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短亀摩姫ちゃんの神髄  作者: 桂虫夜穴


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12 チョン君の本名は?


ガラッ!勢いよく扉が、開いた。


「失礼します!」


短亀ちゃんが入室して来たが

どうもご機嫌斜めの様だ。

続いてチョン君もやって来た。


「部長さん!聞いて下さい!チョン君が…」


「まぁまぁ。どうしたのですか?

取り敢えず座りましょうか。

…で、どうしたのですか?」


「それが、チョン君が

私達、付き合ってないって言うんです!」


七草が含み笑いをしながら応えた。


「まあ、そりゃそうだろうね。

チョン君は、入部希望しただけだからね。」


しかし、短亀ちゃんは必死だ。


「そんなぁ。

だって放課後も一緒に居たいって言ったんですよ!」


今度は七海が応えた。


「友達としてって事じゃないのか?

どうなんだ?チョン君…」


チョン君も真剣な眼差しで応えた。


「もちろんそうです!

昨日の放課後のままでは、

次の日、話も出来ない状況に

落ち入りそうでしたから…

「大切な友人を無くしたくなかった」

それだけです。それが本音です。

それに短亀からは「全然その気は無い」って

何回も、言われてたんですよ。」


「でっ、でもチョン君だって

「そう言われるとショックだな」って

言ってたじゃないですか!

何なんですか⁉︎あの思わせ振りは?

あんな事言われたら

段々、意識してくるじゃないですか?

もしかしたら私の事好きなのかなって

思ってしまうじゃないですか?

本当に私だって、ただの友達としてしか

思ってなかったのに!

あんな言い方するから…

チョン君が、あんな事言うから...私は...」


短亀ちゃんの瞳が潤んできた。

それを見て七草の瞳が輝いた。


「短亀ちゃん。羨ましいよ。

王道だ。王道の恋愛道だ。アンタ、それを貫きな!

私もそうだったよ。相手の気持ちなんて二の次だ。

行けるところまで行っちゃいな。

後悔しないようにな!

チョン君覚悟しときな!

「オマエと一緒にいたい」といった。あの言葉。

勘違いさせるには、充分すぎるよ!

アンタが短亀ちゃんのハートに

火を付けちまったんだからね。

この炎は、簡単には、消せないよ。

短亀ちゃんを並の女の子だと思ったら、

アンタ大火傷しちしまうよ。

アンタが、選んだ友達ってヤツは

そう言う女だよ!」


「何だか、温度差が著しいね。

これは、ヤバいね。

本当ナクサの言う通りになっちまったな。

こりゃ、ひと波乱も、ふた波乱も起きそうだ!」


「ところで、チョン君。

君は、未来人なのか?」


「おっ、おい!ナクサ!

何だ!いきなり。

ドサクサに紛れて確言をつく質問。

私らの覚悟も、まだ出来てないぞ!」


「いや!ずっと、私は考えていたんだ。

あまりにも、なな星に似過ぎている。

これは、只モンじゃないと思ったんだ。」


「あのぉ。それって、タイムリープとか

そちらの話ですか?」


チョン君の、もしかして質問に

すぐさま七草が反応した。


「そうだ!どうなんだ?

正直に、話して欲しい」


「実は、そうなんです。

僕は、未来人です!」


「ええーっ⁉︎ やっぱりそうなのかぁ!」


先輩全員が立ち上がった。


「えっ!ええっ⁉︎ じょ、冗談で..すよ。

そんな事、ある訳ないじゃないですか?

ここは、SF同好会か、何かですか?

未来人とか宇宙人とか

そう言ったたぐいを探しているんですか?

園芸部と言うのは、カモフラージュで本当は…

何か秘密結社的な事をやっているんですか? 

えっ!何なんですか?

そんな真剣な顔して....

怖いんですけど..」


「ヨッシー。だから言っただろ。

コイツ、ヤバイって

近付けるなって言った意味が、わかったか!」


「ああ!今からでも、追い出すか!」


「えっ!いきなりどうしたんですか?

何か気に触る事言いましたか?」


「まぁまぁ、そう、事を急がないで

もう少し話を聞いてみましょう。

チョン君は

本当に未来人じゃないと言う事ですね?」


「部長さんまで、何を言ってるんですか?

そんな事ある訳ないですよ!」


「そうか。それなら、こちらの勘違いか!

それにしても何か腑に落ちないな。

この違和感は、何なんだ。何かモヤッとする。

この感じは..」


七草は、まだ納得がいかなかった

「あっ!でも興味は、ありますよ。

タイムリープ。時間移動ですよね。

小さい頃に、それを題材にした

アニメを見たんです。

それから、興味を持ち始めて…

自分なりに色々考えてみたんだす。

時間移動のパラドックスとか

何か克服できる方法がないかとか…

その過程で独自の理論なども浮かんできたんですど

いつも、壁に、ぶち当たってしまう。

やはり、あのパラドックスは

非常に大きすぎる壁ですよね。

それを抜ける、もしくは、ぶち破らなければ

永遠に時間移動は、出来ません。不可能です。

でも、一年程前ネットの検索をしていて

重要な手掛かりを得る事が、出来たんです。

そこから、いっきに、独自の理論に

進展がみられたんです。

この解釈をもっと進めていって

目指す大学に進めたら

この理論を研究課題として

押し進めて行きたいんです。」


「来たな…」


「ああ、来ちゃったよ!」


先輩達は顔を見合わせ、うなずいた。

そこで七海がチョン君に聞いた。


「チョン君!ところで、入部するにあたって

君の本名を、一応、聞いとこうか?」


「はい!北斗…北斗宗像と言います。」


「ええっーーーー⁉︎ 」

「はいぃぃぃーー⁉︎ 」



続く


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