表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短亀摩姫ちゃんの神髄  作者: 桂虫夜穴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/83

75 新年明けましておめでとうございます!


「ハァ、ハァ、ハァ…」


チョン君は

世界が終わったようにぐったりしている。

短亀ちゃんは

世界を吸い取ったような気になっていた。


「百八つの煩悩を尺八で吸い取るか!

おもしろいね!」


そう言いながら短亀ちゃんはチョン君の萎えた笛を

チョン、チョンと人差し指ではじいた。

するとチョン笛はムクムクとまた目を覚ました。


「さっ!チョン君これからが本番だよ!」


「えっ!短亀!その箱なんだよ?えっ⁉︎

まさかっ!それはダメだ!そんなもん被せるなよ。

それだけは、やめとこう!

なっ、わかったから、せめて卒業してから...

いやっ、せめて今夜は、やめとこう!やめ....うっ!」





「ふーぅ!痛っ...」


「はっ、初めて、なんだろう!

なっ、やめとこう。

痛い思いしてまで、しなくても...」


「何でも...あっ、越えなきゃならない瞬間がある…

それが、今、なの…ああっ!

お願いチョン君!一緒に越えて!

私と一緒に越えてぇぇぇ!お願いぃぃ!」


「わかったぁ!短亀……短亀摩っ姫ーーぃっ!」


 

 

短亀ちゃんの脳内にはパンパンと

大輪の花火が尽きる事なく上がっていた。

チョン君の脳内は巨大火山が大爆発を起こし

溶岩が、止めども無く流れ出していた。

短亀ちゃんはチョン君の上に重なったままで

胸の鼓動を聴いている。

ドキンドキンと大きな音が鼓膜を刺激してくる。


「生きてるんだね…」


「当たり前だろ...」


「そうだね。

そのあたり前の事がこうしてできてる。

凄いね!」


「そうだな!」





「はい!みなさん!おはようございます。

そして、明けましておめでとうございます!」


「おめでとー!」

「おめでとうございまーす!」

「お寝むとーございます!」


民宿前の駐車場に部員みんなで繰り出した。

黒い山の尾根を照らし朝日がゆっくり登っている。


「何だ?ナクサ!アンタが一番見たがってただろ!

ちゃんと拝めよ!」


「二度寝して、頭がボーっとしてるんだよ。

両隣りが、うるさくて寝れんかったよ!

アンタら夜更けまで何やってたんだい!

男二人は目ん玉真っ赤に充血させてるし...

女子連は、まーぁ!スッキリして

お肌ツヤツヤで、みずみずしい事!

うん....まさかっ!短亀っ!裏切ってないよな!」


「ナクサ!裏切るってなんだよ!


「短亀ちゃんに

部長の見張りを頼んでおいたんだよ! 

不穏な動きがあったら

ヨッシーに即、連絡するように言っておいたんだ。」


「何故に私のところ?そんなの自分で受けろよ。

それに何も聞いとらんぞ。

そう言う事は事前にお伺いしてから

お願いするもんだろ!」


「そうだな。悪りぃ!

それで、どうなんだ?短亀ちゃん。」


「何も、ないですよ。マッサージしてただけですよ。

それとストレッチとヨガ。」


「夜中に色々やり過ぎなんだよ!」


「それは失礼しました。

申し訳ありませんでした。ウフフッ!」


「ウフフ姉ーさんがでた!こりゃ、確信犯だな!

まっ、いいや!男共もなんだ?ドタバタと...

ホモってたのか?このホモサピエンス共がっ!」


「するかっ!そんな事。

それにオマエだって!ホモサピエンスだろうがっ!」


「ははははっ!私は人間だ!

オマエのようなホモ猿エンスではなーい。」


「言い間違えとるしホモサピエンスは

人類の事だぞ!」


「何!そうなのか?ヨッシー!」


「そだな!」


「マジか⁉︎ 」


「そだな!」





「忘れ物ないですかー!七草さん!

