の純度はあまり高くないものの、これだけの人数であれば低級魔法を使用する程度なら問題なく魔力を供給できる大きさだった。


「え~、見てのとおり魔法の授業を見学します。結界が張られているとはいえ、みだりに近づくと危険なのでここから動かないように。」

「では、少しの間上級生の邪魔にならないよう静かに見学させてもらいましょう。」


一同は邪魔にならないよう少し離れたところで見学していた。

上級生達はそれに気づいたのか少し緊張した面持ちで授業に臨む。

魔法の授業は2クラス合同で行う形式で、今回はプルームローズとヴァイオレットカラパスの合同授業だった。

ヴァイオレットカラパスにはもちろんミラの姿もある。


「ねえねえ、ミラ!」


「なにルル、今先生が喋ってるんだから静かに聞いてないと怒られちゃうよ。」


「あれってアルス君とギル君じゃない?」


「ええ!?本当!!」


思わぬ来訪者にミラの尻尾(尻尾なんてない)がピョンと立つような様子だっだ。


「ほらあそこで見学してるのそうじゃない?それにしても2人は目立つね。」


「あ、本当だ。2人とも同じクラスだったんだ!あ~よかった。どこのクラスだろう?」


「ほらそこ!!私語は慎みなさい、ミスハーレクイン!!新入生が見ているからといって浮かれるんじゃありません!!」


教鞭をふるっていた教師から叱責が飛ぶ。

顔を林檎のように赤面させたミラに対してクスクスと他の生徒から笑い声が聞こえた。


「静粛に!!しかし、新入生も見学しているのは事実、せっかくなので皆さんには良き生徒の手本になってもらいましょう。」

「では本日は土魔法で壁を作るところを披露することにします」

「基準はそうですね。。。。。この厚みと高さを基準としましょう。」


教師は手を地面に当て魔法を唱えた。


「アースウォール。」


その瞬間、地面がみるみる競り上がっていき、腰丈程の壁を作り上げた。


「では、各自魔法を発動してください。」


上級生たちは各々魔法を行使し始めた、

地面が競り上がっていき壁を作り上げ行く、

ほとんどの生徒は膝程の高さでしか生成することができない、

できても強度が足らず崩れてしまうものしばしばあった。

それでもギルフォードは目を輝かせている、

前世でも一度は夢見た“魔法”という存在が目の前で行われているためだった。


(すげー!!すげーー!!魔法だ!!)

(アースウォールっていったかな?おれも早くやってみたいな!!)

(そういえば、ミラはどうなんだろう。。。)


