表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短亀摩姫ちゃんの神髄  作者: 桂虫夜穴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/83

16 三娘の悪巧み


「なぁ、そろそろじゃないか?」


「そうですわね。

短亀ちゃんも、大分馴染んできたようですし…」


「もう、逃げられる心配も、無さそうだしな!」


部室で先輩三女子が秘密会議を開いていた。


「どうしたんですか?

三人揃って膝を突き合わせて..」


「わっ⁉︎ 」

「えっ‼︎」

「ビックリしたっ!」


短亀ちゃんが笑顔で立っている。


「たまげるじゃないか…突然!

扉を開けずに入ったのか?

音が全然しなかったぞ!

壁でもすり抜けたか?」


「そんな訳ないですよ。

話しに夢中に、なってたんじゃないですか?」


「いや、俺も聞こえんかったぞ!」


「夏樹先輩は夢中で

その漫画を読んでたからじゃないですか?」


「ハハハッ!そっか!ヨッシーが

[鐘宮那月の躁鬱]のコミックスを

貸してくれたから読んでたところだ。

もう、一気読みしてるよ。

息も付かせぬみたいな展開が続いて

本当におもしろいな!

短亀ちゃんも、イイ味だしてるし…」


「私は、名前を、貸しただけですけどね。

でも読んでたら

自分が動き回ってる様な錯覚に

落ち入る事が、ありましたよ。

チョン君とは

うどん屋でしか会った事なかったのに

「何で、私の、こんな性格まで知ってるの?」

…って、不思議に思いました。

怖くさへなりましたよ。

チョン君に聞いたら

何となく、私の雰囲気からイメージして

描いたそうなんですけど…

その観察力とか、洞察力。

凄すぎますよね。

だから、こんな面白い漫画が描けたんですよね!」


そう言いながら

自身が名前を貸した少女が表紙になったコミックを

手に取り感慨深そうに見つめていたが

突然、先輩達の方を、向いた。


「そうだ!ところで

何を、悪巧みしてたんですか?」


「なっ、何⁉︎ 悪巧みって…

何だ?その言い方?

私達は、重要な会議をして、おったのだぞ!」


七草は、あからさまに動揺した。


「そうですかね?

七草先輩…悪代官みたいな顔してましたよ!

そう言う時って

だいたい何か企んでる時ですよね!」


「なっ、何!そんな顔してたか⁉︎ 」


「ハハハッ!短亀ちゃんも中々の洞察力だよ。

鋭いねぇ!」


ヨッシーがウケた。

可愛い後輩に微笑みながら

コーヒーを一口、口にした。

ほろ苦い香りが鼻に抜けた。


「まあ、いいですけど…

別に重要会議で…

ところで先輩達…

どうして同じ様な髪型してるんですか?」


「ブッ!!」


ヨッシーがコーヒーを吹き出した。


「あーあー。汚ねーなぁ…

ホレッ!テッシュ。

そこも、拭いとけ!」


「ケホッ!ケホッ!だって、いきなり…

短亀ちゃんが、あんな事..ケホッ!

あ一っ…気管に入ったよ!ケホッ!」


「ああっ!すいません!

そんなにビックリする事、言いましたか?」


「ええ!あまりにタイムリーで

少しばかりビックリしました」


部長も同調した。


「まあ、そこを認識してたのなら、話しは早いよ。

短亀ちゃんも、おばちゃん達みたいに

ここ、頬っぺのところチョッキンしないかい?」


七草が、気持ち悪いニヤケ顔で短亀ちゃんに言った。


「何で、おばちゃんなんだよ!」


「いいから、ヨッシー! 

短亀ちゃん、あのな…園芸部の女子は…

お姫様カットをするのが伝統になってるんだ。

だから、どうだい?短亀ちゃんも...」


「嫌です!」


「えっ⁉︎ 何ですか?ごめん!

もう一度 お願いしていいかな?

聞き間違えたみたいだ」


「嫌です!そう言ったんです。私は結構です。

だって、部が発足して一年で

伝統と言うのもおかしいし…

第一、私の髪型一番短いじゃないですか。

そこを切ったら

全体のバランスが崩れてしまいます。 

美容師さんに折角…

綺麗にカットしてもらったのに

台無しになってしまいますよ!」


「そっ、そう言われると、そうですよね。」


部長は、躊躇した。


「部長!何、納得してんだよ!

いつも、みたいに押さえとけっ!」


七草は、文房具ハサミを手に

短亀ちゃんに迫ろうとした。


「七草さん!それは、駄目ですよ。

短亀ちゃんには、私も敵いません。無理です。」


「えっ⁉︎ 部長!どう言う事だ?

いつも、みたいに

関節を決めてくれたらいいんだよ!」


「だから、無理なんですって

短亀ちゃんは、私、何かより

遥か上を極めているんですよ。

下手な事したら私の方がやられちゃいますよ。

逆に言うと、とても強い味方を得たと言う事です!」


「そうなのか?短亀ちゃん?」


「そんな事ないですよ。

部長さんには、敵わないです。」


「そっかぁ、短亀ちゃん!アンタ、これか!」


七草が、そう言いながら

ホワイトボートに何か書き始めた。


[脳ある亀は、手足を隠す」


「どうだ!」


「聞いた事ないし、全部間違えとる!

こっちだからな!」


ヨッシーも書いて見せた。


[ 能ある鷹は爪を隠す]


「わかっとるわい!

短亀ちゃん専用ことわざだよ!」


「ハハハハッ!おもしろ過ぎです!ハハハッ!」


「短亀ちゃんは、何でも笑うな」


「芸人をダメにするタイプだな」


「ケラケラ笑った流れで切っちゃおか!」


「嫌です!」


「そうだろな…」




続く


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