荷物は自分でって、毎回言ってるでしょ!

もう私、108回くらい言ってますよ!うふふっ」


食事が終わったら

部屋に戻らず出発する事となった。

今日もハードスケジュールなのだ。

宗像大社までは宿の車で送迎してくれるとの事だ。

ありがたい。

食事は既にテーブルに並んでいる。

雑煮にお造り

大きめの海老の素焼きなどの縁起物。

中々豪華だ。


「じゃあ、みなさん揃いましたね。

では、しっかり美味しく頂きましょう。

はい!頂きまーす!」


「部長!上機嫌だな。

今なら、どんな悪さしても怒られんな。

気持ち悪いくらい眼がニヤけてる。」


七草の話しにヨッシーが応えた。


「そうなんだよ。アレはやってるよ!

しかし108回ってなんだ。中途半端な数字で...」


「昨日の除夜の鐘にかけたんだろ。

みんな素通りしたけど…

前振りも無しに数字だけ言っても

誰もわからんだろ!まだまだだな。


うん?前振り?

そう言えば短亀ちゃん…なんか言ってたな。

「数字の108と笛の尺八は言い方が似てますね」

…って、いきなり始まったんだよ。

これが前振りだ。


全く関係ないのに

何となく似てるものをチョイスして

相手の興味を引く。

上級テクニックだよ。


そして、こっからが本題だ。

ここからは相手の興味がありそうなネタを振り撒く。

「尺八ってフェラの隠語でもあるんですよね。」

…こうきたよ。」


「フェラってフェラーリの事か?」


「そんな訳ねーだろっ!

この、ムチムチした無知乙女が一っ!

いいから聞けーっ!」


「はっ、はい!わかりました。しぇんしぇー!」


「よろしい。フェラとはフェラチオの事だよ!」


「ヒッ!」


ヨッシーは咥えていたウインナーを

思わず噛み切った。


「ヨッシー!「ヒッ」、じゃない。「フェ」だ!

ドレミフェの「フェ」だ。」


「ドレミ、ファ、だろうが、ファ!」


「そうとも言う!それで…

「除夜の鐘は百八つ鐘をならしますよね。」

…っていうんだよ。

それからの発言が問題なんだよ。

「除夜の鐘が鳴ってる時に同じタイミングで

同じ回数、尺八を108回吹いたら

あっ、吸ってもいいですけど…

なんだか面白いと思いませんか?」…だってよ。

高一の女子が言う事かね!

どう思う?ヨッシー!」


「別にいいんじゃないのか?

音を控え目にして

ご近所に迷惑をかけないように吹くのであれば...」


「ヨッシー!だから、前振りなんだよ!

尺八と数字の108からのネタ振りの尺八は

フェラの隠語に繋がるんだよ。」


「ええ⁉︎ 除夜の鐘の音を聴きながら

同じ回数フェラするってのか?

ええっ!誰がっ?部長か⁉︎ 」


「アイツらなら、そんなの今更だろ!」


「えっ!じゃあ誰が?えっ!嘘だろ。

それは無いだろ。そんなの嫌だよ!」


「ヨッシーアンタの好き嫌いで

みんな動いてないんだよ。

自分の信念で行動してんだよ。

そうだよ。短亀ちゃんだよ!

彼女が今回の事件の全ての黒幕だ!」


「ええ⁉︎ 七草アンタ

何、突然、探偵始めてるのさ!コナンかっ!」


「いや!爺っちゃんの名に賭けて!」


「金田ーかーい!」


「ヨッシー君!そんな事はどうでもいいんだよ」


「私はワトソン君か!アンタはホームズか!」


「アンタはツッコミどころを全部拾うね。

さすがだよ!」


「そうだろ〜!」


「喜んどる場合か!

由々しい事態が起きとるかもしれんのだぞ!」


「あっ、ああ、そうだな!」



続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