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序章

本当に拙い文章ではありますので、温かい目で見ていただければ幸いです。


基本的にハッピーエンドになるものが好きなので、そうなるようにしていこうと思います。


序章長いと思いますが許してください。

私は他の人とはちょっと違う。


と思っています。


どう違うかというと、人よりも沸点が高い気がするのです。


ていうか高いです。


大抵の人が怒ることは私にはさほど怒る程ではなく、

もちろん少し頭にくることはありますが、

それこそ''キレる''なんてことはあまりありませんでした。


覚えているところで、

1・2回、自分でもどうしていいかわからないくらいキレたことはありましたが、

その原因なんかは今思い返せば本当に些細なことだったと思い赤面します。


他者からも認められるほど非常に温厚な性格で、

小さいころから、人付き合いもそれなりにできましたし、

友達もそれなりに多かったと思います。


しかし、そんな性格もあってか損することもそれなりに多かったです。


例えば兄弟でお菓子の取り合いで喧嘩になった時もなんやかんや譲ったり(弟だけど)、

イケメンの友人にお近づきになりたいガールズのダシにされたり、

あまりかわいくない女の子からも『あいつは友達以上にはなれない、なんだかつまらなそう』

などと陰で言われたりもしました。。。


そんなトホホな性格だけれども自分の事は嫌いじゃありません。


家族からは愛情を注いでもらったし、気の合う友達もたくさんいたので、

結構恵まれている環境だったと思います。


その結果に形成された性格なので、自分のことは嫌いじゃないですし、

私は、それなりに満足な人生を送れていると思います。




そんな私ですが、

流れで人間を辞めることになってしまいそうです。







真っ赤な太陽も大きなビル群に沈みかけていた夕方、

あたりは夜の帳が落ち始めているにも関わらず活気にあふれていた。


連休前の金曜日ということもあり町は人でごった返していた。

仕事終わりの今日は贅沢に外食してしまおうと、私は少しばかり浮かれていて、

スマートフォンを取り出し、近くのラーメン店を検索するのであった。


しかし、自分の求めるような店はなさそうだったので、

数回行ったことのあるラーメン屋に行くこととなった。


そこはいつも元気な店員が目まぐるしく働いている繁盛店で、

店内中は熱気に満ちていた。


今日は死ぬほど食べられる自信があると思い、迷わず特盛の食券を購入、

それなりにある待ち時間を適当に暇つぶしして席に着いた。


ぶっきらぼうな店長に食券を渡すと、店長は非常に洗練された動きで手際よく調理を始める。

その姿は職人のようで、少し不愛想ではあるがなんとなく嫌な気にならない。


そんなことを考えていると、数分後に湯気の立ち込めるどんぶりが目の前に差し出される。

待ってました言わんばかりに、大きなどんぶりに特盛りに盛られたラーメンに挑戦した。


本当にこれが自分の胃に入るのかと思うと信じられない量ではあるが、そんなことも御構い無しに麺をすすりはじめる。

芳醇な香りを漂わせる濃厚スープ、一口食べるとすぐに次が欲しくなる程中毒性のあるちぢれ麺は箸を持つ手を休ませることはなかった。


ほんと恐ろしいもの作ったね人間は。


気付けば顔に汗をかいていたので、インターバルを置くことにする。


水を飲もうと思いコップを確認するも、気付けば中身は空だった。


水差しを探すと隣の小太りの男が占領していた。

無我夢中でラーメンに挑んでいる姿に、

なんとなく声をかけずらかったのでどうしようか悩んでいると、

店員がそれに気付いて水を持ってきて補充してくれた。


さすが繁盛店、気配りがよくできる。


そして何よりかわいい!