ミラは目を閉じて集中していた。

先ほどまで恥ずかしがっていた少女はいなくなり、稽古でみせる姿がそこにはあった。


「ふー。。。。。。。アースウォールッ!!」


その声と共に地面からゴゴゴと音を立てて土が盛り上がっていった。

ミラの唱えた魔法は滞りなく発動し腰丈まではいかないもののそれなりの高さになった。

そびえたつ壁に対してミラはそれなりに満足していた。

チラリとギルフォードに目を向けるとアルフォンスと共に拍手をしていた。

それに対してミラは少し得意になった。


「おいおいミラ~、なんだよこのしょぼい魔法は~、ほんとセンスね~な~。」


そんなミラを見て大柄の少年と小柄の少年がミラに絡んできた。


「このぐらいじゃちょっと小突いたくらいで壊れちまうんじゃないのか~?」

「新入生の前で良いカッコしてんのみえみえだぜ~。」


「またアンタたち?別に関係ないでしょ。」


ミラはため息を吐き、2人の態度に辟易としていた。

そんなミラの態度が面白くないのか、少年たちはさらに壁を小突き続ける。


「へへへ、こんなの壁なんて呼べないぜ。」


大柄の少年がミラの作り上げた土の壁を強くドンと叩いた。

しかし、壁は壊れない。

それに対して、少年はさらに強い力で壁を叩くと壁は崩れた。


「な、なにすんのよ!!」


ミラは丹念に作り上げた、自分でも納得できるほどの魔法を目の前で破壊され、

目尻に少しの涙を浮かべ激昂した。


「ほらな!?簡単に壊れちまったぜ!!」


大柄な少年は真っ赤になった手を後ろに隠した。


「魔法っていうのはこうやって使うんだぜ!!アースウォールゥ!!」


大柄の少年は両手を地面につけ魔法を唱えた。

そこから腰丈近くまでの高さになる土の壁を生成した。

大柄の少年は他の生徒より魔法の素質は優れており、この教室の中でも魔法に関しては優秀であるようだ。


「どーだ、すごいだろ?今ならさっきのお前の態度許してやってもいいぜ?」


自分の行使した魔法に浸る少年は気付いていなかった、

ミラのこの2人に対する心からの毛嫌いと憎悪に関して。

普段からミラに対して嫌がらせをする素行が積み重なり、今では顔を見るだけで鬱陶しい気持ちになっている。

なぜここまでミラにちょっかいを出すかというと、

言うまでもなく、構ってくれないことに対してどうにか気を引こうとしている表れだった。


「ほんと、アンタ達。。。。嫌。。。」


ミラは半ば呆れており、言い返す気力もなくなっていた。

そんな状況を見ていたのはルルとアイナだ。

ルルは腕まくりをしながら少年たちに文句を言おうとしていたが、アイナはそれを制止する。

すると、アイナは静かに手を地面に置いた。


「アースウォール。」


次の瞬間、大柄な少年の前でアースウォールが発動した。

しかし、それは教師の模範としたものとは違った。

壁ではなく柱のような形だった。


「おい、黙ってないでなんか言ええんっっっ!!」


ぐんぐん伸びるアイナの作ったその柱は土の壁を難なく突き破り、

更には、大柄な少年の腹部に激しく突き刺さった。

少年は腹部を抱えのたうち回っていた。

アイナは小さくうなずき自身の魔法に会心の出来を覚えた。

それを目撃した担当教師はツカツカと近寄ってくる。


「こらそこ!なにをやっているのです!!」

「ズーキーさん自分の場所に戻りなさい。」

「あとカッジさん、いくら魔法が得意だからと言って気を抜いてると今みたいに痛い思いをしますよ!!」

「パブロンさんも魔法を使用する際は周りをよく観察することです。よろしいですね?」


アイナはコクコクと頷いていた。

たっぷりと担当教師から説教をされた2人組はトボトボと元の場所に戻っていく、

大柄な少年は何かをミラに言いかけようとしたが、口からは何も出てこず肩をすぼめた。


「アイナありがとう!すっきりした!」


ミラの表情にはいつもの向日葵のような爽やかな笑顔が戻っていた。

普段からちょっかいを出されるミラにとっては、“またか”というような気持ちだったのだが、

身内に近い、ギルフォードやアルフォンスの見ている手前、悔しかったのだ。

それを察してかルルもアイナも先ほどのような行動に出たのだった。

ミラがふとギルフォード達を見ると彼は腹を抱え迷惑の掛からない程度に大笑いしていた。



「クククク。。。ギ。。ギル。。。あ。。。あんまり。。。。笑っちゃダメ。。。。。だよ。。。。。」


「プププ。。だってさ。。今。。。。『えんっ!』って。。。。ブフフフフ!!」


笑っていたのはギルフォード達だけではない、黙ってはいるが他の生徒も笑いを我慢していた。

担任のスプライトも笑うことを必死に我慢しているようだった。


「は、はい!では見学も一通り終えたので教室に戻りましょ~。」


生徒たちはゾロゾロと教室に戻り始めた。

ギルフォードとアルフォンスはミラに手を振って校庭を去っていった。

一通り構内を回り終えたものの、

学校内は非常に広く1日では回り切れる大きさではなかった。



「はい、皆さん着席していますね?本日は構内の見学だけですのでここまでです。」

「学校はまた3日後です。次は本格的に授業が始まりますので、しっかりと学んでいきましょう。」

「それではさようなら!」


挨拶も終わり生徒は帰るために身支度を整える。





(よし、特に問題はなさそうだな。これから新しいスクールライフかぁ。頑張ろっと。)

