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少年A  作者: 水谷遼
6/10

5/14 (日)

5/14 (日)


今週担任との面談があったんやけどさ、

何の意味もなし。

5分かそこら話したからって何にもならんだろ。

そういや去年の担任もこんなんだったな。

「勉強はどうか?」 「まあまあです。」 「そうか、このままの調子で頑張れよ。」

だってさ。

ふざけてんの?

このままの調子で行ったら破滅まっしぐらじゃんか。

成績下がってきてんのに…。

俺のことちゃんと見てんのかな。


結局俺みたいな平凡な人間、クラス五十人の中の単なる一生徒なわけだ。

生徒の気持ちなんか考えずに成績表の数字だけ見て適当な言葉をかける。

その繰り返しなんだろうな、きっと。













俺は特別視されたがってるのかもしれないな。



今思ったんだけどさ、

こんなオレでも、小学生の頃は周りよりも格段に勉強が出来て、

学校の行事とかにも参加して、

今思ってみると先生から人気だったし、

みんな俺のこと知ってた。

「勉強が出来る仲村さんのところのお子さん」だったもんな。



それがこの学校入ってからは、周りは勉強できる奴らばっかしで、

全く目立たない普通の子になっちゃったんだ。











どうして?



なんでこんな周りの奴らと一緒みたいに見られているんだろ。










俺はこんな奴らとは違う。




じゃあ、どこが?









運動面は確実に平凡だ。

それは間違いないだろう。

部活もしてないわけだし。



勉強面? いや違うだろ。

今の成績でそんなこと言えない。





それなら一体何だ?






他の奴らより優れているところが俺にあるのだろうか。







分かんない。






自分は他の奴らよりも優れていると勝手に思い込んでいただけなのか?





























俺は単なる一生徒なのか?











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