この戦場には、似つかわしくなく、

その美しさは異様な存在感を放っている。


ぱっと見は派手だが、よく見ると非常に整ったパーツが揃っていて、

汗もかくだろう仕事場でも、メイクはしっかりしている。

キリリとした目元なんかは非常に魅力的で吸い込まれるようだ。

そしてなにより、スタイルがいい。

Tシャツを着ているのでわからないが、

整ったプロポーションでムラm。。。ドキドキします。


ていうかマジでかわいいな。。。

もう少ししたら大人の魅力も兼ね揃えて、気配りができていいお嫁さんになるんだろうな。。。

そんな店員をなんとなく目で追ってしまう。


こんな子と付き合うことができたらと、

あんなとこ行ったり、こんな遊びしたりと、

いろいろ妄想してしまう。


健全な男子あるあるである。




大盛のラーメンをギリギリで成敗し心も体も非常に満足した私は、帰路についた。

「そういえば今日は新しいゲームが届いてるはずだ。」

「ふむ、いっちょ世界でも救ってきますかっ!」

と、年甲斐もなく独り言を呟きコンビニで夜食を購入した。



ショートカットがてら夜の運動公園を通る、

しかし、夜の公園にしてはやけに騒がしかった。


「・・・・・・・うが!!」


「・・・・・・・・・・・・・だし!!」


そこには女子高生ギャルが数名おり、何か口論をしている様子だった。


ついつい聞き耳をたててしまう。


「色目使ってんじゃねぇよ!」


「関係ないじゃん!!」


「どうせウリもやってんだろ!」


「やってないし!ていうか痛いし!はなしてよ!」


よく見ると数人が女の子を押さえつけている。


はは~ん、これは関わっちゃいけないやつだ。

さっさと通り抜けちゃおう!


と思い小走りをしようと思ったとき、一人の派手な女の子と目が合った。


ラーメン屋のかわいい子だった。

その透き通るような綺麗な瞳には少し涙を溜めている。



自分でもなぜだかわからないけど

気付いたら彼女をかばうように動いていた。


「さすがに4対1は卑怯なんじゃない?」


「おっさんダレだよ、キモ」


う。。。


やっぱりおっさんて言われちゃうよね〜。

わかってはいるけどちょっと傷つく、

幼い顔つきに似合わず強気な態度ではあるものの、

どこか愛嬌がある小悪魔なところが、

ちょっとかわいいから尚更傷つく。

あぁ、こんな子がデレてくれるなら瞬殺される自信がある。。。


「せ、せめて1対1じゃない?」


「はぁ?なにそれ、ウザ」


「てか、キモ」


「ウケるんですけど」


えぇ、全然笑ってないじゃん


「ま、まあまあ、ここは平和的に話合おうよ」


「てか、あんたにはカンケーねーだろ、ウザすぎ」


「ま、まあそうだけど、夜も遅いからやめときなよ。警察とかきたら大変だよ?」


「カンケーねーし!」


なぜこんなにも''JK''という生き物は強気なのだろう。

数人集まれば、狂戦士のように見境なく相手に噛み付く。

高校の時の女友達も当時はかなり強気の生き物だったけど、

今ではごく普通の人間になっている。

若さというそのエネルギーは眩しい、非常に羨ましくなる。


「てか、オッサンなんでコイツにかかわるわけ?」


「はぁ〜、実はさ〜、僕さ~警察官なんだよ〜。」


小悪魔女子高生は一瞬動揺したようにみえた。


「大ごとにはしたくないからさ〜、今日は大人しく解散しようよ~!」


「はあ?どうせウソだろ!」


「別に嘘だと思うならいいんだけど、このままだと連絡入れなきゃな~。。。」

(どうする、ここまできたらこのまま嘘で通すか?)