(んん~?おやおや~アルフォンス君、キミも隅に置けないですね~。何話してるんだろう。)


アルフォンスは隣の少女と話をしていた。

よほど楽しいのか、帰り支度をするのも忘れて話をしているようだった。


「へ~そうなんだ、お父さんと毎朝稽古してるのね。」


「うん、ギルも一緒にやってるんだ。ギルは僕よりすごいんだよ!3つ年上のミラから何本か取れるんだ!」


2人の楽しげな会話に自然とギルフォードも入り込む。


「アルス、あんまり僕のいないところでハードルを上げないでくれるかい?」


「あ、ギル!この子はフレイア!カラバに住んでるんだって!ここには歴史学を学びに来てて、将来は国の為に仕事したいんだって!すごいよね!僕たちと同い年なのに!」


アルフォンスは興奮しながら話をまくし立てた。


「おいおいアルス、僕は彼女と話せないのか?僕にも話しをさせてくれよ。」


「そ、そうだね、ごめんごめん。」

「フレイアこの子が幼馴染のギルだよ。」


(よし、ちょっと試してみるか。)

「お初にお目にかかります、ルイーズから参りました。ギルフォード・デオワルドと申します。以後お見知りおきくださいませ。」


ギルフォードは王族や貴族に対して行う挨拶を一通り行った。

その所作は淀みなくスラスラと行われ、非常に目を見張るものだった。

なぜ田舎の村でここまでの立ち居振る舞いができるかというのは、

アヤタンが行っている、ミラのための女子力向上講義のためだ。

ミラが尊敬してやまないアヤタンに少しでも近づこうと懇願した女性らしさの講義、

その講義に王国貴族の挨拶とういう項目もあった。

奴隷時代に王国でメイドを務めていたアヤタンは主人に徹底的に所作を叩き込まれたため、

一通りの作法を心得ている。

最初はアルフォンスも受けていたのだが、面白くなかったのか途中で匙を投げた。

ギルフォードに関しては前世での日本人気質が抜けないのか、今後目上の人に対して失礼が無いようにと、熱心に授業に取り組むのであった。


(本当は腕の甲にキスをするんだけど、今回はしない方のパターンでいこう。さあ、どう出る?)


その瞬間フレイアの雰囲気が少し変わった。

背筋を伸ばし手の甲をギルフォードに差し向けた。


(あ、お!?どうすんだっけか、じゃあとりあえず)


ギルフォードは差し出された手の甲に唇を付けた。

そしてフレイアも返答する。


「ご丁寧にありがとうございます。私は。。。。。はっ!え、え~っと。。。」

「こ、こんちわ!!ワタクシは。。。ワタシはフレイア!フレイア・デアウルズデスワヨ!!よ、よろしく!」


慌てたフレイアはさっと差し出した手を引き戻した。

この動揺は決してギルフォードの口づけに恥じらいを覚えた訳ではなかったのだが、

これに対してアルフォンスはポカンと口を開けたまま立っている。

また、教室の外でも数名がポカンと開けていた。


(あんまりイジメるのもよくないか。とりあえずこの子はいいとこの出身だろう、多分お忍びで市井の勉強かなんかをしてるんだろうな。)

「あ、いけないいけない。この間覚えた挨拶をついついやりたくなっちゃって変な挨拶をしちゃったよ!間違っちゃった。」

「僕はギルフォードだ、よろしく。」


「あ、そうなんですね!ど、どうぞよろしくお願いします。」


そして我に返ったアルフォンスは狼狽していた。


「お、おい、ギル!初対面の人にキ、キスなんて君らしくないぞ!!


「え、そうかい?カワイイ子がいたらほっとくわけにはいかないだろう?」

(あ~、このセリフ言ってみたかったんだよね~!!)


