表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短亀摩姫ちゃんの神髄  作者: 桂虫夜穴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/83

47 偉大なるTHE BEATLES


「このドラム外国製じゃないか!」


「はい!父の知り合いの

ミュージシャンの方の物なんです。

借り物ですから大切に使って下さいね。」


銘々ギターやキーボードにアンプ類

自分の楽器を持ち込んだが

七草だけは、部長のツテでドラムを用意して貰った。


「知り合いにミュージシャンか…

やっぱ凄えな、お父上は!

しかも、リンゴスターが愛用していた

ドラムメーカーと同じだ。」


七海が感慨深くしていると七草が質問をした。


「何だ!そのリンゴと蜂蜜は?」


「バーモントカレーじゃねーよ!

ビートルズのリンゴスターだよ。

昭和マニアの一番大切なところが

抜け落ちとるじゃないか!

ビートルズを知らんで昭和マニアがあきれるわっ!」


「ナクサは、洋物は、からっきしだからな!

ほぼ時代劇オンリーと言っても過言では、ないよ!」


「しょうがねーな!ちょと待ってろ!

今からビートルズの曲を、かけるから。

まずは、入門編だ。」


七海がYouTubeで「She loves you」をかけた。

ドドンド、ドンドン♪ ドラムのフィルから

いきなりコーラスが、始まった。

みんな、そのサウンドに度肝を抜かれた。

名前は、知っていても曲を聴いた事があったのは

七海だけだったのだ。

みんな身体が、自然にスイングしてきた。

魂が揺さぶられるとは

こう言う事を言うのだろう。

たった2分17秒と言う現在の音楽シーンにおいては

短か過ぎる、この曲の中に

今の日本のロックを代表とする

ポップミュージックに繋がる

全ての要素が散りばめられているのだ。

みんなの瞳が輝いた。


「これやりて一よ!」

「最高ー!」

「こんな気持ちが高揚した音楽久しぶりです!」

「そうですねぇ!」



スマホからバンドスコアを取得し

曲をかけながら練習を始める事にした。


「七草!スコア見なくていいのか?」


七海が七草の事が気になって声を掛けた。


「さっき、聴いたじゃないか!」


「一度切りで、もう全部覚えたのか!」


「ああ、そうだ!」


「何で、その習得能力が

勉強や舞台のセリフ覚えに活かせんのかなぁ?」


「面白い事にしか、この能力は発揮出来んのだ!」


「まあ、それは、みんなそうかもしれんがな。」


「それにドラムのスコアなんて読めんぞ!

こんなの初めて見たよ。」


「そうだった。

確かにドラムのスコアは

音階楽譜とは、違うからな。

基本的な事からだったな。」


「まあ、いいから、初めようぜ!

腕がウズウズするよ!」


七草がスティックを指先でクルクル回して

みんなを急かせた。


「でも七草には、少し物足りないかもな!

ハードロックやジャズあたりだと

テクニックも披露しがいがあるけど…」


ヨッシーの言葉に七海が応えた。


「いや!ドラムの魅力は、そればかりじゃないぞ!

意外とドラムは、目立つパートだ。

しっかりリズムを刻み、要のところで華麗かつ

力強いスティックさばきを見せる事で

観客を一気に魅力する事が出来る。

リンゴスターのあのモップへアーをかき乱す

ドラムプレイは、当時の女子達のハートを

鷲掴みかつキュンとさせたんだ。」


「本当、キュートだよな!リンゴスターは

髪を切る前のホトちゃんみたいにカワイイよ。」


「ホトちゃんて元雨上がり決死隊の蛍原さんか!

芸人と比べるか!」


「芸人を舐めるなー!

ホトちゃんのカワイイさがわからんとは

ホトホト情けないわっ!」


「ヨッ!師匠!お見事!」


「短亀ちゃん。調子に乗せない方がいいから

マジで突っ走ってしまうぞ。」


「そうですよ。じゃソロソロ始めましょうか!

ええ...ソ、ソロパートもしっかり演奏しましょうね....」


「部長!いつもいってるだろ。

振り切ってやれって。

ソロソロとソロパートを掛けたつもりだろうけど

オドオドして様子を伺いながらじゃ

こっちも笑えんよ!」


「えっ⁉︎ 部長さん、ダジャレを言ってたんですか!

気がつきませんでした!」


部長の顔全体がリンゴの様に真っ赤になり

大きな瞳がウロウロと踊っている。


「ホラな、笑うタイミングどころか

気がついてさえ貰えんと言う

惨劇に堕ち行ってしまうんだよ。」


「おい!お笑い講座は、そのへんにしとけよ!

部長も乗っかるなよ!さあ、始めるぞ!」


七海がスマホで曲を流した。

いきなりのドラムパートを七草がバッチリ決めると

みんなー瞬で瞳が、輝いた。

部長もすぐに笑顔になった。

音楽が、みんなの心を一つにしている。

これ程まで、みんなの気持ちが

ひとつ方向に向いたのは初めてかもしれない。

個性の強い面々を一瞬で一つにまとめたのだ。


やはりビートルズは偉大だ。



続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