もちろん警察官というのはウソで、口から出たでまかせだった。


どうすればカッコよくこの場を納めることができるか考えていると、

遠くで何かかが光った。


チラリチラリとこちらを照らす光は、

どんどん強くなりこちらに向かって走って来るようだった。

無線機のような音も聞こえる。


「ヤバ!こいつホンモノだ!」


「レナ!テメーマジ覚えてろよ!」


「待ってよ!あんたには関係ないじゃん!」


レナちゃんって名前なのか。

名前もかわいいなぁ。。。


「ほんとウッザ!てかアンタ笑った顔がキモイんだよ!」


うわぁ、これはキツいなぁ。


「キ、キモいって。。。。。ば、ばーか!」

小学生のような事しか言えない彼女は必死に泣くのを我慢しているようだった。


あ、これは効いてますな。

かなりボディに効いてますな。

この勝負は小悪魔女子高生の勝ちだなw


蜘蛛の子を散らすように女子高生達は夜の公園に消えていった。



光が近づいてきてわかったのだが、光の主はただのおじさん。

犬と一緒にジョギングをしていたようで、軽快に私たちを通り越していった。

無線機のような音はラジオをイヤフォンもせずに聞いていたためだろう。


心の中で、おじさんにグッジョブを送りつつ、

レナちゃんの方を見ると目が合った。


落ち着いてみると、先ほどまで涙目だった彼女の顔は、

普段の綺麗な雰囲気を取り戻し、見る者を吸い込むような魔性の瞳を取り戻していた。

「わぁ、ほんと綺麗な子だなぁ」

心の中で発したはずの言葉が口からこぼれていた。

年甲斐もなく自分で言った言葉に無償に恥ずかしくなり、動揺してしまう。


「えっ!!」

良い意味で日本人らしくない整った顔が真っ赤に紅葉する。

「あ、ありがとうございます、お世辞でも嬉しいです///」

あ、確かに笑った顔は少しアレかもしれない、

でもそんなギャップが尚更、彼女の魅力を引き上げている気がする。


あれ?これワンチャンあるんじゃね?

さっきまでの妄想が現実になるんじゃね?

と淡い期待を抱き、流れで近くのベンチに座ることになった。



彼女は今回の経緯を少し話してくれた。

話を聞くと、学校で思いを寄せる男性がとても人気で、

他の思いを寄せる女性とのいざこざが発展してこのような状況になったとか。

その男も非常に罪深い男である。

残念ながらワンチャンはなかったようだ。

たぶん只の客である自分のことも覚えてなどいないんだろう。


「私生まれてこの方ついてないんですよ。」


「特に男関係に関しては本当に見る目がないみたいで、結局顔で選んじゃうんですよ~w」


でたよ、くそがっ!!

やっぱ顔かぁ~~


「ほんと今回の件があって、もう男なんてどうでもいいかなって思いました。」


「いっそのこと、おじさんでもいいかな~」


イタズラな視線がこちらに向けられる。


「ははは、そっか~、ありがとね!」


(なんだよ‘‘そっか~、ありがとね!’’って!!ワシは童貞かぁっ!!下手くそ!!もっとうまい返しがあるじゃろがぁ!!)


「あ〜、大人の余裕ですか〜?傷つくな〜〜。」


(ちょっと待って!!まじすか!?汗)

年甲斐もなくドキドキしてる。


ここは大事だぞ!!

がんばれオレ!!


「なんて、冗談ですよっ♪」


そう、現実なんてこんなものである。


もうあのラーメン屋も絶対行かないんだから!!


「でも、なんかおじさんと話してたらもうちょっと頑張ってみようと思えてきました!」


隣に座っていた彼女が立ち上がり視界から消える。

仕事終わりとは思えない石鹸のような良い香りが漂い男心を刺激してくる。


軽やかに立ち上がる彼女から目が離せなかった。

ふわりと広がる、派手な髪とスカートがシルエットとなり強く目に焼き付けられた。


「ではもう遅いので、私はそろそろ帰ります。」


(はあ、ダメか。)

深いため息が漏れそうになる。

あきらめたらそこで試合終了だよ

という名言があるが、そもそもこれは試合にすらなっていない、

ただの親善試合だったのだ。


「あ!そういえばまたお店に来てくださいね!」


その言葉に自分の耳を疑った。


「店長には内緒でサービスするので、絶対にまた来てくださいっ♪」

と、無邪気な笑顔でこちらに笑いかけ、

彼女も街並みに消えていった。



またあのラーメン屋行こう。。。



夜の運動公園は静寂を取り戻し、虫の鳴き声がよく聞こえる程になった。

やっと現実に戻ってきたところで、ベンチから立ち上がり改めて帰路につくことにした。


先ほどの出来事をボーっと思い返しながら帰り道を歩いていると、

ふと、目の前を何かが横切った気がした。


「ウサギ。。。。?」


何かを呟きながら、目の前を人間の子供くらいの大きさのウサギのような生き物が二足歩行で走り去っていく。


「なんだあれ?」


次の瞬間、体は重力を失い、視界はテレビを消したように真っ暗になった。






文章を読むのは慣れていても、書くのって本当に難しいですね。


定期更新ではないので、いつになるかわかりませんが、頑張って書いていきたいと思います。


次回からはやっと転生の話になります。

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