ギルフォードには前世からの密かな夢があった、

前世でイケメンの友達や少女漫画の王子さま達が使っていたセリフを恥ずかしげもなく言うこと。

そして、女性からちやほやされることだった。

今回非常に容姿端麗、頭脳明晰|(前世では標準レベルの知性)|という事で満を持して実行に移している。


ギルフォードのキザなセリフにフレイアは顔を紅葉させた。


「あ、ありがとうございます。お世辞でもうれしいです。ギルフォード君も綺麗な瞳ですね!」


(ヒュー!!た~のし~~~~~~!!うん、フレイアちゃんは綺麗になるだろうな。がんばれよアルス!)


その時、教室の入口からドタドタと足音が聞こえてきた。

ミラが顔を真っ赤にしながら近づいてくるのが見える!!

その後ろからはルルとアイナの姿もあった。


「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっとギル!!あ、アンタ何やってんのよ!!その子困ってるじゃない!!」


「ほ~、ギルはなかなかイイ男だね~、お姉さんもそんな言葉言ってもらいたいわ~!」


「ギル君、あんまり他の子に色目使っちゃダメ」


「もう、2人もあんまりギルをちやほやしないでよ!調子に乗っちゃうでしょ!」

「え~っと、ごめんね。ギルってちょっとおませさんなところあるから、たまに子供らしくないこというの!その時は許してあげてね。」

「あ、私も自己紹介するね。私はミラ・ハーレクイン。ミラって呼んでね!」


「おいおい、さっきまでアンタ口をポカンと開けてたくせに何大人ぶってんの~?」

「アタシはルル!よろしくね~新入生!!」


「私はアイナ。ん?あなたお人形さんみたいでかわいい。」


「ちょっと、ルル!アイナ!あんまりグイグイいくと怖がっちゃうでしょ!!」

「学校の事で何かわからないことがあったら遠慮なく私にきいてね!」


ミラはここぞとばかりに頼りがいのある態度であった。

3人とも少し異質な雰囲気をもったフレイアに興味津々なのだ。


「はい、ありがとうございます。なにかあったら是非頼らせて頂きます。」

「あ、私はフレイア・デアウルズ。気軽にフレイアと呼んでください。」


「うんうん、フレイアちゃん!よろしくね。私アルスとギルの兄弟子なの、何かあったらこの2人に相談してくれれば私が聞くから気軽に言ってね!」

「そういえば、よければこの後学校を少し案内しようと思ってたんだけど、フレイアちゃんもどう?」


「え!?本当ですか!!是非お願いします!!」


「じゃあ、荷物をまとめたら行こうよ!」

「アルス、ギル早く準備して!!」


「あ、待って!すぐに準備するよ!ギルも急いで!」


「僕はもう準備できてるよ。フレイアは大丈夫?」


「うん、大丈夫。そうだ、ギルフォード君。。。。私もギルって呼んでもいい?」


「もちろん、気軽に呼んでよ。」

(あら、顔赤くしちゃって。可愛らしいわね。)


「ちょ、ちょっと!!ぼ、僕の事もアルスって呼んでいいよ!!」


「うん、ありがとう!よろしくね、アルス!」

「ギルもよろしく!」


「こちらこそ。」

(あらら、思いの他アルス君はフレイアちゃんの事気に入っちゃったのね?がんばれ!!)


まるで少女漫画のようなそのやり取りは非常に甘酸っぱく、周囲の雰囲気を和ませる。

初々しいやり取りを見てぼーっとしていたミラだったが我に返った。


「ハッ!!ギ、ギル!!ギルフォード君!!準備できてるなら行くよっ!!」


「??」

「ミラどうしたの?いつもはギルって呼ぶのに?」


「うるさい!ギルフォード!!あ、ちょ、ちょっとルルあんまり先行かないで!!」


「ギル君、お姉ちゃんが案内してあげる。」


あわただしく4人は教室を出て行った。

すでに教室には数名の生徒しかおらず、ほとんどが帰路についている。


「ふふふ、とても良い方ばかりですね。アルス、私たちも行きましょう!」


フワリと広がるミディアムボブの髪から優しい草花のような香りが漂う。

その香水のような心地よい香りはアルスの鼻をくすぐった。


「う、うん!!///」


久しぶりに投稿したら何がなんだかわからなくなってました。

一人だけでも読んでくれる方が現れるように、細く長く頑張っていきます。

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