1/1
プロローグ
奇跡の起きる島。
俺の住んでいる島『御巫火島』は日本の本島から少し離れた小さな島である。
普通の日常からじゃありえない現象が起きるから『奇跡の起きる島』とも呼ばれているらしい。
1年中、蒼い花びらの桜が咲き誇り、冬でもとても暖かい島である。しかしある事がきっかけで俺はその《奇跡》とやらが信じられなくなった。
4年前の12月5日、突如、謎の光が島の上空に現れる。光が現れてから島に変化が起き始めた。今までずっと枯れる事無く咲き誇っていた桜が生気を吸われたように枯れ始め島の住民の大半が謎の眠りについたのだ。その中に俺の姉もいた。
そして時は過ぎ4年後の今でも原因は解明されず町の大きな病院で人々は眠り続けている。