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短亀摩姫ちゃんの神髄  作者: 桂虫夜穴


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60 文化祭の打ち上げパーティー!


「それにしても大事な楽器を床に叩き突けた上に

置き法りってのは、頂けなかったな。

みんなで片付けたんだぞ。」


七海の言葉に七草が詫びた。


「それは、申し訳なかった。

演出上しょうがなかったんだ。」


「あれが演出だったのか?

あの楽器を散らかすのがか?」


「そうだ!あれはXJapanのYOSHIKIの

真似をしたんだ。 

ドラムをなぎ倒す、あのパフォーマンスが

やってみたかったけど、さすがにそれは、諦めて

カスタネットやタンパリンでやってみたんだよ。」


「それは、諦めてくれて良かったよ。

軽音楽部のドラムを壊してたりしたら

弁償だけで済まなかったぞ!

停学の恐れもあったかもしれん。

故意にやったとなれば

それ相応の代償を負わねばならなかった。」


「それにしてもよくあれだけ集めたな。」


「ああ、100円ショップのおもちゃコーナーに

子供用の楽器があるんだよ。

それをかき集めて大量買いしたんだ。

おかげで今月のお小遣い、全部使い果たしたけどな。

おい、ヨッシー!どうした?

さっきから黙りりこくって…」


「ああ、何でもないよ。」


「心配してるんですよ。

七草さんがハゲ校長!出歯教頭なんて叫ぶから

ヨッシーさんもつられて同じ様に歌ってしまって…

何か、処分があるのじゃないかと

気に病んでいるんです。」


部長の話を聞き七海はヨッシーに確認した。


「ヨッシー!そうなのか?」


「ナクサ!気にしなくていいよ。

私の口から出た言葉だ。私が責任を取るよ。」


「いや、主犯は、私だ。首謀者だ。

私が責任を取る。」


「まぁまぁ、お二人とも

何の為に私達が生徒会に名を連ねているのですか!

こんな時の為のメリットが無ければ

こんな面倒な事、自分から引き受けたりしませんよ。みんなで揉み消しますよ。よろしいですか?」


「えっ、ええ?大丈夫か?部長。」


「まっ、私に任せて下さい。

後は、皆さん、口裏を合わせて下されば

何も問題ない様にしておきます。

ヨッシーさん。心配なさらずに!」


部長は、満面の笑顔でヨッシーを勇気づけた。


「部長。ありがとう。」


ヨッシーに笑顔が戻った。


「それでは、生徒会室の方に移動しましょうか。

後片付けなど色々忙しいですよ。

打ち上げは、明日の放課後と言う事にしましょう。

私と短亀ちゃんは

職員室に報告などしに行きますので 

皆さんは、後夜祭の準備をお願いします。

くれぐれも事故のない様に

消火の用意などしっかりお願いしますね。

では、短亀ちゃん。参りましょう!」


「はい!生徒会長。」


部室の外では、グラウンドの真ん中に

催しで使い終わった物品が集められていた。

不用品は、ここで全て燃やすのだ。

日暮れが近づいて火が放たれた。

生徒たちは、その火を囲んで

文化祭を名残り惜しんだ。


「良いですね。

中学の時は、後夜祭なんて無かったから

何かいい感じです。」


短亀ちゃんは、ヨッシーの腕につかまり

二人で焚き火を眺めた。


「短亀ちゃん。ヨッシーにゾッコンだな。」

あんなにストレートに気持ちを

出せるって羨ましいな。」


「そうですね。」


そう言うと、部長も七海の腕に手を回した。


「おいおい生徒会長。いいのか?

こんなところでイチャイチャして!」


それを見た七草がツッコんだが

部長は落ち着いて言葉を返した。


「いいんですよ。園芸部だけでは、ありません。

この学校自体を自由の聖地にして見せます。」


部長の美しい顔が、オレンジに染まっている。

そのつぶらな瞳は、焚き火の炎を映し

メラメラと燃えていた。





「乾杯一!」

「カンパーイ!」

「かんぱーい!」


「はい。皆さん、昨日は学園祭、お疲れ様でした。

大したトラブルもなく無事終了して良かったです。」


放課後の部室で文化祭の打ち上げが行われていた。

部長にとっては、学園祭だったが

もう誰もツッコム者は、いなかった。


「トラブル無しって、七草の件は

大丈夫だったのか?」


「はい!問題ありませんよ。..って言うか

短亀ちゃんが全て解決してくれました。

自ら進んで話を付けてくれました。

校表先生も数頭先生も納得してくれました。

お咎め無しですよ。

最後は、「面白かったよ。」って

笑ってらっしゃいました。」


「マジか!短亀ちゃん!ありがとう!」


ヨッシーは、短亀ちゃんにハグして喜んだ。

短亀ちゃんも嬉しそうだ。笑みが溢れた。


「大好きなヨッシー先輩の為です。

命に替えても守り抜くつもりでした。

それは、今回だけでは、ありません。

これからも…どんな時でも…ですよ!」


「クーッ!痺れた。」


そう言うとヨッシーは

短亀ちゃんの類っぺにチューした。

短亀ちゃんは、チャンスとばかりに唇を重ねた。

ヨッシーも今回は拒否する気はない様だ。

長いキスを交わしている。


「おい!これ何なんだ。外でやれ!」


七草が呆れ顔で言うと七海も同調した。


「いや、外の方がまずいな。

ヨッシー…それくらいにしとけよ。

まだ部長の挨拶の途中だ。」


「あっ、ああ、そうだった。

つい、嬉しくて…..」


「だから、ついうっかりは、部長だっちゅーの!」


「ウフフ。私の挨拶は、もう良いですよ。

楽しくやりましょう。」


「そうしょう!」






「ところで、今年はアレどうするんだ?」


七草発言にヨッシーが応えた。


「アレか…

アレから始まった様なもんだからな。」


「えっ?何ですか?アレって.....

ちゃんと言ってくれないとわからないですよ。」


短亀ちゃんの問いにヨッシーがヒントを与えた。


「アレは...アレだよ。

ホレッ、カボチャのお化けの....」


「何だ、ハロウィンですか!

何でそんな回りくどい言い方するんですか?」


さらに短亀ちゃんの疑問に七草。


「それが、そもそも、問題の始まりだったからな。」


堪らず部長が説明を始めた。


「皆さん、私に気を遣って

言葉を濁しているんですよ。

去年のハロウィンで

私が、誤ってお酒を飲んでしまって

泥酔してやらかしたんです。

七海君に絡んで恥ずかしい事をしでかしたんです。

その節は、本当に申し訳ありませんでした。

私は、自粛するつもりですので

私に気を遣わないで

皆さんで楽しんで来てください。」


七草が即座に反応した。


「それは、ないだろう。部長!

楽しい事は、みんな一緒だよ。

もう大丈夫だって事

この機会に証明してくれよ。」


部長の瞳が輝いた。


「そうですか?

うーん。そう、おっしゃって

頂けるなら...そうですね。

そうしましょうか!」


「やったあ!」


「部長がいないと、やっぱり面白くねーよ!

何か、やらかしてくれんとな!」


「七草さん!変な期待をしないで下さい。

今年は、絶対、失敗しませんよ。」


「そこを何とか~」


「致しません!」



続く


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